須賀、山本、尾島雅子、清水は、撮影調査を、多留、尾島、山田、臼島は、底棲生物調査を行った。
撮影調査は、CラインとDラインを撮影した。Dラインは、転石の磯場を岸に平行したライン。Cラインは、磯場の岸中間地点あたりから中心に向かって、覆砂域、ヘドロ域を通るラインである。水温は10度であった。Dラインは全域にわたって透視度が良く、きれいに見えた。透視度は2mー3mであろう。Cラインの中心部は、濁っている部分もあったが、近接して撮影しているので、濁りは写っていない。
Dラインは、魚類、甲殻類を見ているが、牡蠣の消長も見ている。
Dライン上、夏ごろから、牡蠣の生きている個体を見つけられなくなり、10月には、岩に貼り付いている大きな1個体が生きていただけ、11月には、生きている個体は、見つけられなかった。前回12月29日には、ラインを浅い岸に寄せたので、生きた大きな牡蠣が岩に張りついているのを見つけたが、水深1.5mのラインでは、見つけられなかった。
今回、1月30日、12月と同様に、岸に寄せた水深50cm~1mラインでは、12月よりも生きている中、小個体が多く見られ、水深1.5mラインでも、生きている個体が目についた。牡蠣は、幼体が岩や牡蠣殻に付着してから、成長するのに、一年を要するとされているので、初夏から夏にならなければ、眼に入らないだろうと思っていたのに、復活が早かった。
Cラインは予想していたとおりに、バクテリアマットがほとんど消失している。硫化水素も消失している。海底の状況が直によくわかる。
CラインにもDラインにも、つまり全域で、例年のことであるがトゲアメフラシが見られる。