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Channel: スガジロウのダイビング 「どこまでも潜る 」
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0202 ダイブコンピューター 1

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注文していた日本アクアラングの i300 ダイブコンピューターがとどきフッシュアイのライトの修理が上がってきた。
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これで、一応、僕が海で潜水できる態勢になった。別にライトはイノンがあるし、ダイブコンピューターは着けなくても良いし、目安としてスントソリューションもある。が、とにかくダイブコンピューターぐらい持っていないと、恥ずかしいし、スントのソリューションはログ機能の呼び出しが面倒にすぎる。4日には大西君がやっているロゲイニングという競技を見に行く。4日には小田原セミナーが小田原であるということで、ロゲイニングにつきあってくれる人が山本君だけで、中川も来るのだが、彼は、カメラとか、プロのお道具がいっぱいあるので、僕の面倒はみられない。面倒と言っても大したことはないとおもうけれど、このごろ、まともな海に潜っていない。エントリーエキジットができるだろうか。水深3m以上に潜って、高所恐怖症にならないだろうか、と、わざとらしく心配している。エントリーエキジットの方は、8リットルタンクを背負ってのスクアットが、40回できるようになったから、大丈夫だろう。 お台場になれた僕は、透明度が2m以上あると、見えすぎて怖いのでは、? そういうつまらない前置きはともかくとして、今日のテーマは、ダイブコンピューターのことだ。  義理のある今村さんが、自分の理想のダイブコンピューターを作ると言うから、買わなくてはいけないのだが、まだ、理論の講習をして歩いている。今度買ったのが紛失するくらいで、間に合うだろう。まあ、僕が生きて潜れるうちに出来上がれば大成功だ。それにしても、ダイブコンピューター紛失はこのごろ常習になっている。一番やすくて、機能も単純なものを買うことにした。安ければきっと単純だろう。そして、規則の関係があるのでビュールマンのZHL-16Cアルゴリズムのものということで、i300 にした。 先日のワークショップで、今後のワークショッププログラムという、穴埋め講演をして、僕はこんな質問をした。 ダイブコンピューターを使う目的として、 ①できるだけ長い時間無減圧限界内で潜りたいため。 ②減圧表と潜水経過時間の照合 ③計時記録ができる水深計として ④規則遵守のため  ②だという人が多かったが、嘘だと思う。減圧表などたぶん持ち歩いていないだろうから。このことについては、あとで詳述する予定。 ①の表現が少し皮肉っぽいので、良くないが、無減圧限界範囲内で潜水したいため、というのが大部分だろう。そして、もちろん 安全な潜水をするために使う。 僕は、①③④ のために使おうとしている。なぜ②が抜けているかと言えば、②は面倒だし、今は、普通の潜水では、減圧停止するような、みなさんの言葉で言えばdekoがでるような潜水はしないので、②の準備はしていない。30m以上潜るのであれば②になる。②をしなくてはいけない。  さて、とどいたi300 を見ると、ナイトロックスとかPO2分圧とか うざったいけど、見なければ良い。覚えなければ良いのだ。必要があれば、そのときマニュアルをみる。とりあえずは、潜水時間と水深が表示されて、ログ機能があれば良い。無減圧であと何分潜れるかの表示もべつに悪いことではない。1時間ぐらい弄り回していたら、大体分かった。必要な表示は全部見られる。 ここまでは良い。 次に説明書で「危険な状態」の項をみた。減圧潜水警告とか指示違反とか遅延違反とか、違反ゲージモードとか、違反と警告のてんこ盛りだ。これも全部無視する。アラームはどうせ僕の耳には聞こえない。けど一緒に潜っているバディが往生するだろう。安全停止は指示通りにするとして、調べたら、ゲージモードにすれば、うるさい違反警告は全部キャンセルされる、らしい。しかし、キャンセルしないで、これで、減圧停止が必要な潜水をもし素人がしたら、ゲージがちかちかするし、アラームは鳴るしで、パニックになるのではないかと心配する。  この手のダイブコンピューターで、この前持っていたのはスントのD-4だけど、こんなに違反とか、危険だとか、うるさかっただろうか。 現実の問題として浮上速度のアラームなどすべて無視できなければ、波のある時、流れのあるときは恐怖が倍増する。こんな恐ろしい思いをしてまで、ダイビングをするというのはたいへんなことだ。 この際だから、少しダイブコンピューターにこだわってみよう。僕がダイブコンピューターを使った最初は、1987年のことだった。その時の記録がノートで残っている。今振り返って見て、この最初の時、1987年がダイブコンピューターの使い方として、最高だったと思う。だから、今でも、もうそんなことはあんまりないだろうけれど、水深30mより深く潜って、2段の減圧停止をするようなことがあれば、このノートと、同じやり方で潜るだろう。
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 この時は、吉村(今は亡くなってしまったのだが)と二人で、チューク、トラック島に行きめぼしい沈船と飛行機、などなど全部撮影してライブラリーを作ろうと企てていた。そしてライブラリーは作ったから、今でもファイルになっていて、一つの財産になっている。一番深いのは駆逐艦追風で62mまで潜った。今では空気の制限が40mだから、こんな潜水はできない。



 このトラック行の少し前に、何かの事で、医科歯科大学の真野先生を訪ねた。真野先生も今は居ない。真野先生のところで、アラジンのマネージャーのMさんにであった。ダイブコンピューターの話になり、トラックに行くということで、これを機会に、ダイブコンピューターのテストをしようという事になった。真野先生のところから、水深を時系列で記録する計器をお借りした。これでダイビングプロフィールのグラフがつくれる。いまならば、安いi300 でもPCにつないでグラフが取れるのだが、そのころは、いちいち呼び出して、記録しなければならなかった。この潜水では、吉村がスントを使い、僕はアラジンを使って比較した。スントの方がプロファイルの読み出しは容易だった。   長くなりすぎるので、ここに実験結果をかくことはできないが、この実験の潜水で、減圧表は英国海軍のRNPLを水深50mまで使い。50m以上は、旧英国海軍のテーブルに真野先生が補正を加えたものを使った。水深30mまでは普通に浮上して、30mから第一減圧点までは、1分に1mの速度で浮上し、最終減圧点では20分減圧時間を長くした。そして、ダイブコンピューターの指示と読み比べて、記録した。当時人工魚礁の調査で40mを越える潜水が多かったスガ・マリンメカニックでは、この潜水記録を基として、アラジンを使う場合の次のような指針を作った。 アラジン使用についての注意アラジンでは減圧点を9m、6m、3mと表示しているが、これを無視して、15m、10m、5mで停止しても同様の減少をしめす。したがってRMPLを使用しても米国海軍を使用しても良い。アラジンは米国海軍と合致することが多い。ただし、潜水中の深度変化が激しく、しかも、浅い場所への移動が多かった場合には、(※、今で言うヨーヨー潜水?)予期していたよりも減圧時間が短く感じられる。したがって、安全のために、空気不足、海況の急変などで、危急の場合にはアラジンの指示通りに浮上して、通常の状況では、最終減圧点で10分の時間延長を行い。潜水深度が深い(50m)の場合、また繰り返し潜水が3回以上になった場合には、ダイブコンピューターが浮上のサインをだしてから、20分余分に減圧する。 つまりアラジンは緊急浮上用であり、通常はアラジン表示+10分、50m以上では、アラジン表示+20分で潜水した。その上で、必ず定めたLOGをとって、RNPLと比較した。 これは今振り返っても正しい方式に近い。スガ・マリンメカニックでは、30m以上で減圧症に罹患したことは無い。一度、I 君が、浮上後、アンカーの引き上げを手伝って、腕に症状がでて、減圧治療を受けた。スガ・マリンメカニックを退社してから、田島は、別の会社でフリーで入って仕事をしていて、2回ほど減圧症にかかり、2回目の減圧症の時の診断で大腸癌が発見され、そのために亡くなった。一回目の減圧症の時に発見されていれば、死なないで済んだかもしれないなどと思ったりする。  アラジンは愛用していて、プロアラジンが出たので、交換してもらって乗り換えた。  続く。        

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