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Channel: スガジロウのダイビング 「どこまでも潜る 」
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 「放射性廃棄物の憂鬱:楠戸伊緒里:祥伝社新書」この手の本は、読むのに時間がかかる。場合によっては終わりまで読み続けられないこともある。それなのに、一気に読んでしまった。放射性廃棄物、日本人、人類が直面している問題であり、自分も直面している。
放射性廃棄物、福島第一は、廃棄物にできるまでのまだまだ長い危険な道のりをたどらなければならないのが現実、僕の生きている時間のほぼ10倍の時間をかけなければ見通しがつかないのではないか。単純に、地中深く埋めるしか方法はないようだ。としか思わなかった。この本で、それほど単純なことではないことがよく分かった。僕はもちろん放射性物質については、素人だから、その関係の本をかなり読み漁った。それで、懸けていた部分がこの本でかなりよく分かった。
放射性廃棄物は1975年までは国際的に海洋投棄が行われており、1993年に、全面的に禁止になった。今、地層処分(500m以上深さの地下岩盤へのガラス状にしての埋設)が、目指されているが、その地層処分を受け入れてくれそうなところは、日本には皆無、アメリカでももめ続けている。ソ連は、受け入れをビジネスにするかもしれない。中国は? UAEの原発を韓国が落札受注した。
ここからは僕の感想、放射性廃棄物が、世界にあふれたら、戦争などできなくなる。現在のところ、処理は廃棄物を出した国が処理を義務付けられているが、やがて、国際協調で考えなくてはいけなくなるのだろう。それもできなければ、海洋投棄が再度検討されるのではないだろうか。

日本はとても良い国で、大事なものを落として、落としたことも知らなかったら、警察から電話がかかってきて、あわてて取りに行く。昼休みだから、どうだろうと思ったら、昼休み関係ない。拾い主は、本人に戻ればそれでよいと、お礼も請求していない。ありがとうございました。世界で、こんな国って日本しかない。フェイスブックにこのことを書いたら、みんないいねといってくれた。日本に来た外国人が一番驚くのはこのことだとか、自分も何度たすかったかわからないとか。この国をなくしてはならないと思う。

3月11日のすぐあと、街を歩いていたら、日の丸が掲げられていた。それを見て涙が止まらなくなった。日本の国のためになにかがしたい。もしも、僕が50代、潮美が20代で、ニュースステーションをやっているころだったら、すぐに東北に走り、津波の海、瓦礫の海に潜り、世界にレポートしつつ、遺体の捜索をやったと思う。そして、そのままボランティアで潜り続けただろう。もちろん撮影もする。しかし、僕は78だ。瓦礫の海では足でまといになるだけだ。放射能調査ならできる。追い続けているが、福島県、久ノ浜に潜っただけで、其れも、結果がでていない。
このリサーチをするには、原子力発電に反対であっても賛成であってもいけないと思っている。どちらでもないが、できるだけ数値が低いことを願ってはいる。

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