8月8日
甑島から、長島への移動。白状するように言うと、僕は長島というところを知らなかった。全く知らないのだ。たいていは旅にでる前に地図をみるなり、ネットで見るなりして、予備知識を付けて行くのだが、今度はまるでそんなことはしなかった。
今、地図を見て、あらためて確認しながら書いている。
甑島からいちき串木野までフェリーで1時間20分、串木野から鹿児島街道を北上する。すぐに薩摩川内、そのまま、さらに北上すると阿久根に着く、阿久根を抜けて、左に折れると長島で、橋が架かって繋がっている。長島の東というところに鹿児島大学水産学部の臨海実験場がある。臨海実験場、とても良い名前なのに、今は各大学、なんとか海洋センターと名前を換えてしまっている。ホームページで調べないと正式名称がわからない。今調べたら、鹿児島大学水産学部付属海洋資源環境教育研究センターであることがわかった。そのセンターに僕たちは来た。
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今になって地図を見ているとおもしろい。長嶋は、何回か行った牛深の前にあたる。左(西)が牛深、右(東)が水俣だ。八代海は、瀬戸内のようなところだ。
とにかく、臨海実験場で、船外機付きのボートを出してもらい、タンクを借りて潜る。ぼくには言わないのだけれど、中尾先生は、ここの何とか云う海綿が、研究テーマの一つで、この実験場には何回も通っている。潜る場所のことも良く知っている。ガイドができるくらいだ。そんな海の内容のことは僕に知らせないから、僕はいつもの通りに心配し、神経を尖らせる。
それが役目だから、それでいい。
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そして、またまた失敗をする。実験場で借りるタンクは14リットルのスチールだ。甑島では、10リットルで、3mmのスーツで、ウエイトを落としてちょうどよかった。14リットルならば、BCの背中のポケットに1キロを2個、着ければ十分だろう。中尾先生のウエイトも2キロ減らさせた。
潜る場所は、基本的に瀬戸内だから、流れが速いはず。中尾先生は潮どまりを知っているが、僕はしらない。午後3時ごろで潮の速さはほんの少しだ。ボートでタンクを背負って飛び込むと、沈まない。まるで浮いてしまう。ボートの上に2キロのウエイトベルトがあったので、それをもらう。それでも沈まない。頭を下にして潜り、石をひろって、ようやく泳げる。場所は斜面なので、斜面を下って、5mぐらいで、何とか調整がとれた。中尾先生も浮いてしまって、石を持っている。目標の海綿をある程度は採集した。
なぜ浮いたのだ。タンクを調べてみると、内容積が14リットルで重量が13キロだ。こんなタンクがあることを知らなかった。日本アクアラングの普通のタンクである。
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僕は基本的にBCのダイバーではないから、重めにしてBCの浮力で調整するのが好きではない。BCに空気を入れないで水面で中性浮力になるようにいつも心がけて、沈んで重くなった分だけ、BCに空気を入れる。最近、14リットルのスチールをあまり使わないが、軽いタンクが普通にあるのだろうか。
このようにウエイトに神経を使って失敗するのと常に2キロオーバー、つまり余裕を持つのとどちらがよいのだろうか、初心者には2キロオーバー場合によっては3キロオーバーでも良い。水面に浮いたら必ずBC.に空気を入れる。ところで、自分の場合、こんなに軽い14リットルがあるとは計算外だった。
泊まりは、太陽の里というコテージ、温泉の大浴場がある。高い位置にあるので、浴場からのオーシャンビューがいい。しかし、だから何だと思ってしまう。無感動になってしまうのが怖い。
8月9日
昨日と同様の採集を、午前、午後と2回。
午前
潜水開始0949 潜水終了 1032 潜水時間 43分 最大水深16.8m
平均水深 9.8m 水温27.7度
午後
潜水開始 1500 潜水終了 1537 潜水時間37分 最大水深11.9m
平均水深 6.3m 水温28.3度
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海底はつくづくとガンガゼが多いところだ、体を海底に着地して採集していたら、やられる。町田を見ていると、本当に上手になったとおもう。水平姿勢で浮いてすべての採集作業をしている。上手になったとほめると、腕を前に突き出して、手を組み、「これをやったから」という。プライマリーコースのおかげ、ということだ。
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8月10日
東京へ、長嶋から霧島の鹿児島空港へ、鹿児島市内を通らず、林道のような山道を抜けて行く。中尾先生に聞くと、通いなれた路なのだそうだ。そのくらい、長嶋の海綿を採集して、長い。辛抱の必要な研究なのだ。採集のための潜水そのものは、僕よりも、もちろん上手だ。だからチームを作らないと危険であること、よくわかっている。しかし、研究者の潜水のほとんどは、このことがわかっていないのではないかと思う。だからこそJAUSの活動が必要なのだが、前に進まない。潜水の運用、ローカルルールのマニアルの集大成、各論が必要、各論の研究報告書を作って行かなくてはならない。これは、研究者のダイビング、リサーチダイビングだけではない。レクリエーショナルダイビングでも、重要。それがないために事故が起こる。
甑島から、長島への移動。白状するように言うと、僕は長島というところを知らなかった。全く知らないのだ。たいていは旅にでる前に地図をみるなり、ネットで見るなりして、予備知識を付けて行くのだが、今度はまるでそんなことはしなかった。
今、地図を見て、あらためて確認しながら書いている。
甑島からいちき串木野までフェリーで1時間20分、串木野から鹿児島街道を北上する。すぐに薩摩川内、そのまま、さらに北上すると阿久根に着く、阿久根を抜けて、左に折れると長島で、橋が架かって繋がっている。長島の東というところに鹿児島大学水産学部の臨海実験場がある。臨海実験場、とても良い名前なのに、今は各大学、なんとか海洋センターと名前を換えてしまっている。ホームページで調べないと正式名称がわからない。今調べたら、鹿児島大学水産学部付属海洋資源環境教育研究センターであることがわかった。そのセンターに僕たちは来た。
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今になって地図を見ているとおもしろい。長嶋は、何回か行った牛深の前にあたる。左(西)が牛深、右(東)が水俣だ。八代海は、瀬戸内のようなところだ。
とにかく、臨海実験場で、船外機付きのボートを出してもらい、タンクを借りて潜る。ぼくには言わないのだけれど、中尾先生は、ここの何とか云う海綿が、研究テーマの一つで、この実験場には何回も通っている。潜る場所のことも良く知っている。ガイドができるくらいだ。そんな海の内容のことは僕に知らせないから、僕はいつもの通りに心配し、神経を尖らせる。
それが役目だから、それでいい。
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潜る場所は、基本的に瀬戸内だから、流れが速いはず。中尾先生は潮どまりを知っているが、僕はしらない。午後3時ごろで潮の速さはほんの少しだ。ボートでタンクを背負って飛び込むと、沈まない。まるで浮いてしまう。ボートの上に2キロのウエイトベルトがあったので、それをもらう。それでも沈まない。頭を下にして潜り、石をひろって、ようやく泳げる。場所は斜面なので、斜面を下って、5mぐらいで、何とか調整がとれた。中尾先生も浮いてしまって、石を持っている。目標の海綿をある程度は採集した。
なぜ浮いたのだ。タンクを調べてみると、内容積が14リットルで重量が13キロだ。こんなタンクがあることを知らなかった。日本アクアラングの普通のタンクである。
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僕は基本的にBCのダイバーではないから、重めにしてBCの浮力で調整するのが好きではない。BCに空気を入れないで水面で中性浮力になるようにいつも心がけて、沈んで重くなった分だけ、BCに空気を入れる。最近、14リットルのスチールをあまり使わないが、軽いタンクが普通にあるのだろうか。
このようにウエイトに神経を使って失敗するのと常に2キロオーバー、つまり余裕を持つのとどちらがよいのだろうか、初心者には2キロオーバー場合によっては3キロオーバーでも良い。水面に浮いたら必ずBC.に空気を入れる。ところで、自分の場合、こんなに軽い14リットルがあるとは計算外だった。
泊まりは、太陽の里というコテージ、温泉の大浴場がある。高い位置にあるので、浴場からのオーシャンビューがいい。しかし、だから何だと思ってしまう。無感動になってしまうのが怖い。
8月9日
昨日と同様の採集を、午前、午後と2回。
午前
潜水開始0949 潜水終了 1032 潜水時間 43分 最大水深16.8m
平均水深 9.8m 水温27.7度
午後
潜水開始 1500 潜水終了 1537 潜水時間37分 最大水深11.9m
平均水深 6.3m 水温28.3度
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海底はつくづくとガンガゼが多いところだ、体を海底に着地して採集していたら、やられる。町田を見ていると、本当に上手になったとおもう。水平姿勢で浮いてすべての採集作業をしている。上手になったとほめると、腕を前に突き出して、手を組み、「これをやったから」という。プライマリーコースのおかげ、ということだ。
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8月10日
東京へ、長嶋から霧島の鹿児島空港へ、鹿児島市内を通らず、林道のような山道を抜けて行く。中尾先生に聞くと、通いなれた路なのだそうだ。そのくらい、長嶋の海綿を採集して、長い。辛抱の必要な研究なのだ。採集のための潜水そのものは、僕よりも、もちろん上手だ。だからチームを作らないと危険であること、よくわかっている。しかし、研究者の潜水のほとんどは、このことがわかっていないのではないかと思う。だからこそJAUSの活動が必要なのだが、前に進まない。潜水の運用、ローカルルールのマニアルの集大成、各論が必要、各論の研究報告書を作って行かなくてはならない。これは、研究者のダイビング、リサーチダイビングだけではない。レクリエーショナルダイビングでも、重要。それがないために事故が起こる。