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Channel: スガジロウのダイビング 「どこまでも潜る 」
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0509  GWツアー 撮影と探検

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「秘境ニューギニアの旅」白井祥平著1977 カメラマン(お金をもらって撮影する人)から離れて,どのくらいたつだろう。最後の人工魚礁写真集 「豊かな海」が、たしか67歳だったか、2003年 とすると、15年前か? 最初から振り返ると、いろんなカメラマンをやった。スチル、映画:シネフイルム(展示巨大映像)、環境ビデオ、テレビ番組撮影、それとは別に、調査の撮影は、カメラマンに数えるか微妙だが、これは、75歳あたりまでやった。先の「豊かな海」は、調査の撮影と、きれいな写真を撮ろうとしたカメラマン的な努力のハイブリッドで、僕が写真集といえるようなものを出した最初で最後だ。残念ながら非売品なのでアマゾンで見てもでていない。今なら何とかして、成山堂書店で出しただろうか。今からの分はやはり、研究報告書になってしまうから、写真集にはならない。しかし、報告書でも、できるだけきれいな写真を載せたい。
 今の僕の撮影コンセプトは、報告書の、できるだけわかりやすい説明的な写真で、それでもなお、美しいと思えるような写真を撮りたい。

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 GW ツアーで、大西宅で、その僕の人工魚礁写真集「豊かな海」を出して、飾っておいてくれたり、ニコノスが飾ってあったりしたので、この写真集を撮った1997年ごろ、フィルム最後の時代の話で盛り上がった。そのころ、大西はうちの社員でいたし、GWツアーの中心の小久保(東大教授)は、僕のカメラ持ち(アシスタント)で沖縄などに連れて行った。僕の当時のダイビングは、かなり命がけに近かった。そのころ「危ないからやめよう」とは、「危ないから生きるのやめよう」と同じことだと思っていた。今でもそう思っているけれど、よく、東大の天文学者を連れて行ったものだと振り返るけど、今、はやりの言葉で言えば、絆だ。そんなことで、撮った写真の一枚、一枚を見て、潮に流されかけたこと、お金がなくて、タコスとハンバーグをちょっとしたごちそう、次郎長ずし、とか ステーキは大ごちそうであったことなど話しあった。
 そのころの僕のカメラは、ニコノスⅤ型、レンズはUWニッコールの20mmワイド、これだけ、これですべてだ。水中での僕の目は20mmになっている。20mmの眼で見て、とにかく、少しでも被写体(主に魚)に接近する。水中撮影は、接近できるか、できないかが成否なのだ。あとは、フィルムでどんな色がでるか、青のグラディーションと、その中での魚(被写体)の色。
 フィルムはフジのベルビアが中心で、現像はクリエイト東京 だった。ストロボはsea&seaのDUO シリーズ、(イノンはその後で愛用した)そのニコノスを2台持って行く。1台は自分で持ち、一台はアシスタントが持つ。
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          小久保博士と撮影した浮魚礁 知念沖
 僕は「下手な鉄砲も、数打ちゃあたる」スタイルのカメラマンだったから、36枚二台、72枚は必ず撮る。
 それで、小久保がそのアシスタントをした。一緒に来たのだ。ギャラは払っていないからアルバイトではない。沖縄、オーストラリアでのグレートホワイトなど、自費参加のアシスタントだ。今も昔も、自慢するわけではないが、お金はない。お金は一過性のものであり、江戸っ子は宵越しの金を持ってはいけない。お金ができれば、道具(カメラなど)を買ってしまう。今は宵越しの金もないから、カメラも買えない。自慢できることではないが。
   
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         「豊かな海」から、土肥 大藪魚礁
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         「豊かな海」から、鮫が集まって有名な伊戸の近く平砂浦
         今、伊戸にも大きなハタが出ているけど
 そこで、
「撮影」、と言ったとき、どんな撮影をなんのために、どんな風に(予算、態勢など)やるか、まず考えて、そして決めなければ、エンドレスにお金が出て行ってしまう。
 それはそれとして、物欲、買い物欲は、楽しいもの、人によっては生き甲斐になるのだから、否定しない。僕だって、まだ、未来があったときには、先に書いたように、稼いだ金のほとんどは機材につぎ込んだ。
 今は、元を取るまで生きられない。買った端から、大西博物館へ直行させるわけには行かない。
 最後に作ったカメラ、ペンタックス6x4. 5ブローニーのレフ、大西行きにしようかと思っていたが、フィルムが復活しそう?ならば、もう一度夢を?


 何でもそうなのだが、特にダイビング関係については、自分が何をしようとしているのか、明確に把握していて、その準備を整えることが、成功と、命を長らえる、つまり安全のために必須である。
 
 探検と冒険との差、ちがいについて考えたことがある。探検には、必ず記録が伴う。記録の為の冒険が探検だろうか。その記録とは、撮影を意味する。1912年にか書かれたコナン・ドイルの「ロスト・ワールド」は、写真が失われてしまったために「失われた世界」になり、その存在が証明できなかった。今は「ジェラシック・パーク」になっているけど。今度、新作がでるので、見に行こう。
 撮影が無くて、紀行文だけをかいているのは、文学であり、小説家として名が売れている人の紀行文は、僕の好きなジャンルだ。特に村上春樹の紀行文、滞在記は好きだ。その村上春樹でも、雑誌などに載せる記事としては、写真が必須なので、奥さんがスナップするか、カメラマンが別について行くということになる。実は僕はこの奥さんの写真が好きで、「風のなりゆき」という写真集を持っている。カメラは重くていやだけど、夫のために撮ってやろう、だから、どーでも良いけど、自分の感性だけで撮っているという姿勢が好きだ。その感性(なりゆき)が写真にでている。
 探検には写真撮影が必須である、本物の失われた世界的生物は、ネッシーが有名だが、僕は、ニューギニアの怪獣「ミゴー」の探検を兄貴分の白井祥平が計画したので、乗ったが、その計画とは、どうやってその撮影をするかであった。
 ※結局これは某テレビ局がやって、当然、何にも居なかった。撮れなかった。居るかもしれないけど。
 とにかく、探検も調査も撮影であるが、撮影調査の中で、非日常であり、冒険の要素が強いものが探検なのだ、と僕は考えている。逆に、調査とは日常的な撮影探検であるが、できることならば、危険は最小限度にとどめたいので、探検とは言い難いかもしれない。
 僕のやっている撮影はこのようなものであり、それを科学的な要素、価値があるものにしていきたい。その対象として人工魚礁を選んだものが人工魚礁研究会である。
 今、自分の目指しているプロジェクトは、人工魚礁とそしてお台場の撮影調査である。お台場は、どう頑張っても探検にはならないけど。
 
 今回のGWツアーで、富戸の人工魚礁をボートダイビングに選んだのは、人工魚礁研究会の一端である。
 実は、ここに、こんなに大きな、大がかりな人工魚礁があるということ、昨年まで知らなかった。知ったので、今年も行くし、来年も目標にしたい。
 
 プロの撮影については先に述べたが、アマチュアの水中カメラマンの場合(好きな言葉ではないけどカメラ派ダイバー)、その目指すところ、目標だが、大きく分けて三つになる。
 ①コンテスト、展覧会などに出展する。
 ②家族、友人たちに見せられるような、記念撮影をする。SNSもその中にはいる。
 ③何か、科学、産業、の役に立てたい。
 この③の延長線上で、僕たちの人工魚礁研究会がある。
 さて、次にそのための機材、そして機材にかける費用だが、①については上限はない。②③については、支出は少なければ少ないほど良い。
 ここで書いているカメラ、及びそれによる撮影手法の研究は、②③である。もちろん、①の人が②③に参加することは、望ましいことである。
 使うカメラはコンデジ、Olympus TG-4、5、かNikonAW1300、そしてウエアラブルカメラである。
 ②③であっても、撮った写真は、人に見せるため、使うために撮る。フェイスブックなど、そして研究報告書、場合によっては書籍、印刷物に使う。ハイブリッド写真集もありだ。
 まぐれ当たりで、展示会、コンテストなどに出品して、高位の評価をうけることもあるだろうが、基本的に、これは目指さない。このあたりは紙一重だとおもうのだが、アマチュアグループの展示会、あるいはコンテストであっても、高位を目指すならば、それを目指して、考え計画し、準備して撮るのでなければまぐれ当たりである。まぐれ当たりは、目指すものではない。
 さて、そこで、今僕の目標は③であり、②との共通項があるから、一番広い範囲とも言える。
 今の自分の機材ラインアップだが、Olympus TG-4、NikonAW1300 各一台(昔使ったキヤノンとか、リコーsea&seaは使える状態だがここでは除外)ライトはフィッシュアイのFX2500 イノンの750 2台、そして今回これから問題にするストロボ類
 ウエアラブルカメラは、GOPRO2が2台、これは4台使っていたのだが、1台は流失、1台は死んでいる。SJ4000の新しい型が2台、古い(これは使わない)が2台、AKASO7000が1台。ウエアラブルカメラがやたらに多いのは調査のために設置して、失う可能性が高いからである。その割には失っていない。
  
 ※「秘境ニューギニアの旅」白井祥平著1977 三修社 
 アマゾンでありました。怪獣 ミゴーについて書かれた、唯一の文献です。

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