2月22日 のお台場で撮影したモクズガニについて、
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2005年3月撮影
モクズガニは、上海蟹の同属異種と言われているカニで、日本でも各地で食べられている。ツガニ等と言われていて、とても美味しい。しかし、恐ろしい肺臓ジストマの媒介もする。生のカニを調理すると、そのまな板や包丁に付いた卵や幼生が別の料理につく可能性がある。だから、まず茹でてしまって、それから調理する。
すべての生物は、海で発生して、陸に上がった。あるいは、陸に上がり、また海に戻った。海で産卵して川に登る生き物もいれば、川で生まれ、海に戻る生物もいる。モクズガニは、海で産卵して、幼生時代を海で過ごして、川に上る。僕はカニの専門家ではないので、詳しいことは知らないが、海で生まれて陸に上がり、また産卵のために海に下るカニ二種類と付き合いがある。その一つはオカガニで、石垣島の黒島のオカガニは、夏の満月の大潮の時、すべてのオカガニが海に向かって行く。オカガニとい琉球列島、台湾、東南アジアに居る大型のカニだから、黒島だけのことではないが、島の大きさが小さいから目立つのか、それとも、特にこの島に多いのかわからないが、その日には、島全体がカニで埋まる。ちょっとオーバーだが、道路を横切って海に向かうオカガニが車に轢かれて死屍累々になる。海への通路に当たる家では、戸を開け放って置くと、部屋の中にまで侵入してくる。このことはテレビ番組で取材した。波打ち際で、身体を振動させて、抱えていた卵から孵化した幼生が海にでてゆく。
もう一つ、テレビでこの産卵を取材したのが、モクズガニだ。撮影に行ったのは、秋田県の米代川だ。この川では、遥か山間部から、モクズガニが河口に下ってくる。米代川は、大きな川なので、黒島のようにスペクタクルにはならなかったが、とにかく、海で産卵する姿は撮影した。
モクズガニは日本列島どこにでも居て、食用になっている。九州とか四国で特に食べるようだ。隅田川、江戸川でも、モクズガニはよく見られるが、食べられるというだけで名産にはなっていない。飼育している人も居るかもしれないが、ジストマには注意が必要だ。僕は、素手ではつかまない。
2005年3月5日とファイルに書いてあるから、10年前だ。
輸入されて、築地に置いてあった活け上海蟹が、脱走して海に逃げ、お台場に出現したというニュースがあった。築地とお台場は、目と鼻の先だ。
いま、フェイスブックの友達担っている田川さんのプロダクションから、上海蟹を探してくれというオーダーがあった。そのとき初対面だったが、やってみた。
上海蟹を見つけたのは、東京都水産センターの小泉さんだった。小泉さんとは奥多摩に遡上して産卵する鮎の調査、撮影で、ご一緒したことがある。その後も何度か一緒に仕事をしたことがある。残念ながら、上海蟹は見つけることができなかったが、モクズガニを、船の科学館の羊蹄丸(今はもうない)脇のポンツーンの下で見つけた。もちろん、僕には上海蟹とモクズガニの区別はつかない。小泉さんが見て、これはモクズガニだとなった。
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2005年3月、上海蟹は撮れなかった。これはモクズガニ
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羊蹄丸のポンツーンで、小泉さんからモクズガニを見せられている沙海ちゃん
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いまの沙海ちゃん。いいダイバーになった。
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2015年2月のモクズガニ
その時、ポンツーンの上には、尾島さんのところの沙海ちゃんが、まだ幼児でいる。いま彼女は、やがて高校生だ。良いダイバーで、やがて海洋大学に行くだろう?
東京湾は、夏になると貧酸素で、生物が生き残りにくくなる。何処かに隠れてやり過ごす個体もあるだろうが、全面的に死屍累々となる。魚は逃げられるが、蟹の類は逃げられなくて、死ぬ個体が多い。魚でも鮎は、夏の貧酸素の期間、多摩川を遡って、上流で産卵する。あ、そうなんだ。モクズガニは、海へ下って産卵し、また川を遡ってゆく。2005年の発見が3月、そして今度が2月、夏の貧酸素を避けている。
脱走した上海蟹は外来種になるのではないかという心配をされた。僕が見ても区別の付かない、同属異種だから、別にモクズガニに取って代わってもいいじゃない。と僕はおもう。モクズガニも美味しいが上海蟹の方が、ネームバリューがある。しかし、在来種と外来種が取って代わることは、良くないらしい。
しかし、取って代わるにしても、モクズガニそのものがレアーである。
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チチュウカイミドリガニという蟹が、船に乗ってはるばる地中海からやってきて、お台場に出現した。これは上海蟹、モクズガニとは違って、かなりたくさん見られた。在来種のイシガニが圧迫されて、いなくなるのではないかと心配された。それよりも何よりも、外来種は、いけないのだ。このチチュウカイミドリガニも、イシガニとおなじくらい美味しいのだという。残念ながら、僕はイシガニは食べた事があるが、チチュウカイミドリガニは食べていない。
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東京湾、お台場の環境は、外来種でもなんでも居てくれればありがたいと僕は思う。
いまチチュウカイミドリガニは見えなくなり、在来種のイシガニが残っている。しかし、イシガニにせよ、チチュウカイミドリガニにせよ、少なくなってしまった。夏の貧酸素の時何とか持ちこたえられる手段を講じて、お台場を蟹の天国にできないだろうか。江戸時代、このあたりは、ガザミ、イシガニ、モクズガニのたくさん採れたところなのだろう。

2005年3月撮影
モクズガニは、上海蟹の同属異種と言われているカニで、日本でも各地で食べられている。ツガニ等と言われていて、とても美味しい。しかし、恐ろしい肺臓ジストマの媒介もする。生のカニを調理すると、そのまな板や包丁に付いた卵や幼生が別の料理につく可能性がある。だから、まず茹でてしまって、それから調理する。
すべての生物は、海で発生して、陸に上がった。あるいは、陸に上がり、また海に戻った。海で産卵して川に登る生き物もいれば、川で生まれ、海に戻る生物もいる。モクズガニは、海で産卵して、幼生時代を海で過ごして、川に上る。僕はカニの専門家ではないので、詳しいことは知らないが、海で生まれて陸に上がり、また産卵のために海に下るカニ二種類と付き合いがある。その一つはオカガニで、石垣島の黒島のオカガニは、夏の満月の大潮の時、すべてのオカガニが海に向かって行く。オカガニとい琉球列島、台湾、東南アジアに居る大型のカニだから、黒島だけのことではないが、島の大きさが小さいから目立つのか、それとも、特にこの島に多いのかわからないが、その日には、島全体がカニで埋まる。ちょっとオーバーだが、道路を横切って海に向かうオカガニが車に轢かれて死屍累々になる。海への通路に当たる家では、戸を開け放って置くと、部屋の中にまで侵入してくる。このことはテレビ番組で取材した。波打ち際で、身体を振動させて、抱えていた卵から孵化した幼生が海にでてゆく。
もう一つ、テレビでこの産卵を取材したのが、モクズガニだ。撮影に行ったのは、秋田県の米代川だ。この川では、遥か山間部から、モクズガニが河口に下ってくる。米代川は、大きな川なので、黒島のようにスペクタクルにはならなかったが、とにかく、海で産卵する姿は撮影した。
モクズガニは日本列島どこにでも居て、食用になっている。九州とか四国で特に食べるようだ。隅田川、江戸川でも、モクズガニはよく見られるが、食べられるというだけで名産にはなっていない。飼育している人も居るかもしれないが、ジストマには注意が必要だ。僕は、素手ではつかまない。
2005年3月5日とファイルに書いてあるから、10年前だ。
輸入されて、築地に置いてあった活け上海蟹が、脱走して海に逃げ、お台場に出現したというニュースがあった。築地とお台場は、目と鼻の先だ。
いま、フェイスブックの友達担っている田川さんのプロダクションから、上海蟹を探してくれというオーダーがあった。そのとき初対面だったが、やってみた。
上海蟹を見つけたのは、東京都水産センターの小泉さんだった。小泉さんとは奥多摩に遡上して産卵する鮎の調査、撮影で、ご一緒したことがある。その後も何度か一緒に仕事をしたことがある。残念ながら、上海蟹は見つけることができなかったが、モクズガニを、船の科学館の羊蹄丸(今はもうない)脇のポンツーンの下で見つけた。もちろん、僕には上海蟹とモクズガニの区別はつかない。小泉さんが見て、これはモクズガニだとなった。

2005年3月、上海蟹は撮れなかった。これはモクズガニ

羊蹄丸のポンツーンで、小泉さんからモクズガニを見せられている沙海ちゃん

いまの沙海ちゃん。いいダイバーになった。

2015年2月のモクズガニ
その時、ポンツーンの上には、尾島さんのところの沙海ちゃんが、まだ幼児でいる。いま彼女は、やがて高校生だ。良いダイバーで、やがて海洋大学に行くだろう?
東京湾は、夏になると貧酸素で、生物が生き残りにくくなる。何処かに隠れてやり過ごす個体もあるだろうが、全面的に死屍累々となる。魚は逃げられるが、蟹の類は逃げられなくて、死ぬ個体が多い。魚でも鮎は、夏の貧酸素の期間、多摩川を遡って、上流で産卵する。あ、そうなんだ。モクズガニは、海へ下って産卵し、また川を遡ってゆく。2005年の発見が3月、そして今度が2月、夏の貧酸素を避けている。
脱走した上海蟹は外来種になるのではないかという心配をされた。僕が見ても区別の付かない、同属異種だから、別にモクズガニに取って代わってもいいじゃない。と僕はおもう。モクズガニも美味しいが上海蟹の方が、ネームバリューがある。しかし、在来種と外来種が取って代わることは、良くないらしい。
しかし、取って代わるにしても、モクズガニそのものがレアーである。

チチュウカイミドリガニという蟹が、船に乗ってはるばる地中海からやってきて、お台場に出現した。これは上海蟹、モクズガニとは違って、かなりたくさん見られた。在来種のイシガニが圧迫されて、いなくなるのではないかと心配された。それよりも何よりも、外来種は、いけないのだ。このチチュウカイミドリガニも、イシガニとおなじくらい美味しいのだという。残念ながら、僕はイシガニは食べた事があるが、チチュウカイミドリガニは食べていない。

東京湾、お台場の環境は、外来種でもなんでも居てくれればありがたいと僕は思う。
いまチチュウカイミドリガニは見えなくなり、在来種のイシガニが残っている。しかし、イシガニにせよ、チチュウカイミドリガニにせよ、少なくなってしまった。夏の貧酸素の時何とか持ちこたえられる手段を講じて、お台場を蟹の天国にできないだろうか。江戸時代、このあたりは、ガザミ、イシガニ、モクズガニのたくさん採れたところなのだろう。