今回ねらったのは、中の魚礁と呼ばれている、角型の積み重ねと、僕が関わった小さいカネクラ魚礁と呼ばれる小さな魚礁だ。カネクラの由来については、別の時に書くが、カネクラの方は、数十回潜っている。しかし、この前に潜ったのが2年前だ。忘れてしまってはいるが、これは、簡単に見つかると思った。 中の魚礁については、昔の記録が海岸の漁師の小屋に貼り付けてある。これにも話があるのだが、脱線すると先にすすめない。これによって水深が18mであること、積み上げた頂上が11mであることも、わかる。 港を出て、船頭が山を見ながら、しばらくまっすぐ走って、水深が18mあたりで、大きな山が写った。魚のマークも見える。目印ブイをいれて、準備の早い、というか、この人は舟に乗るときからタンクを背負っている。もと山岳部なので、背負うことに強い、小俣さんを偵察に出した。角型ブロックの山だと確認した。山本さんが準備がすばやいので、小俣さんに続いてエントリーする。残念ながら僕は遅い。増井さんに手伝ってもらってタンクを背負い、というか背中にのせてもらい。ベルトをしめて、腹ばいのまま、船縁から頭からエントリーする。この方法が一番ストレスがない。高齢者エントリー方法だ。手繰って潜っていくロープが無く、目印の細い雑索だから、そのまま降りてゆく。水面を離れるのが楽なように2キロはオーバーになっているので、墜落をBCでブレーキをかけるかたちだ。一旦、着底する。へたくそな潜水だが、ドライスーツの期間は仕方がない。目印ブイは魚礁の端、理想的な位置に落ちている。
この魚礁も、何回か潜っている。ほとんど変わっていない。ここは、ちょうど波左間で言えばドリームの深さだ。この水域では18ー20mの深さが、美しくて、魚も多く蝟集するのだろうか。メバルの群が見事だった。 このあたりの海で魚礁が意味するのは、刺し網や蛸壺がしかけられないということだろうか。魚礁に掛かって上げられなくなる。上げられない網は、魚やイセエビを殺し続けることになる。だから、網は厳禁である。漁師は魚礁を避けるために、山を見て位置を見る。それでも、網がかかっている魚礁があるが、幸いなことに網は掛かっていない。網がかかっていると、網が朽ち果てるまで、魚やイセエビを殺すだけの罠になる。 浮上もロープなしで、安全停止をする。バランスが悪くなっている自分がいやになる。 昼食を取らないで、一休みで出港する。1時間ほどでかたづけるつもりだった。 水深が6mを越えると、船頭は行き過ぎだという。目標の魚礁の水深は7mで、今は引いていて、潮位差が1.5mあるから、水深は5.5mあたりだという。何回も潜っている僕の感覚では、一番引いているときでも、そんなに浅くはなかった。僕の感で、プロットした点は、水深が8mを越えている。しかし、先程は、一直線に魚礁の上に来た。船頭の意見を信じて、5.5m線で、動き回る。どうしてもみつけられない。試しに、僕がプロットした、点、ガーミンの上で NO3 付近にいってみる。魚のマークがでたので、ブイを入れる。これを、プロットNO 12とした。このとき、誰かスクーバで、ブイの周りをサークルサーチをすれば良かった。しかし僕に自信がない。魚マークだけで、魚礁の形がない。小さいとはいえ、何か形があるはずだ。また6m線に戻った。 山本さんが、飛び込んで、ロープに掴まって海底を見ながら動く。透明度が良いので、底がはっきりと見えて視界が30mくらいあるという。見つからないはずはない。 GPSの画面
すでに2時間捜索している。もう時間切れだ。山本さんも寒くなってしまった。 残念だが、もはや、これまでだ。12番のブイを上げておわりにしよう。 引き上げに行くが、やはり、このあたりにあるような気がする。いつものようにタンクを背負っている小俣さんに、せっかく準備をしているのだから、ちょっと見てきてくださいと送り出した。すぐにあがってくるはずがあがってこない。みんな心配になるが、気泡が見つかった。増井さんのアクアブザーで浮上の合図を送ったが、聞こえていないのだろうか。上がってこないのは、魚礁があったのだろうと僕は思う。ならば、舟を直上において、気泡を見て、待っているほかない。あがってきた。やはりこの真下だという。すぐにプロットしてブイを入れる。NO14としてGPS位置を記録する。自分は潜ろうと思った。しかし、僕の準備は遅い。時間も予定をすぎているし、みんな疲れている風だ。GPSの数値は記録できたし、小俣さんも撮影しているはずだ。とにかく、二つの魚礁の位置は確認できたから、もどることにした。このチーム、この機材での探索方法も明確になった。
小俣さん撮影 この魚礁にはイシダイが多く付いている。
小さいカネクラ魚礁が見つからなかった理由は、水深が干潮時で7mというのを船頭が満潮で7mと勘違いしていたこと、自分が自分の記憶を確かなものと思わず、簡単に見つかるものと古い記録を確認しないで出てきたことだった。 見られなかった山本さん、増井さんには申し訳ないことになってしまったが、悪く考えると自信をなくしてしまう。今の自分、高齢者の自分は自信を喪失すれば崩壊してしまう。 二つの魚礁の位置を確認でき、目標は達成した。
この魚礁も、何回か潜っている。ほとんど変わっていない。ここは、ちょうど波左間で言えばドリームの深さだ。この水域では18ー20mの深さが、美しくて、魚も多く蝟集するのだろうか。メバルの群が見事だった。 このあたりの海で魚礁が意味するのは、刺し網や蛸壺がしかけられないということだろうか。魚礁に掛かって上げられなくなる。上げられない網は、魚やイセエビを殺し続けることになる。だから、網は厳禁である。漁師は魚礁を避けるために、山を見て位置を見る。それでも、網がかかっている魚礁があるが、幸いなことに網は掛かっていない。網がかかっていると、網が朽ち果てるまで、魚やイセエビを殺すだけの罠になる。 浮上もロープなしで、安全停止をする。バランスが悪くなっている自分がいやになる。 昼食を取らないで、一休みで出港する。1時間ほどでかたづけるつもりだった。 水深が6mを越えると、船頭は行き過ぎだという。目標の魚礁の水深は7mで、今は引いていて、潮位差が1.5mあるから、水深は5.5mあたりだという。何回も潜っている僕の感覚では、一番引いているときでも、そんなに浅くはなかった。僕の感で、プロットした点は、水深が8mを越えている。しかし、先程は、一直線に魚礁の上に来た。船頭の意見を信じて、5.5m線で、動き回る。どうしてもみつけられない。試しに、僕がプロットした、点、ガーミンの上で NO3 付近にいってみる。魚のマークがでたので、ブイを入れる。これを、プロットNO 12とした。このとき、誰かスクーバで、ブイの周りをサークルサーチをすれば良かった。しかし僕に自信がない。魚マークだけで、魚礁の形がない。小さいとはいえ、何か形があるはずだ。また6m線に戻った。 山本さんが、飛び込んで、ロープに掴まって海底を見ながら動く。透明度が良いので、底がはっきりと見えて視界が30mくらいあるという。見つからないはずはない。
すでに2時間捜索している。もう時間切れだ。山本さんも寒くなってしまった。 残念だが、もはや、これまでだ。12番のブイを上げておわりにしよう。 引き上げに行くが、やはり、このあたりにあるような気がする。いつものようにタンクを背負っている小俣さんに、せっかく準備をしているのだから、ちょっと見てきてくださいと送り出した。すぐにあがってくるはずがあがってこない。みんな心配になるが、気泡が見つかった。増井さんのアクアブザーで浮上の合図を送ったが、聞こえていないのだろうか。上がってこないのは、魚礁があったのだろうと僕は思う。ならば、舟を直上において、気泡を見て、待っているほかない。あがってきた。やはりこの真下だという。すぐにプロットしてブイを入れる。NO14としてGPS位置を記録する。自分は潜ろうと思った。しかし、僕の準備は遅い。時間も予定をすぎているし、みんな疲れている風だ。GPSの数値は記録できたし、小俣さんも撮影しているはずだ。とにかく、二つの魚礁の位置は確認できたから、もどることにした。このチーム、この機材での探索方法も明確になった。
小さいカネクラ魚礁が見つからなかった理由は、水深が干潮時で7mというのを船頭が満潮で7mと勘違いしていたこと、自分が自分の記憶を確かなものと思わず、簡単に見つかるものと古い記録を確認しないで出てきたことだった。 見られなかった山本さん、増井さんには申し訳ないことになってしまったが、悪く考えると自信をなくしてしまう。今の自分、高齢者の自分は自信を喪失すれば崩壊してしまう。 二つの魚礁の位置を確認でき、目標は達成した。