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Channel: スガジロウのダイビング 「どこまでも潜る 」
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0625 日本ハウジング史

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久しぶりで水中ハウジング史3回目だ。
今の人は、想像しにくいだろうが、撮影するカメラと、記録するVTRは、別のものだった。今で手の平に乗るGOPROだってカメラと録画機構は一体だけど。 だから、撮影するときには、カメラを操作するカメラマンとビデオレコーダーを操作するビデオエンジニアが、二人一組になって撮影する。左の肩にVTRを右の肩にカメラを担いで撮影できないこともないが、日本人の体力では無理だ。フイルムならば、カメラマン一人でことたりる。カメラマンとビデオエンジニアと音声録音マン、それに照明マン、4人一組が、通常の撮影クルーだった。 陸上報道のVTR取材では二人一組になりケーブルでつながって完全なバディシステムで撮影が行われた。カメラマンとビデオエンジニアとどちらが偉いか、つまり主導権を持つか、ということも、おおいに問題になった。カメラマンの方が年上で、組織での地位が上であれば問題はないが、逆の場合には、気のあった二人でありたい。
  水中では、VTRを船の上に置き長いケーブルでカメラハウジングとつなぐのが常だった。理由は初期のVTRは大きくて、ハウジングを作ると盥のような、大太鼓にような物になる。これを作ったこともあるのだが、探してもその写真が見つけられない。これは、かなり重要な写真なので、これが見つけられないために、このハウジング史が足踏みしていた理由でもある。 とにかく盥だったから、水に浮かべて引っ張って行く。
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                   長いケーブルと大きなカメラ
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                   これはもっと前のカメラだが、こんなに大きくてもカメラだけ、VTRは船の上だ。

 それよりも船の上に置き、長いケーブルでカメラマンとつなぐ、ケーブルの長さは100mが常だった。 ケーブルにはVTR信号ケーブルだけではなく、水中ライトのケーブル、場合によっては電話線も束ねるので、沈んでしまうから、浮きを付ける。 ケーブルが岩などに絡まると動けなくなるので、後ろでケーブルを捌く、ケーブルマンが必要になる。水中ライトはカメラに取り付けておくか、別にライトマンが居て、照らすか、なのだが、NHKは、ケーブルマン、ライトマン、ともに贅沢にダイバーを配していた。
 一度だけ、須賀潮美がNHKの水中レポーターをしたことがあった。NHKは天国で自分たちのニュースステーションは地獄だという感想であった。水中レポーターも通話のケーブルを引っ張っているから、この捌きも必要になる。
 水中からの生中継となると絶対にミスしないようにラインを2本引くので、本当に大変なことだ。最低、6人はダイバーが必要になる。 そんなことを20年以上やってきたので、ケーブルについては何の抵抗もなくなった。前にも書いたが、このケーブルで船とつながっていたために、命を拾ったことも幾たびか。
 しかし、それはそれとして、やはりVTRをハウジングに入れて水中に持ち込まなければならないシーンもあったし、ケーブルマンの人件費、費用もばかにならない。ベータカムのハウジングも作った。これについては、NHKよりも僕たちの方が先だった。どうでも良いことだけれど、一瞬のことだったが、国がバックのNHKと、貧乏な僕たちが競り合っていた。
 その中くらいの大きさのVTRのハウジングの写真も見つけられない。
 当時の定義で、民生カメラ、一般人が使うカメラのことをそう言う。その上のグレードが業務用カメラ、そして、一番上が放送規格のカメラ、と呼ぶのだが、
次第に業務用カメラでも放送の仕事ができるようになり、さらに民生カメラも侮れなくなって、
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       これは、小さなカメラをカメラより大きなVTR ハウジングと結んだものだ。
 このVTRハウジングを中性浮力で浮かして曳航しているということが、8080のタンクを浮かせて曳いていくという発想につながっている。
 その写真もない。 1990年代になると、放送規格の大きなカメラもVTRと一体型になってケーブルは水中レポート用だけになった。ライトも大型だったがバッテリーライトになった。このあたりから、中川がメインのカメラマンになり、僕は、別企画の撮影をするか、より大きな展示映像用のカメラをつかうようになった。その話は次回としよう。

 今日に至るのだが、ここから先は「別」の話だ。  


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