一か月ほど前だろうか、SORA という小冊子がガイドの特集をしている。潮美の法政の先輩で、僕も親交がある横田君が、益田さんのことを書いている。ちょうど 月刊ダイバーで益田さんのことを書いていたので、手に入れた。横田君の記事もすばらしくて、益田さんがガイドについて、持っていた考え、トレーニングの方法などがしっかり伝わってくる。複数の人をガイドする時には、必ずアシストをつけるとか、エキジットするときに転んだ奴は、特訓が待っているとか、なるほどと思うことがある。なお、横田君はいまでも室内選手権大会で300mのスクーバ潜泳に毎年出場していて、やはり、IOPを根城にしている柳田君と競っている。柳田君の方が分がよくて、たいていの場合2位だ。彼が勝ったこともあってような記憶がある。しかし、若い人で、彼らを抜く選手は現れていない。横田君は、撮影も益田さんの弟子で、益田流の撮影を良くし、IOPニュース(今はない)に記事をかいていた。
とにかく、ガイドに焦点をあてているというのは、いい着眼点で、偉い。毎年1冊ぐらいづつ出して行けるだろう。
そして、ガイドダイバーだが、僕のテレビ番組撮影の仕事のほとんどが、ガイドとともにあり、ガイドダイバーだよりだった。僕をガイドしてくれた人たちは、今、SORAの企画では師匠になっている。それら、僕のガイドをやってくれたダイバーたち一人一人について、ブログが2ー3回かけるほどの思い出がある。ガイドダイバーとは、そういう仕事なのだ。僕のようなダイバーとのつきあいもあるが、初心者、レクリエーショナル・ダイバーの一人一人について、良い思い出を作って行く、作れる人が良いガイドだ。
ガイドダイバーは、僕と同等、もしくはそれ以上のダイバーとして、僕よりも年下、全部年下だが、尊敬している。尊敬できるようなガイドダイバーと一緒に撮影すれば、たいていの場合、撮影は成功する。
僕といっしょに潜ってくれたガイドは、みんな豊かな知性が感じられる。ダイビングはメンタルなスポーツだという。ガイドに必要な資質はインテリジェンスだ。それは、講習とかマニュアルで覚えられるものではない。一緒に仕事をした、アシスタントとして一緒に潜った師匠から受け継いだものなのだろう。だから、この小冊子の師匠と弟子のような構成が良かったのだと思う。
つきあったガイドの一人一人について、ブログが2回分くらい書けるが、一つの話として、羅臼の関勝則君のことを話そう。その前に、ガイドは、お客と一緒に潜水する時には、自分がカメラを持って撮影したらいけないと思っている。僕といっしょ潜ったガイドは、僕の前でカメラを持ったことがないから、多分ほとんどのガイドは、カメラを持たないでガイドするのだろうと思う。しかし、マリンダイビングフェアなどを見ると、ガイドの集団はカメラマン集団のように見える。どうなんだろうとおもう。僕のガイド、西表の矢野君も、羅臼の関君も僕よりも優れたかマラマンで、写真集をそれぞれ何冊か出している。しかし、僕の前で、カメラを持って潜ったことは無い。
彼と最初に一緒に潜ったのはニュースステーションの初期で、まだ、木澤さんというこれも流氷のガイドで名高い人の助手だった。僕は彼に、強く写真を撮るようにすすめ、ストロボではなくて、バッテリーライトを人工光源の中心にするようにすすめたりしていた。今でこそ、ライトが中心になりかけているが当時はまだ光が弱くて、メインのライトにはならなかった。僕は有線ライトを使ってでもスチルを撮っていた。
関君と最後に一緒に潜ったのは、多分、僕が65歳のときだから、もうあれから12年か。羅臼にエゾメバルの群れを撮りに行った。エゾメバルはガヤガヤと群れているので、地方名はガヤともいう。
確か、6月だったか、北海道の気持ちの良い季節だった。一応ドライスーツを持って行ったが、水温は3度とかで、ギャッと言った。15度くらいと思っていたのだ。とにかく、羅臼で船を出してもらって潜った。ガヤはすぐに現れて、たちまち目的のカットは撮れた。他にも、ホタテのジャンプ、カレイ、幾つかとって、自分としては目的を達成した。
と、昆布の上で昼寝をしているミズダコを見つけた。この時の撮影はカレンダーのスチル撮影が目的だったが、僕は船の上に用意してあったビデオカメラをとりに行き、関さんには逃げないようにみていてもらった。
そして僕はミズダコにカメラを向けると、少し撮影するつついて泳がせてしまった。僕の撮りたかったのは水ダコが腕をいっぱいに広げて飛行する動画だった。そのカットはまた別の時に関さんにガイドしてもらって、氷の下で撮影できたのだが、その時はうまく飛んでくれなかった。
上がったあとで、関さんは残念そうに言った。「あのミズダコは、自分が昆布になったつもりになっていたから、しばらくは動かない。上にガヤが来るのを待って、絡ませれば良い写真になったとおもいます。」そのとおりだった。もしもそういう写真が撮れていれば、出色の出来になったはず。示したガヤのしたに大きなミズダコがいたとすればどうだろうか。もしその時関さんがカメラを持っていたとしても、僕よりも良いカットを撮ってしまってはいけないのだ。
関さんほどのカメラマンでなくても、ガイドダイバーがカメラを持たないというのはつらいことだろう。僕自身も、まだ新米のダイバーと潜る時には、ユニットから目をはなせない。そんなときのことを考えてGoProのマスクマウントを考えた。ハンズフリーであれば、ガイドダイバーがカメラを使っても良い。かえって、ガイドした全部の状況が記録されるから、動画で撮影しておくことは事故防止にもなる。その上である程度の画質であれば、それをスチルとして使うこともできる。お客様サービスにもなるだろう。ガイドダイバーは、全員マスクマウントのカメラを着けるべきだ。
とにかく、ガイドに焦点をあてているというのは、いい着眼点で、偉い。毎年1冊ぐらいづつ出して行けるだろう。
そして、ガイドダイバーだが、僕のテレビ番組撮影の仕事のほとんどが、ガイドとともにあり、ガイドダイバーだよりだった。僕をガイドしてくれた人たちは、今、SORAの企画では師匠になっている。それら、僕のガイドをやってくれたダイバーたち一人一人について、ブログが2ー3回かけるほどの思い出がある。ガイドダイバーとは、そういう仕事なのだ。僕のようなダイバーとのつきあいもあるが、初心者、レクリエーショナル・ダイバーの一人一人について、良い思い出を作って行く、作れる人が良いガイドだ。
ガイドダイバーは、僕と同等、もしくはそれ以上のダイバーとして、僕よりも年下、全部年下だが、尊敬している。尊敬できるようなガイドダイバーと一緒に撮影すれば、たいていの場合、撮影は成功する。
僕といっしょに潜ってくれたガイドは、みんな豊かな知性が感じられる。ダイビングはメンタルなスポーツだという。ガイドに必要な資質はインテリジェンスだ。それは、講習とかマニュアルで覚えられるものではない。一緒に仕事をした、アシスタントとして一緒に潜った師匠から受け継いだものなのだろう。だから、この小冊子の師匠と弟子のような構成が良かったのだと思う。
つきあったガイドの一人一人について、ブログが2回分くらい書けるが、一つの話として、羅臼の関勝則君のことを話そう。その前に、ガイドは、お客と一緒に潜水する時には、自分がカメラを持って撮影したらいけないと思っている。僕といっしょ潜ったガイドは、僕の前でカメラを持ったことがないから、多分ほとんどのガイドは、カメラを持たないでガイドするのだろうと思う。しかし、マリンダイビングフェアなどを見ると、ガイドの集団はカメラマン集団のように見える。どうなんだろうとおもう。僕のガイド、西表の矢野君も、羅臼の関君も僕よりも優れたかマラマンで、写真集をそれぞれ何冊か出している。しかし、僕の前で、カメラを持って潜ったことは無い。
彼と最初に一緒に潜ったのはニュースステーションの初期で、まだ、木澤さんというこれも流氷のガイドで名高い人の助手だった。僕は彼に、強く写真を撮るようにすすめ、ストロボではなくて、バッテリーライトを人工光源の中心にするようにすすめたりしていた。今でこそ、ライトが中心になりかけているが当時はまだ光が弱くて、メインのライトにはならなかった。僕は有線ライトを使ってでもスチルを撮っていた。
関君と最後に一緒に潜ったのは、多分、僕が65歳のときだから、もうあれから12年か。羅臼にエゾメバルの群れを撮りに行った。エゾメバルはガヤガヤと群れているので、地方名はガヤともいう。
確か、6月だったか、北海道の気持ちの良い季節だった。一応ドライスーツを持って行ったが、水温は3度とかで、ギャッと言った。15度くらいと思っていたのだ。とにかく、羅臼で船を出してもらって潜った。ガヤはすぐに現れて、たちまち目的のカットは撮れた。他にも、ホタテのジャンプ、カレイ、幾つかとって、自分としては目的を達成した。
と、昆布の上で昼寝をしているミズダコを見つけた。この時の撮影はカレンダーのスチル撮影が目的だったが、僕は船の上に用意してあったビデオカメラをとりに行き、関さんには逃げないようにみていてもらった。
そして僕はミズダコにカメラを向けると、少し撮影するつついて泳がせてしまった。僕の撮りたかったのは水ダコが腕をいっぱいに広げて飛行する動画だった。そのカットはまた別の時に関さんにガイドしてもらって、氷の下で撮影できたのだが、その時はうまく飛んでくれなかった。
上がったあとで、関さんは残念そうに言った。「あのミズダコは、自分が昆布になったつもりになっていたから、しばらくは動かない。上にガヤが来るのを待って、絡ませれば良い写真になったとおもいます。」そのとおりだった。もしもそういう写真が撮れていれば、出色の出来になったはず。示したガヤのしたに大きなミズダコがいたとすればどうだろうか。もしその時関さんがカメラを持っていたとしても、僕よりも良いカットを撮ってしまってはいけないのだ。
関さんほどのカメラマンでなくても、ガイドダイバーがカメラを持たないというのはつらいことだろう。僕自身も、まだ新米のダイバーと潜る時には、ユニットから目をはなせない。そんなときのことを考えてGoProのマスクマウントを考えた。ハンズフリーであれば、ガイドダイバーがカメラを使っても良い。かえって、ガイドした全部の状況が記録されるから、動画で撮影しておくことは事故防止にもなる。その上である程度の画質であれば、それをスチルとして使うこともできる。お客様サービスにもなるだろう。ガイドダイバーは、全員マスクマウントのカメラを着けるべきだ。