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Channel: スガジロウのダイビング 「どこまでも潜る 」
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0823 波佐間 人工魚礁

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       山本徹さん、棒の先とマスクにGoProを付けている。このスタイルが魚礁調査には最適かもしれない。

 海でダイビングしないと、デスクワークでつぶれ、もろもろの人間関係でつぶれ、狂いそう。速攻で、館山、波佐間に行こうと決めた。僕のダイビングは、倒れ、立ち上がれなくなるまで、プロのダイビングであらねばならない。少しでもお金を稼ぐか、それとも、設定した目的、目標の達成のためにか、どちらかである。
 お金を稼ぐことは、今回は無理、設定している目標、人工魚礁の調査をリクリエーションダイビングでやるフォーマット作り、要するに水中撮影でやる人工魚礁調査の手法研究だ。館山・波佐間の荒川さんから、館山内房側に並列的に新しく沈設された魚礁のことを聞いている。まだ、この魚礁群への本格的調査は行われていない。今後も行われる予算はつかないだろう。僕たちの舞台として絶好の目標である。まず、荒川さんの波佐間で、その手法を決めて、次々と移って行こう。そんな時間はあるのかな?行こう。
 メンバーはJAUS水中撮影研究会の会長である山本徹さん。僕のこのプロジェクトの助手を務めてくれそうな、務めてくれると言ってくれている清水まみ、三人だ。

      ボートを操作する荒川さんに立ち姿がいい。

 お台場の定期的な潜水は別として、本格的に海に潜ったのは、日本海の豊潮丸周航だから、およそ一か月ぶりということになる。一か月ぶりでも、まるでブランクダイバーのような感覚であり、怖い。怖いという感覚を原動力として、安全を組み立てているのが、今日この頃の僕のダイビングだ。
 荒川さんには絶対の信頼をおいているし、山本さんも清水さんも、絶対の信頼があり、バディシステムのブリーフィングをしなくても、見える範囲にいてくれる。それに人工魚礁の潜水では、範囲が限定されているから、離れることはない。

 今回は、撮影テストと、最近預かっている水中超音波トランシーバ、ロゴシーズのテストをしようとしている。ロゴシーズを三人が着けて、使い方のブリーフィングをする。

 ウエットスーツを3mmを持ってきてしまった。真夏だから、いま3mmを着ないで、いつ着るのだと開き直ることもできるが、水温は21℃だという多分寒いだろう。しかし、凍える季節ではない。
 潜る魚礁は、水深25mの大型コンクリート魚礁であるFP魚礁を二段に乱積したものにした。もっと深い鋼製魚礁もあったのだが、ブランクダイバー並みだからと浅い、25mの方にした。
 僕たち三人の他、波佐間の今日のお客様である女性ダイバーを萩原君が案内して、荒川さんが僕たち三人を見てくれる。

 タンクをボートの上で背負い、バックエントリーで入った。このボートはそういう構造のボートだ。ウエイトは4キロで、BC.の空気を抜けば難なく沈む。若干オーバーだが、バランスは悪くない。しかし、困ったことが起きた。ロゴシーズを着けるために、耳の部分に穴が大きく開いている専用フードをかぶったのだが、フードとマスクの隙間の処理がうまくできていなかったために、水がマスクにどんどん入ってくる。魚礁に着いて、膝を突き、マスクを直そうとするのだが、なかなかうまく直らない。なんとか直したが、このメンバーだから良いけれど、初心者を連れていたりするとこれでは困る。

 持って入ったカメラは、キャノンのデジタルXに18-55のズームレンズを着けた、古い形のフィッシュアイのハウジングの上にGOPRO2を載せ、両側にイノンの1000ルーメンのライトを着けたシステムだ。本当は、TG-2を使いたいのだが、水深15mまでのカメラだから、25mまでは行けない。プロテクターを買っておけばよかったのだが、深いところは、このキャノンで済まそうと思って買わなかった。腐っても一眼レフだから、TG-2並みには使えるだろうとおもったものだ。
 結果を言うと、キャノン一眼の方は、予想通りに全然よくない。写ってはいるが、GOPRO2の動画からのキャプチャーと比べても劣る。きれいには撮れていない。この画角、このライトシステムでは、撮影距離が50cm以内でないとGOPROの方が良い。

     キャノンで撮ったイサキ
魚の写真としては良いけれど、調査に特化すれば、このためだけに大きなカメラを持って入る必要は無い?。


 今回のような魚礁の調査撮影では、GOPROだけに割り切ってしまった方が良いと結論を出した。イサキの群れなどは、キャノンの方が美しいが、その群れと魚礁との位置関係を撮るには、18-55mmでは画角が狭すぎる。清水が使っている一眼レフのワイドレンズは24万円だということ、そんな高価なものは調査潜水には使えない。良い写真は清水に任せてしまった方が良い。ところがその清水は、わけあって一眼レフを持ってきていない。持ってきたTG-2もプロテクターを持ってきていない。僕が水深を伝えなかったことがいけない。清水もGOPROを使って撮影することになった。
 魚礁の撮影は、魚礁と蝟集する魚の位置関係、数、群れの範囲、魚種の記録が画面からできればよいのだから、今後はGOPRO、AEEなどの超広角ウエアラブルカメラに決定した方が良い。

 やはり、3mmで20℃は次第に寒くなり、震えるほどではないが、頭の整理ができにくくなったので、浮上することにした。
 ロゴシーズは山本君とは向き合って、山本さんですね、程度の意味のない会話はかわしたが、集合とか浮上は指信号で簡単にできてしまうから、実用的に意味がない。ただ、ときどきぴぽパという音が聞こえたが、三人の誰が話しているのか不明、このような調査ではバディ二人だけが着けて、あらかじめ、指信号ていどの話す内容を決めておく必要があろう。次のお台場で清水、もしくは鈴木と打ち合わせて使ってみよう。


 ログ 
 1108―1147 潜水時間39分 水温20.2℃ 
 最大水深 20.4m 平均13.8m

 13.8だったら、TG-2でも行けたかもしれない。

 寒いので、1本で終了しようと思っていたが、山本君も清水さんも、もう一本潜りたそうな顔をしているし、荒川さんも高根神社への参拝を薦めるので、トレーニングでもあるので、もう一本潜ることにした。

 2本目なので、もう少しバランスが良くなったが、カメラシステムのGOPROがなぜか動かない。さらに悪いことに、マスクに着けるGOPROを省略してしまったので、キャノンだけの撮影になった。1本目の魚礁で、キャノンの18mmはイノンのライトだけでは、30cm以上離れると光量が足りないので、イノンのストロボを着けて使うことにした。右側がライト、左側がストロボである。撮影の結果、たしかに光量は足りたが、館山の海は透視度は10mは見えても、緑色で、プランクトンが多く、光の点になってしまう。やはり、ストロボを光らせるのであれば、両側にカニが鋏を広げるようにストロボを2灯つけなければいけないのか。この調査のテストでは、良い写真を撮る必要もないのだから、カニの鋏は必要ないのだが、カメラマンの本能のようにきれいな写真を撮りたいので、このシステムでストロボを着けるときには、左側のストロボだけでも離すようにしよう。



    安全停止中に波佐間のチーフ萩原君が宙玉撮影をしてくれた。
 
    これがなかなか良くて、自分の姿としては、とても気に入っている。

 荒川さんは、鴨川の定置に行き、とれたてのマアジを持ってきてくれて、たたきを作ってくれた。僕は魚がそれほど好きではないのだが、それでもとびきりにおいしかった。
 僕は、荒川さんと一緒に、水深80mに潜った混合ガス潜水の報告書が、別の探し物でみつかったので、持参した。荒川さんは東京湾走水での本格的宝探しをしたことを僕はよく知っているので、その話題の話になった。なんと、彼はその潜水のことを覚え書き風に書いている。これこそ本当に面白い話なのだが、僕が何とかする時間もない。ちょっとした対談、トークを計画しようと思った。それより前に、水深20mまで潜って水深40-50mに魚礁を調査するシステムを企画中なので、今度は今日の魚礁に並列している水深50mの魚礁に行きたい。水がきれいになる10月にしよう。11月になると魚が居なくなってしまう

   なお、今回の撮影で、3人の撮影結果をまとめれば 人工魚礁調査として十分な撮影ができたと思っているが、それは別の機会に発表したい。

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