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Channel: スガジロウのダイビング 「どこまでも潜る 」
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1206 ダイブプランノート

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 1206 ダイブプランノート 腰に取り付けている。
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 「海、生きる、学ぶ、探る」1987年に出版された、自分とか、後藤道夫、が書いている。自分の書いた部分でこんなことを書いていた。
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 以下に引用する。 1963年舘石さんと100mの潜水チャレンジをして、「水深90mまでたどり着き、人生観が変わった。死ぬことが怖くなったのだ。人間が変わった。それまで思い切りの良い性格だったのが、優柔不断になった。 一緒に仕事をしているテレビ番組の監督は、「仕事をしないうちに反省会をしている」と私を評した。当たっている。 今(1987)の私は水に入る前に、水の中で起きるすべての出来事を予測しつくそうとする。失敗は生命を失う事故になるかもしれないから失敗は許されないと思う。本当に安全を願うのであれば、潜水しないのが一番良い。しかし、仕事で潜水する以上、どこかで見切らなくてはならない。優柔不断と決断の間を揺れて、なにがなんだかわからなくなり、最後には覚悟を決めて、水に入る。」 このフレーズの中に、今考えていることが、ほとんど全部はいっているので、驚いた。  ほとんど毎日、ダイビングの安全、つまり、自分も、バディも死なないようにする事をいつも考えている。プロのダイバーのほとんど全員がそうなのではないかと思う。死なないよう、死なせないように、考えている。そうでない人、考えないダイバーはプロではないと思う。外見からはわからないだろうが、そんな風にいつも考えている。僕もプロなので「死ぬ、生きる」を隙間無くかんがえている。  「水に入る前に水の中で起こるすべてを予測しつくそうとする。」イメージを考える。イメトレは大事だが、形(文章)になっていないので、結論がでない。文章にする努力が必要で、それが計画書だ。 「仕事(潜水)する前に反省会をしている」今の時点で考えると、それはPDCA のA、アクトだったのだ。PDCA で論理的に整理して字にしておけば 「優柔不断と決断の間を揺れて、なにがなんだかわからなくなり、最後には覚悟を決めて、水に入る。」ことはなかったかもしれない。  チームで動くならば、言葉が通じない水中では、簡潔な文章にして配らなくてはならない。 その文章が定型化するとローカルルールになる。 寺山君の「オーシャナ」を見たら、パラオのドリフトダイビングのガイドダイバーが書いた、言った?安全ブリーフィングの要綱がでていた。これが、ローカルルールなのだ。そのローカル、パラオで、ガイドとゲストがする約束事、ローカルルールは文書化して、事前に配布して読み上げる形でブリーフィングを行うと徹底できる。言葉は人によっては通じない。事故が起こったときの証拠にもならない。「だから、言ったじゃないですか?」ではダメなのだ。パラオで文書化しているかいないかは、知らないけれど、きっと何かあるのだろう。 ローカルルール+これからエントリーするダイビングの要点を書いて渡す。これがダイブプラン、今回のシンポジュウムでの提案の骨子だ。
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 ダイブプランは防水して、それぞれに渡す。 これに類するもの、昔は、スレートだった。スレートは自分でかくので、よりよいかもしれない。 このところ、今村さんが減圧症対策で頑張っているけれど、予測する、計画するダイブプロフィールの図を持っていて、自分がどのあたりにいるのか、認識していると、わかりやすい。これは立体的な地図、プランノートだ。  こんな面倒なことは絵に描いた餅だ。だれがやれるのだ。自分も自信がない。 どうやって具体化するか、そのためのワークショップを開き、研究する。その提案をしている。

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