撮影小史を連続したいのだが、ロゲイニングもどうしてもここで書いておきたい。
11月24日 伊豆赤沢でおこなわれたロゲイニングというゲームに参加。このゲームをゴクゴク簡単に説明するとダイビングフィールドに、番号を記した黄色のブロックが100個ほど設置されている。3人以上一組のチームがスクーバで潜水して、このブロックを探す。捜し当てたら、デジタルカメラで記録する。この記録が証拠になり、ブロックに書き記された数字が点数になる。定まった時間内に戻ってきて点数を競う。大事なルールとして、戻ってきたときのタンク残圧が50以上ないと、100点減点される。チームの二人のダイバーが50を切っていたら、200点の減点である。
もと、僕のところで働いていた大西君が考えたゲームなのだろう。たしか、今回で3回目になる。2回目の時にワークショップで紹介して、このときに次回の参加を約束した。
JAUSで参加するつもりで、申し込んだ。JAUSチームのつもりだったのだが、打ち合わせ不十分で、別の申し込みが、出されていて、僕は僕のチームを作らなければならなくなった。何時も一緒に潜りに行くメンバーに声をかけた。一番で参加を決めてくれたのが寺内羊子、ヨウコと読むはずだが、羊なのでマトン、小柄だけれどアスリートで、最初に会った時はライダー、以後水泳とスキンダイビング、スクーバに打ち込み、今はサフィンに活動関心を向けているが僕のダイビングには参加してくれる。
小久保教授、東大の理論天文学の教授だが、彼が大学一年の時、東大の海洋調査探検部に入ったときからの弟子だ。
高山さん、某大企業の相当のポジションの人で、最近の友人だが、僕が声をかけるダイビングに気持ちよく参加してくれている。数日前にはディズニーシーツアーにさんかしてくれた。
良いチームができた。
朝起きて、動くのがいやだった。
ウエットスーツのつもりで車に積み込んでいたのだが、雨で寒いので、ドライも積んだ。小久保との渋谷での待ち合わせ失敗。 赤沢着1015 大西からブリーフィングをうける。このようなだんどりはすべてマトンがやってくれた。そのマトンの主導で、作戦会議、現在ダイビングのプランニングの提案を進めているのに、ぼくは、このような段取り、プランは得意ではないのだ。得意ではない反省が、プラン提案に向けて活動している。とは都合の良い、屁理屈。
赤沢、食堂での作戦会議、僕の空気消費最大のネックになる。若かった頃は、良い消費量だったのだが、82歳の今は、半身障者で、空気消費量も大きい。
水温22度だという。ウエットでは寒いだろうが、ドライでは、動きが悪いし、動けばさらに空気消費が大きくなることだろう。思い切ってウエットにする。 奄美大島で使い始めた、9880円の5ミリに、フードジャケットだ。なんと別チームの倉田も同じ9880円で、同じMサイズ。彼は手足の長さが合っていない。僕はジャストサイズだ。
作戦 計画
僕が弱者なのだから、弱者に計画を合わせる。EN.は砂浜からにする。そのまま岸壁に沿ってスノーケルで行き、岸壁を廻ったあたりで潜降。左手に磯を見ながらブロックを撮して行く。末端のブロックで右折して砂地をガイドラインに沿って進み曲がり角のブロックあたりで、僕の残圧は100、ターンプレッシャーだ。50残して岸に戻るのはかなり厳しい。そのあたりが勝負になるだろう。
高齢を言い訳ににしては、いけないのだが、勝てる勝負ではない。勝てないのがわかっていても、できるだけ真摯に取り組むのがスポーツマンシップだ。 僕は全行程をタイム記録が画面にでるSJ4000系のウエアラブルカメラをヘッドにつけて記録する。これも12月10日のシンポジュウムでのテーマのシミュレーションになる。
僕は、スクーバは一人、生きるも死ぬも一人、単独潜水、自己責任のソロか、バディ、あるいは4人のユニットのチームプレーだと思っている。チームプレーでソロをやる人が居るが絶対の禁忌だ。ソロの結果をチームが負うことになる。このゲームはチームプレーであり、チームでダイビングをする為のシミュレーションゲームとして、効果が高い。 ここからは、SJ の動画撮影を切り出したスチルで説明して行く。
11時 44分29秒 エントリー
写真の左端の砂浜からエントリーして、右端の堤防先端までスノーケルで行き、堤防を回り込んで岩礁を左手に見て進む。 砂浜を選んで失敗だった。なだらかな砂浜だったのが、この前の台風の大波で砂が洗われて石が露出した。前にこの石の一つにつまづいて、膝を痛めたことがある。
肩はいらないというサインと受け取って、彼は一人でエントリーしてしまった。
僕は膝を着き、這ってエントリーした。 うねりがすこしある。
46分28秒 潜降開始
48分 56秒 角でうねりが巻いていて透明度がわるい。
小久保の白いフィンがよく見える。
僕が方向を指示する。弱者に従う原則。
並んで進む高山さんとマトン
53分24 秒
最初のブロック発見
53分 45秒
撮影の役割 マトンが撮影する。
僕はみんなが見てくれるから、自分で見なくても良いと言ったのだが、小久保に持って行けと言われた。
現在計画、議論を進めようとしている計画の計画。
個々全員が計画表を持っていることが重要だと思う。
54分 26秒
次のブロック発見
54分55秒
23番
55分15秒
55分24秒 次のブロック
55分58秒
95点
56分03秒
30点 発見 マトン撮影
59分 52秒
12時 01分 02秒
次のブロック
01分23秒 撮影
81点発見 撮影
03分13秒 132点発見
04分48秒
方向を右に振って砂地を行く
05分 54秒 散開して探す
07分05秒 発見
07分 30秒
発見
10分 02秒
115点
残圧の確認
110 ターンプレッシャーだ。50残してエキジットは、かなり厳しい。60しか使えない。
10分26秒
11時 44分29秒 エントリーだから
26分経過している
戻る方向に進路を変える。
10分39秒
11分27秒 発見
13分24秒
戻りながら発見していく、予定通りのコースだ。
撮影
コース確認
13分58秒
帰りのライン
14分 24秒 発見
14分 42秒 小久保が離れている。左手にブロックがあるのはわかっているのだが、発見して、ラインをはなれるのは厳しい。
18分17秒
コーナーに接近はしているが残圧は80
あと20で戻れるか。
18分38秒 あと70
21分47秒 小久保は正しく戻る方向に先導している。
23分21秒 戻る方向指示
24分01秒
しかし、心配なので自分の目で方向を確認する。 24分39秒
ブロック ここで全員がそろって顔を撮らなければならない。撮影は全員の顔が写っていることが必須のルールである。ここで顔をだすのはかなりつらい。
24分54秒 残圧は あと20か
かなりセーブして戻ってきている。
24分57秒 エキジット
ガラスの膝をかばって這い上がらなければならない。マウスピースは口から放す。
12時27分13秒 ようやくエキジット
残圧は60だった。 マトンの残圧は110ぐらいある。
エントリーが11時44分だったから、潜水時間は46分、ちなみに制限時間は70分。
ヘッドマウントの記録も今度12月10日シンポジウムのテーマの一つ。なので、ここでもマウント記録を載せた。
チームプレイの解析参考になる。
僕たちは7位 もう一つの山本、倉田、鈴木組は
5位
弱者がすべてを決める、女子有利 とすれば、安全性が非常に高いゲームだ。
安全性が最重要な、ダイビング界であるとすれば、このゲームはもっとクローズアップされ、盛んになるべきゲームだ。
そして、わかるように、チームワークが重要なゲームでもある。ソロでない限り、チームワークがセフティの鍵だとすれば、その視点からも盛んにしたい。 特に学生クラブは学生連盟主催の大会があってもいい。
ダイビングは自業自得 自己責任の行動でもある。僕のダイビングライフの30%は、ソロだった。
ソロは否定しない。中途半端を否定する。
学生のダイビングは、クラブを作っているならば、チームプレーであるべき、そのためのシミュレーションゲームとして、ロゲイニングを推薦する。☆★☆