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Channel: スガジロウのダイビング 「どこまでも潜る 」
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0324 学生連盟 7 負荷心電図

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心電図のセンサーを身体に着け、血圧計を腕に巻いて、ドレッドミルの上を走る。バーにつかまっているから足だけが回転するように動く。だんだん傾斜がきつくなって、歩道も速くなる。血圧計と心電図のモニターは、僕には見えないように、後ろ向きにされている。「大丈夫ですか?」ドクターが聞いてくる。別にそれほど辛くはない。大丈夫ですと答える。さらにきつくなるが、耐えられないほどではない。しばらくすると歩道が停止して、ドクターガコッ知恵来て寝なさいと、ベッドに横になる。すると苦しくなってきた。走っている時苦しくなかったのが、横になると、苦しさが追いかけて来たようだ。 かなり苦しいが次第におさまる。なるほど酸素負債とはこういうことか、借りている足りない酸素が押し寄せてくるのか。 ドクターに聞けば、モニターの赤ランプが、かなり前から点いていたという。15-16メッツぐらいかかっていたようだ。 河合先生に言わせれば危なかったという。さほど苦しくはないのに、不整脈がでていた。 なるほど、こういうことか、立泳ぎでそれほど苦しくはないのに、不整脈が出て心室細動、つまり心臓麻痺になったのだろう。 そのようなことなのか、と河合先生に質問したが、必ずしもそうではないらしい。 同じような負荷心電図の健康診断をしておけば、あの事故は防げたのだろうか。これも、必ずしもわからない。突然死が襲ってくるのは、予測できにくいのだろう。  最近だが高齢者の潜水について、80メッツくらいかけて検査することが望ましいが、その80メッツの負荷で、危ない人もいるのだという。 スポーツ医学というのも難しく、学生のダイビングでは、若く、身体能力が強いからと言って、安心して見ている訳にはいかない。ケアをしている他無いが、自分の例から考えても、本人もわからないかもしれない。  その後、自分の会社の若い社員、脇水輝之が減圧停止中ボートの真下で亡くなった。これも、どうしても原因がわからない。しかし、多分本人には自覚があったと思う。前の夜、異常に早く床に入っていた。 その次に起こった幻の事故では、本人に自覚があり、友人にはおかしいと告げているが、コーチ、上級生には伝えていない。 責任を持って、異常は自己申告してもらう他ないのだが、頑張る状況下ではとても難しい。前にのべた。プロダイバーになって2年目、の大学卒業生の事故とは、自己申告をしない真面目さを言うのではないかと思う。 その意味でも、クラブの雰囲気というのも重要だ。 と言って、自分の例を考えると、一番働いていた、40歳代-50歳代、毎日のように体調が悪いと感じていた、日表のように調子の特に悪い日を☓、ちょっと具合の悪い日を△、調子の良い日を◯として記録した。殆どの日が△であり、◯よりも☓が多くて、働き続けていた。△で自己申告していたら、仕事にならない。  ただ、学生の部活の場合、シゴキに見えるような練習、無理強いはいけない。用心深いケアが必要だ。酒を飲むなどとはもってのほかというべきだろう。スポーツ医学からの見地で学生のダイビング活動の分析研究がなされるべきであると考えたし、現在も考えている。 このようなことごとを、真野先生、河合先生、山見先生のバックアップでやって行こうとしたのがSAIだった。この体制で、研究を行いつつ、もしものことがあれば、その原因も追求できる(解明できるかどうかは別として)社会的な糾弾にも答え、父兄への説明責任もたすことができると考えた。


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 一方で、学連も安全対策主将会議という名称の会議を毎年開いており、かなり、突っ込んだ意見交換などをしている。しかし、その会議の記録を公開していない。印刷物にすることを求めた。書類としてまとめたものは2005年 合宿マニュアル2006年 安全対策主将会議 責任と危機管理2007年 ニヤミス対処2009年 各大学トレーニングマニュアルかなり質の高い、議論がなされて、まとめも行ったが2002年の酒盛り合宿(実態は見ていないので知らないが)から、ずいぶんと進んできたが、まだ、その合宿でSAIを行うところまでは到達していない。そして、その中には、監督、コーチの関わり方、その姿が出てこない。 そして、2008年、学連40週年を記念した、関東学生潜水連盟OBの会合が開かれる。 ☆★

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