館山、塩見の魚礁調査。レクリエーションなのに、調査というタイトルで潜水している。レクリエー分際でと考えるのは、自分が、長らくプロフェッショナルだったからだろうか?レクリエーションと、プロのちがいについては、何度も書いているが、ダイビングという行動については、何の差もなく、お金のやり取りの差だけである。一番重要なことではあるが。レクリエーションダイビングにリサーチを定着させようと考えて、長らく自分の仕事だった人工魚礁調査をチームを作ってやっている。リサーチ、調査とは、探検のことなのだ。ダイビングで、探検は推奨されるが冒険はいけない、などという人もいる。この問題も、度々、論じてきた。とにかく探検というリクレーションはありだ。 何事によらず、その定義、あるべき姿について論じることは良いことなのだが、今回はその方向へは、脱線しない。 探検の技法として、あるいは、主題として、探し出す、位置を探るという本質的なテーマがある。 同じ位置に必ず行く、繰り返して定点で観測、観察することが、調査、探検の重要部分である。人工魚礁調査もそれに他なら無い。目的の人工魚礁に行き着けなければ、はじまらない。 出かけていく塩見の魚礁は、位置をロストしてしまっている。ロストしてしまった理由は、位置情報をメモしておかなかったという基本的な怠慢、あるいは知識の欠落が原因である。 それを良いことにして、位置の出しかたについて、ここで述べよう。なにもランドマークがない海での位置情報は、昔は山立て、六分儀による陸測、これは六分儀で山立をするようなもので、学生時代はこの方法に頼った。岸がはっきり見えない、九十九里沖などでは、電波測距儀による距離測定もやったが、これは、50m程度の誤差がある。今ではGPSで一切が解決している。六分儀は錆びついている。今更、GPSについては説明しないが、衛星からの情報で自分の位置を知る、緯度と経度の数値である。 僕は、GPSとして、ガーミンというメーカーのものを、2004年から使っている。 緯度経度をマップポインターに入力する。画面に白い矢印ででる。現在位置が、黒い矢印で示される。舟を走らせて、黒い矢印と白い矢印が、合致したところが、目標地点である。ポイントは、実行を押せば記憶されて、ナンバーが付く。またボートの通った航跡も点線で示される。これで、これまで千葉県で潜った全漁礁の位置がガーミンに記憶されていた。ぼくにとっての財産だ。その記憶を誤って消してしまったのだ。知らないうちに、消去のキーを押してしまったらしい。フィールドノートをきちんと採っておかなかった自分の怠慢だが、悔やんでも間に合わない。もう一度、探索のやり直しをするほか無い。 この画像は波佐間調査の時のもの
探索はこのガーミンと、安価で小型バッテリー駆動の魚探を使う。普通の漁船でも、気の効いたゴムボートでも魚探を積んでいるが、千葉県で僕たちが使うような船外機の舟には積んでいない。 僕のお手軽魚探でも水深はきっちりと取れるし、魚がいると魚のマークがでる。きちんとして普通の魚探ならば、魚礁の形も写るのだが、僕の魚探は、水深変化の形で黒い山が写るだけだ。小さい魚礁は写らない。小さい魚礁でもたいていの場合魚が居るから、魚のマークはでる。
さて、そんな具合で4月9日、館山市塩見の魚礁調査を目指した。船頭も自分の山立てに自信があるわけではない。難航が予想され、捜索だけで一日かかるのかと予想した。
メンバーは須賀、山本、増井、小俣の4名だ。塩見の舟は小さいので、船頭込みで5名とタンクを積んだら、ちょっとした波、たとえば予報で波高2mあったら危ない。3月の調査は中止になった。 4月9日、幸いなことに海は平らだった。すばらしい凪だ。
探索はこのガーミンと、安価で小型バッテリー駆動の魚探を使う。普通の漁船でも、気の効いたゴムボートでも魚探を積んでいるが、千葉県で僕たちが使うような船外機の舟には積んでいない。 僕のお手軽魚探でも水深はきっちりと取れるし、魚がいると魚のマークがでる。きちんとして普通の魚探ならば、魚礁の形も写るのだが、僕の魚探は、水深変化の形で黒い山が写るだけだ。小さい魚礁は写らない。小さい魚礁でもたいていの場合魚が居るから、魚のマークはでる。
さて、そんな具合で4月9日、館山市塩見の魚礁調査を目指した。船頭も自分の山立てに自信があるわけではない。難航が予想され、捜索だけで一日かかるのかと予想した。
メンバーは須賀、山本、増井、小俣の4名だ。塩見の舟は小さいので、船頭込みで5名とタンクを積んだら、ちょっとした波、たとえば予報で波高2mあったら危ない。3月の調査は中止になった。 4月9日、幸いなことに海は平らだった。すばらしい凪だ。