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Channel: スガジロウのダイビング 「どこまでも潜る 」
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0809 学生のスポーツダイビング

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中央大学の50周年記念から書き始めた、この一連のブログ、周り巡ってまた学生のダイビングに戻ってきた。
 学生だからと取り立てて変わったことをするのではないが、学生の部活動でのトレーニングは、商品ではない。日本の現行の体制があるので、Cカードを購入する場面はあるが、それとは別のパーフェクトな安全を追求できる。しなくてはいけない。
 コスト、原価と言う制限がかかる業界の商品としてはできない安全管理でも、学生の倶楽部ではできる。学生が一般人として、お客としてショップを訪れるシーンでは、一般と変わらないが、学生が学生クラブによって行うダイビングならば、違った形の完全を目指すことができる。
 学生が学生クラブとして行うダイビングは、自分たちが定めたルールのもとで、チームとして安全第一を貫いて行動(潜水)する。チームだから、そのことを強制される。強制と言う言葉を使うと、しごき、パワハラを感じさせるが、強制的にパワハラは禁じられる。冒険的な要素も排除される。冒険は部活の外で個人で行うべきことである。同じような意味で、競技スポーツとしてのフリーダイビングもここでは排除される。フリーダイビングをやりたいならば、個人でフリーダイビングの門を叩けば良い、もしくは自分の全責任でフリーダイビングの部を作れば良い。理由は簡単で、一つのクラブの中で、二つのスポーツの両立は、危険性が大きくなる。学生のクラブは、原則として、スキンダイビングからスクーバへと進む。フリーダイビングは、フリーダイビングだけを追求する。フリーダイビングをするならば、個人として、教えてくれるところの門をたたくか、自分の責任で別の部を設立するべきである。スキンダイビング・セーフティの共著者の千足先生、藤本先生の教室で、そんなクラブができている様子。今度、10月27日にお台場で一緒に潜るので、訊いてみよう。しかし、クラブというもの、学生が主体となってつくるものであり、先生が号令すれば、授業になってしまう。 スキンダイビングの練習は重要だが、限界、境界を越えないようにする。休憩時間中、終了してからのスキンダイビングは、監督、コーチが同行しない限り、禁止する。昔、この例の事故が多かった。対、昼休みにひと泳ぎしたくなる。それが危ない。 潜水に関わる大学の部活は、何よりも安全を優先して、できれば監督、コーチの統率のもとに、上級生、下級生が、そのクラブが定めるルールのもとで、チーム(バディシステム、ユニット、フォーメーション)を形成して安全を図り水中で活動する。できるならば水中での活動の目標が明確であった方が良い。
 これらの一連の活動は、もちろん楽しさの追求も必要であるが、チームを作り、それぞれの活動にそれぞれが責任をもって、危険(ダイビング)に挑むことにより、自分の成長が図られる。
 監督、コーチが果たすべき責任の相手は、父兄であり、学校当局(具体的には顧問の教員)である。顧問が監督を兼ねる場合もあるが、顧問は、学校当局を代表してスーパバイズする役割と目されるから別であった方がいい。
 監督、コーチを役割として置く理由は学生は卒業していってしまう。連続して見ることができない。継続する責任を負うこともできないからである。
 OB会はこれをバックアップする。監督、コーチが未経験で荷が重いような場合には、全体を俯瞰するスーパバイザーを置く場合もある。OB会の会長がこの任を果たす場合もあり、外部に委嘱することも考えられるだろう。
 なお、危機管理については、中央大学50周年の項でも書いている。 学生クラブをダイビングショップが運営するような、インターカレッジサークルもあり、ダイビング業界としては、大きな期待がかけられる。これは、運営するショップの考え方、営業方針によって大きく変わるから、個別に見ていく他ない。 筆者の知る限りで見ると、早稲田水中クラブは、ショップが運営するのではない、伝統がある部活動でありながら、インターカレッジサークルの形態をとっている。興味深く、また縁もあったので、もう少し関わって研究したかったのだが縁が切れてしまった。 学生クラブ、サークルの形を見ると多様であり変動している。それぞれの形態における安全管理、危機管理を追求しなければならないが、基本としては、管理体制が明確でわかりやすいこと、安全管理ルールの明確化と徹底であろう。
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  左側法政アクア創立加藤芳雅君。右側、学習院大学クラブ創立 野田充彦君

 筆者が関わった、あるいは親しくさせてもらった大学のクラブ、部活動は、母校の海洋大学が60周年、中央大学が50周年、学習院大学が50周年、法政大学が50周年余 東京大学海洋調査探検部が49年で50周年を迎えようとしている。100年の無事故を目指す手伝いができればと思う。現在のところ、ここに述べた程度を基として、アドバイスしながら観て行くことができればと願っている。





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