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Channel: スガジロウのダイビング 「どこまでも潜る 」
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0401 学生のダイビング補遺

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学生のダイビング 補遺  ついでだから、もう少しばかり学生のことを。 学生連盟の事故の殆どが練習中の事故だ。しかもタンクを着けていない、泳力トレーニングとスキンダイビングトレーニングである。僕の知らない事故もあるのかもしれないが、スクーバタンクを背負った状態では事故を起こしていない。 だから、スクーバダイビングの実行の手順、判断基準を整理して危険の考えられる部分を抜き去って、論理的に組み立てれば、事故は皆無に近くなるはずだ。それがねらいで、SAIでは、何度となく安全対策マニュアルを書くように指導して、トレーニング安全対策マニュアルを提出してもらった。この全部を2014年の水中科学協会シンポジウムの報告書に掲載した。後の時代の学生諸君にも使ってもらおうと、部数を多く印刷した。学連の各部、あるいは学連以外の大学でも、郵送料を負担していただければ、送る。希望者は、学生ダイビング関係者であれば、jaus2010@gmail.com にもうしこんくれれば送料負担で送るこの報告書が10年間のSAIでの形になった成果である。分析した上で、総合的なマニュアルの原稿をつくり、みんなでディスカッションしたいというのが次の目標だったのだが、実現しないで終わってしまった。未だ未練は残っている。
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 そして、このマニュアルで一番分量的に多く書いてくれた青山学院大学海洋研の休部状態が続いている。フィッシュアイの大村さんがOBなので、なんとかレスキューできないものかと相談したが、OBがなんともすることはできない。 監獄 コーチの集いに現れてくれない獨協大学がわかりやすく先進的なマニュアルをかいている。海洋大学、学習院大学、芝浦工大、上智大学、早稲田大学水中クラブも検討の資料になる。この辺りをまとめて分析すれば、答えが出てくる。 ただ。一番事故がおおいスキンダイビングについては、不十分で、このこともスキンダイビングでの事故の可能性が大きい理由かと、スキンダイビングセーフティという本を書いた中で、学生の事故を一章を設けて論じている。ポイントは、スキンダイビング事故は上手なもの、上級生、主将、などに起こりやすいことだ。 2006年には、安全対策主将会議に「部活中に事故が起きた時の責任と、その責任は誰が取るのか、その理由」とアンケートを出して書いてもらった。これも2014年の報告書に掲載しているが、これはもう振幅が大きい。例えばこんなのがある。「社会、遺族に対しては、上級生全員で責任をとる。学校に対する責任は、関係者は退学」「直ちに廃部」というのもある一方で「イントラさんが責任をとる」というのもあった。これが悪いとはいえない。一般レジャーなみだというだけだ。学連として、総合的な規範を決めるべきだと考え次のテーマにしようと考えているうちに、学生が離れてしまった。学生とは一過性のものなのだ。 振り返って反省すると、SAIは、なんとか学生と監督コーチをまとめようなどと見込みのないことなど考えないで、次々とテーマを決めて各大学に書いてもらい、分析して、報告書をつくるサイクルを繰り返し、それが各部、各部員全体にテキストとして渡るように印刷して配る。そんな活動をもっと積極的にするべきであったのかもしれない。 しかし、それでは一時的なものになってしまう。一時的なものとしては、2008年までの成果で十分ではないものも、一応の成功と考えた。成功は全て、一時的なものだ。継続させるためには、どうしても監督・コーチを巻き込んだ形でなければだめだとかんがえた。まちがいではない。読みが浅く、戦略的に失敗をした。 諦めはしていない。別の視点、別の切り口からできないか考えている。 こんなことを考えている自分を見て、何だろうと思う。学生にも、監督 コーチにも依頼されたわけではない。ただ、学生の事故を見たり考えたりしたとき、野放しにしておいてはいけない。できるだけの事をしようと、心に決めたから、という他無い。

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