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Channel: スガジロウのダイビング 「どこまでも潜る 」
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0816 ロゴシーズー2

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 ロゴシーズ(水中トランシーバ)について書いている。これは2回目だ。
 まず、これは個人的な定義だが、水中通話と水中会話とはちがう。水中通話とは、仕事の指示、緊急時の救助を求めること、安否の確認などで潜水に必須な実用的な通信とする。水中会話とは、水中の状況の説明、で、これは水中レポートがこれに入る。そして水中通話も含んでいるし、遊び、ゲームとしての会話も含んでいる。


 水中会話には水中通話も含まれるから、水中会話の方が高次のものであるかもしれない。しかしながら、会話は対面して話をするが、通話は、声のとどかないところにも呼びかける。会話が出来るからと言って、必ずしも通話はできないかもしれない。
 互いに会話し、通話しながら潜水するという形は、BBCのテレビ番組で、クストーの息子が中心になっている「オーシャン」があり、ここでは、水中レポートと会話をくみあわせている。これには、僕がニュース・ステーションで使った、ダイブウエイゥのフルフェイスマスクが使用されており、陸上と同じようにしゃべっている。しかし、これは番組として製作したものであり、音の加工もアフレコも行われているだろう。

 さて、ここからが、ロゴシーズのテスト、マスクの右側のマスクバンドに引っ掛けてとめ、骨伝導マイクを耳の下、耳下腺あたりに押し付けるようにする。水中に入ると自動的にスイッチがオンになり、充電が十分であれば、緑のパイロットが点灯する。これで、受信モードになっていて、バディの声が聞こえる。
 最初、会話トレーニングシートというのを渡された。「こっちへ来てください」とか「落ち着いてください・」とか書いてある。僕は水中通話のプロだと思っている。水中レポートを40年以上やっている。そんなシートは不要と却下した。
 しかし、音は聞こえるのだが、何を言っているのか意味不明。僕は耳が悪い。高音域のある周波数が聞こえなくなっている。だから、補聴器で補正しなければ意味がつかめない。そんな僕が音声のテストをするのはどだい無理な話だ。しかし、骨伝導マイクだという。骨伝導ならば、意味がとれるかもしれないと思った。水面のマイクからの声は、耳を澄ませば何とか意味はとれる。水中ではやはりだめだ。耳のいい人でなければやはり無理、それでも何とかテストをして使いこなせるようにしなければならない。
 こちらからの送信は、一回強くタップすると、ピロパという音がして送信モードになる。何も言うことなどないから「聞こえますか?」などというぐらいで、意味はない。「一、二、三、四、」と数を読み上げるとこれはわかる。次第に離れて行くと20mぐらい離れても聞こえるし、わかる。送信は、タップしなくても、「いーつ」と言えば切り替わる。らしい。なぜらしいかと言えば、相手に聞こえるかどうかは、相手に聞いて見なければならない。「いーっ、聞こえますか」「聞こえます」で会話が始まるのだが、何にも話すことなどない。
 勝手にしゃべってみることにした。「僕のしゃべり方は上手ですか?よくわかりますか?」「わかります」ここでもう話題はとぎれてしまう。会話をしようとするのがいけないのだが、とにかく会話は成立した。
 レポートならば、「今日の辰巳は、来てくれた人が27人です。」とか、「あれは斉藤真由美さんです。」とか指さして話すこともできるが、とっさにはレポートできない。マウスピースをくわえての話は、明瞭ではない。フルフェースマスクも持ってきていたのだが、使う余裕が無かった。
 次回はフルフエースマスクでのレポートが相手に聞き取れるかどうかテストしよう。
 
 水中通話が成立するためには、バディの両方がある程度このトランシーバになれなくては使えない。慣れるまで、北海道の工藤君がやっているようなお遊びの会話をして、慣れてきたら実際のダイビング場面での通話機として使えるのではないか。とにかく、慣れて、道具にならなくては使えない。
 なお、5回連続してタップすると緊急信号になり、これはかなり遠くまで届く。バディがはぐれてしまった場合など、そして、浮上したいときの呼びかけとしては使える。それに、水面からの呼びかけはどのくらい使えるだろうか。それも貸してもらったが出力が小さいので辰巳プールならば使えるが外の海ではわからないそうだ。
 次は魚礁調査でバディとして使ってみよう。お台場の濁った水中での呼びかけはどうだろうか。

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