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Channel: スガジロウのダイビング 「どこまでも潜る 」
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0821 8月19日お台場潜水調査

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8月19日お台場潜水調査
 お台場水面に浮子が大きな輪になって二重に円を描いている。これは、ここでオリンピックのトライアスロン競技をやるため、区画を区切って、巨大なプール状の水面をつくるためのもので、現在そのテストを行っている。
 お台場は、東京湾奥、東京港も隅田川に隣接していて、都市排水の流出で大腸菌数が多く、海水浴には適していない。僕らはその海で23年間、潜水を継続していて、身体には何の異常もない。下痢をしたこともない。しかし、オリンピックにはオリンピックの水質基準があり、それをクリアーしなければならない。
 
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 東京は巨大都市で、その下水、水洗トイレ、調理の排水など、巨大な量になる。雨が降ると、それに雨量が加わって、下水処理能力を超えて、未処理の水が放出される。都市の下水と雨の下水を別々に流すような2系統の下水処理ができれば、問題は解決する。オリンピックを機会にとも考えられるが莫大な予算と、建設の時間がかかる。東京のような巨大都市では無理だ。オリンピックに備えて、下水処理能力の増加も行われているが、まだ大腸菌数をクリアーできていないい。
 そこで、海の中を仕切る壁、フェンスを作って汚水を遮ろうとするわけだ。このフェンスは三重に張られていて、内堀、外堀があり、真ん中のプールになる。
一番外側のフェンスは下の部分が海底から空いていてスカートの様になっている。その内側は、海底②接していて、上は空いている。もう一度最後のフェンスはやはり、下が空いている。
 雨で流れ出した汚水は淡水に近いから比重が軽く、水面にある。これが押し寄せてもスカートのしたはくぐらないだろう。くぐったとしたら、下層になる。その下層の水は二番目のフェンスで遮り、最後にもう一度、スカートの壁で上に浮いた汚水を遮る。とこういう考えだ。
 潜ってどうなっているのか見て(撮影)してみた。


 暑い夏だけど、お台場はサンファンのドライスーツと決めている。でもウエットスーツにしようか毎度まよう。でもドライと決意した。迷っていれば、ウエットとドライを持ってきたのに。ドライだけ持ってきた。早稲田大学の町田君が来てくれて、一緒に潜ることにした。その町田がウエットスーツを持ってきていない。連絡ミスだ。僕はドライだけしか持っていない。仕方がない。事務所まで、片道30分、往復1時間で取りに戻った。毎度のわすれもの今日はウエットだ。
 で、僕は、重い7キロのベスト、6キロのベルト1。5キロのレッグ、14. 5キロをつけて、8リットルのタンクだからレギュレーターを着けたりして、10キロ合計25キロだ。今の僕には堪える。
 潜ってみて3キロはオーバーウエイトになっている。冬の厚着の時に水深1. 5mのウエイトだ。夏にドライの下は薄着、それにフェンスの水深は3mだ。それがつらい。今の僕の筋肉だ。
 僕たちはお台場でブイを曳航して潜っている。最初のフェンスで、スカートの下をくぐるのにブイを手繰って、沈めてくぐらなければならない。町田が手繰ってくれた。


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              写真、上は外堀部分、中は内側のフェンス、下は中心ンおプール部分 

外堀は透明度が大分よくて、町田の全身が見えて、しかも水が青い。二番目のフェンスは上を行けば良いので何ともない。そして三番目のフェンスも下をくぐり抜けて、中心のプールに入った。案に相違して、ここの水は青くない。外側とほとんど同じだ。プールの中心まで行って、設置してある水質測定の機器を撮ってみた。これは、外側、の透視度とほぼ同じだ。
 表にでるときは、曳航している浮子を手繰って胸に抱えて、オーバーウエイトだったので、これでちょうど良くなって難なく外にでた。


 今年はマハゼが少ない。いつもの杭のところに行ったが。マハゼはチョロりと逃げる姿、撮影もできなかった。戻ってきて岸近くの、これも、いつもマハゼをみる岩の下でも、素早く逃げる2尾をみただけ。今年のマハゼは例年の十分の一ぐらい、異常に少ない。
 いつもは二回潜水するのだが、フェンスの中心まで行き、潜水時間も1時間を越え残圧は60、100あれば、もう一度行くのだがやめた。
 
 さて、フェンスの効果だが、先日都庁のオリンピック準備委員会にお話に行ったとき同席された佐藤さんが調査にこられていたので、ご挨拶して、状況を聞いてみた。やはり雨が降ると大腸菌数は増えると言う。基準を満たしているかどうかは聞かなかった。大雨だったら難しいと思う。
 僕は先日都庁に行ったとき、こんな提案をした。
 お台場というのは、周辺が浅い磯場ご人工砂浜中心がヘドロの、ドーナツのようだ。そして、湧き水があると踏んでいるのだが、岸近くは水がきれい。引き潮の時に透視度が良く、満ち潮になればドーナツの真ん中から透視度が悪い水が押し寄せてきて濁る。
 岸のドーナッツ部分を泳ぐようにして、フェンスをはる。一重で良いと思う、もちろん二重でも良いが。
 雨が降ってもお台場に降る雨が染み出してくるのは下水ではない。来年もこのテストをすると言うから、一部だけ、僕の言うような浅い場所を囲うようにしたらどうですか、と提案した。
 しかしダメなのだ。オリンピックの場合、最初にまずコースありき、でそのコースを除染しなければならない。直線をドーナツにすることはできない。
 決まりならば仕方がない。健闘と、そして大雨が降らない幸運を祈るだけだ。
 それともう一つ、仲間の尾島さんが言うには、赤潮が中心に入り、それが出なくて、真ん中が濁ったと。
そういうこともあるかも知れない。赤潮、青潮も問題だ。でも赤潮は大腸菌数には関係がないのかな。
 マハゼが少ない理由は、僕の推測では、マハゼの産卵及び孵化は年に何回もある。三回として、その第一回ができなかったのではないか。お台場のマハゼの産卵から育つサイクルも調べたいができないでいる。
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               魚は撮影しなかった。



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