広島大学の練習船、豊潮丸の航海で瀬戸内海の海の上です。
今日は5日ですが、やっと、上甲板でつながりました。
一日遅れで、昨日のできごとです。
7月4日
呉市へ移動。大雨が降って広島から呉市へ向かうJRが不確実らしい。学生の上級生で引率の町田君の意見で、高速バスで行くことになった。バスターミナルは、JR広島駅の近くではなくて、紙屋町という広島の中心にある。そこまでは路面電車で行かなくてはならない。路面電車にも乗りたかったから良いけれど、不便だ。
東京の都電の思い出があるが、広島の路面電車は、市内交通の主役のようで、立派で、大きい。新型もあるが、それには乗れなかった代わりに3両連結にのれた。
時間通り、13時に出港、音戸の瀬戸を抜ける。さすがに疲れていて昼寝をしている間に来島海峡を過ぎてしまいそう。中尾先生が起こしてくれて、かろうじて見ることができた。瀬戸内海の海の色は思っていたよりもよく。この分ならば東京湾よりも良いかもしれない。
夕食の後、雨の中をゴムボートの組み立て。
明日朝0830より、潜水
「法学と憲法学への誘い 松村格 八千代出版」
航海中に読み終わりたいと持ってきた。大学の教養課程の法学テキストとして編集されたもののようで、わかりやすいが、面白いわけがない。努力が必要。すぐに眠くなれる。
それでも、判例法、判例が法になってしまうことについて読んだ。
ダイビングの事故、自己責任などと言っているが、訴訟が起こってしまえばこれまでの判例で判決されてしまう。自己責任などは裁判でとりあげられることは、ありえない。
交通事故がそうであるように、いずれはダイビング事故もオートマチックに賠償責任の割合が、保険会社と原告の弁護人の間でスムースに決まるようになるのだろう。すでになっているのかもしれない。こういう事故の起こり方をすれば、その価格はいくらと決まってくる。その情報がインストラクター、ガイドダイバーに伝われば、予測ができるとともに、同じようなまちがいをしないという、戒めにもなる。不可能なことかもしれないが、そういう資料が公開されると良い。
僕が原告側のアドバイスにかかわっていたころは、およそ3000万から5000万、過失致死すれすれで8000万ぐらいだったろうか。上限は1事故1億だったころのことだ。
だからと言って自己責任を唱えることは無意味ではない。保険はお金の話であり、ある意味で見切れる。賠償責任の額は遺族と保険会社の争いである。しかし、命はもどらない。
そして、遺族の心の問題が残る。さらに、インストラクターの倫理観の問題もある。
ブログで、僕とダイビング事故というテーマで書いていて、どうにも筆が先に進まなかった。僕の書こうとしていることは、心と倫理