デスクワークが続き、と言っても24日には、全日本スポーツダイビング室内選手権大会で50m泳いだけれど、爽快になる結果ではなかった。やはり海で泳がなければ、海と言っても、お台場。毎月一回のお台場ダイビングが、生命綱になっている。
先日は奄美大島に行ったし、その前には地中海で潜っている。トレーニングも辰巳が尽きに、4-5回、浦安が2回、館山にも行っている。普通のダイバーであれば、この程度でいいだろう。しかし、僕はプロのダイバーなのだ。プロとは何か、いろいろな考え方がある。お金を稼げるダイバー、技術の上手なダイバー、確かに僕もお金の稼げるダイバーだったけれど、それは現在月刊ダイバーに連載中の1980年代のことだ。潜水技術が上手と言うのは、きっちりと仕事をこなして、死なないというのであれば、上手と言えるだろう。細かいテクニックとなれば、終始一貫して二流だったと思っている。プロとは、潜らないと具合が悪くなり、やがては死んでしまうダイバーのことをいう。
3年ほど前までは、僕はプロだから足の裏を濡らしたら、必ずお金をもらうなんて言っていたが、潜らなければ死んでしまうレベルになった。
眠ったのは、0時30分ごろだから、何時もならば、5時半には目覚めるのに、目を覚まして、時計を見たら、7時10分、鈴木さんと8時の待ち合わせだ。飛び起きて、そのまま昨夜準備してあったカメラを持って車に乗った。今日は、海洋大学潜水部が2人来るので、荷物が多い。
何とか間に合った。
お台場はわたってきた鴨がいっぱい。そんな季節になった。
今日からドライスーツになる。一昨年だったかは、ドライスーツになるのが嫌なので、一年通してドライスーツで過ごしたが、今年はウエットスーツで夏をすごした。
ドライスーツは首が絞めつけられる。血圧が上がっているだろう。苦しいけれど、我慢すれば、水に入れば、大丈夫状態になるだろう。ウエイトは、レッグに1.4キロ、腰に4キロ、ジャケットウエイトが7キロ、合計で12.4キロ、それに15キロのスクーバセットを背負う。インナーは、この前ユニクロでヒートテックの新しいものを買った。それにキルティングの上下つなぎ長袖を切るのだが、まだ18度ぐらいだから、ヒートテックだけにした。
SJで撮影
ブイを曳行して一人で潜る。一人で自由に潜れるというところが、お台場の良いところだ。石垣の崩れたような岸に沿って泳ぐから、岸から20m以内で、水深も最大で3m。ブイで潜っている位置がわかれば、一人でも何も危ないことは無い。
一人でエントリーするのが、一番の労働だ。およそ30キロを身に付けて、70mほど歩いて、水に入る。水に入る前にフィンを履くのがつらい。足をフィンに突っ込んで、タンクを背負った体を折り曲げて、フィンの踵を引っ張り上げる。ダイブウエイズのトライスターのベルトに輪が付いているのが、一番ストレスが小さい。それでも息が弾む。立ち上がって、後ろ足で水に入るのだが、砂にフィンが吸いついてしまって、足を動かすのが難儀だ。難儀という沖縄語がぴったりくる。岸の下りスロープを後ずさりするので、この前、砂に足をとられて転んでしまった。その時の経験から、ひざ下ぐらいまで水に入ったら、膝を付いて、腹這いになってしまう。波など全くないお台場だから、腹這い、後進で、進水できる。膝上ぐらいまで下がれば体が浮く。身体が浮いたら、カメラのスイッチをいれる。GoProとオリンパスTG-2を並べでステイに取り付け、両側にイノンの1000ルーメンのライトを点けている。GoProは動画で廻し続ける。オリンパスでは時々スチルを撮り、時々マクロにしたいときはマクロにして、動画を撮る時もある。オリンパスTG-2のモニターは明るくて、透視度1mのお台場では、肉眼で見るよりもモニターの方がよくみえる。GoProの方はモニターが暗くてよく見えない。どうせ見えないのならばバッテリーの消耗を防ぐために外しても良いのだが、バッテリーは1時間のダイビングは楽に持つし、2時間の終わりごろに切れる。一回の潜水で一台ずつ使うから、モニターがあっても良い。それに、時々はモニターを確認する。
SJ で撮影 雲のようにたなびく濁り
透視度はわりに良くて、よく見えるところでは2-3mある。しかし、お台場の濁りと言うのは空の雲のようなもので、濁りがたなびいている。濁りの中に入れば、50cmくらいになる。上と下で濁りの層がわかれているが、今日は全体としては良く見える。しかし、魚は少ない。アカオビシマハゼ、チチブ、スジハゼがちょろちょろしていた、マハゼは見つからなかった。
楽になり、気持ちよく泳げるようになたので、先端の杭まで、行くことにした。
杭で、この前見たガザミの穴を探したが、居ない。それに、お台場のマスコットフィッシュにしようとおもうトサカギンポも全く見えない。多分、牡蠣殻の中に入っているのかと思うのだが、牡蠣殻を開く、ナイフを持ってきていない。蟹もほとんどいない。
GoProHのシマイサキ
GoProH2のアカオビシマハゼ
シマイサキが居た。着底して、シマイサキをTG-2スチルで撮った。じっくり着底していると魚が出現してくる。どうも、アカオビシマハゼや、チチブは、カメラに向こうから接近してくる。
しばらく、アカオビと遊んだ。
ヒメホウキムシがきれいだったので、TG-2のマクロモードでスチルを撮り、動画も廻して、ズームインしてみた。後で見たら割と良い。このパターンは使える。
ヒメホウキムシ
一度上がって、昼の弁当をコンビニで買ってのんびりする。ドライスーツだと脱いでくつろげくので、そのことについては良い。
2回目は、GOPROを止めて,SJ-4000にしてみる。GoProのH2を3台持っていて、これが主力なのだが、1台のモニターが壊れ、全体として、そろそろ寿命の感じになってきている。H3 は、一台買って持っていたのだが、早々と死んでしまった。H3+もH4
も高いので、僕の撮影ではオーバースペックだ。買い替え、買い足すとすればSJになる。お台場の撮影ではSJで十分とこの前のテストで感じているが、もう一度、確認のために、SJを着けて行く。
2回目なので、ドライスーツも楽になったし、調子が良くて自由な飛行を楽しめる。濁りは浮かぶ雲のようなものだ。空気の消費だが200が午前の潜水で100になっている。午後は50で引き返そうと思っているので、杭までは行かない。ちょっと、ハゼが見えたので着底して腹ばいになり、目線を底に近づけると、けっこうたくさんのアカオビや、チチブ、スジハゼが行き来している。
結果を見ると、SJで十分だし、水中ではGoProのモニターよりもSJのモニターの方が明るい。H2の画は落ち着いていて、はではでのSJよりも好きだが、H2 が死んだら、SJで補充しよう。そのうちに、GoProの廉価版モデルから、それも視野に入れて選ぶ。H3,H4は、買うことはないと思う。ただ、オンエアー撮影をするようなことでもあれば、わからないが
スチルも僕の使用目的ならば、TG2で行ける。
2回潜水した。海洋大学の潜水部後輩、2年生の岩田君と難波君は、潜る前にきちんとバディチェックをして、潜っているブイを見ても、並んでいる。うまく仕込まれている。
岩田君は、お台場の水が塩辛くないといっていた。こちらは慣れてしまっているので感じないが、汽水に近いのだ。
今回の収穫のもう一つは、ダイブウエイズの新型マスクが、もう新型ではなくなった今頃、顔にフィットするようになったことだ。