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Channel: スガジロウのダイビング 「どこまでも潜る 」
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0628 ダイビングの歴史 3 1ー2 人類の拡散、  グレートジャーニー

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 グレートジャーニー

 ※ どうもジャーニー、旅という言葉は適切ではないように思う。旅というと、人類がとぼとぼ歩いて、飛行機も、車も無い時代だから、歩いて行くわけだが、目標、目的があって旅をしたのではない。人口の増大による拡大拡散が主な要因、理由で拡散したのだから、旅とは違うように感じる。


 参考にしたのは、
 「人類20万年遙かなる旅路(The Incredible Human Journey)」アリス・ロバーツ著 田中香方子訳:文春文庫2016年」
 ここで旅路という言葉が使われているので、ジャーニーになったわけだが、やはり、人類全体を一つのまとまりとして考えれば、そのまとまりの人類の旅だし、
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著者についての紹介文を見ると、
 Alice Roberts 1973年 英国生まれ 医師 2012年よりバーミンガム大学教授、古生物病理学での博士号を持つ。
 「遙かなる旅路」も、とてもおもしろい本で、アフリカの南部に姿を現したホモ・サピエンスが、世界に拡散していく 遙かな旅路を著者アリス・ロバーツが BBCの番組のレポーターとして追い求め、世界を巡った記録で、細かいことがいつぱい書いてある。その細かいことがおもしろいので、僕も細かいことを書いていこうと、その意味でも参考にした。
 残念なことに、僕はこのBBCの番組を見ていないが、アリス・ロバーツは、女性、美人だという。ネットでみたら、なるほどだった。
 この番組、NHKもダイジェスト版をつくったのだが、これには、アリスはでていなかったという。


 もう一冊、この旅路について、参考にした
「サピエンス全史 ユバル・ノア・ハラリ 柴田裕之訳 河出書房新社 2016」でも読んだ。
 サピエンス全史は最近の一大ベストセラーで、これほどに歴史フアンがいたのかと思わせられるのだが、この本で歴史として、おもしろいのは上巻で、先史時代からの人類史にあたる部分で、下巻はSFのようになってしまっている。
 ここでは、「人類20万年遙かなる旅路」を主として見ていく。
 また、歴史年表としては学参でもある最新世界史図説 タペストリー 帝国書院を参考にした。


 まず、アフリカをでての拡散は、旧人類の時と、新人類の時、2回起こっている。


 まず、旧人類は、ネアンデルタール人の移動で、約180万年前にアフリカを出ている。現生新人類についての出アフリカは、10万年前以降であり、旅路の終わり、南アメリカの南端近くに到達したのは12000年前になっている。つまり、現生新人類 ホモ・サピエンスは、8万8千年かけて、世界の果てまで拡散したのだ。
 100万年、10万年単位の事をかいていると、12000年というと最近のように感じてしまうのだが現在の人類の歴史が始まったのが、紀元前20世紀としても、4000年前である。それよりも8000何前に、人類は終点に到着していたことになる。


 これら年代とそのコースについては学参でもある最新世界史図説 タペストリー 帝国書院で調べたのだが、その図では、旧人類のほうは、拡散は、南は、アジア、北京まで、(北京原人)ジャワまで、(ジャワ原人、北は、ヨーロッパ、イタリアのあたり、で止まっている、
 
 新旧どちらの場合もほぼ同じルートを通っている。南下したルートは、現生人類は、インドからマレーシヤ、そして、インドネシヤの島々を伝わってオーストラリアに達している。氷期で海面が下がっていて陸続きになっている部分が多かったとはいえ、マラッカ海峡は、泳いでは渡れない。筏を使ったと見られていて、その実験に「遙かなる旅路」のアリス・ロバーツも参加している。BBCの番組だから、見せ場だったろう。
 南下グループは海辺での漁労が食料源となって暮らしていたのだから、水に潜る能力も当然役にたただろう。


 「遙かなる旅路」によれば、現生人間最古の化石はエチオピアのオモの化石でおよそ19万5千年前になっている。
 そして、「アウストラビテクス属の猿人と初期の人属は、数百万年にわたって陸上の植物と動物だけを食べてきたが、ホモ・サピエンスは魚も貝も食べるようになった。海洋資源の活用は現生人間ならではの行動の一つとされている。」とある。潜水もしていたにちがいない。
 水面を泳いだだけでは、貝も魚も採れない。潜ったのだ。
 
 旧人類、アフリカを出たネアンデルタール人は、食べたものの化石の中に、海産のものが見つかっていない。旧人類は水生で進化したどころか、水に入ってもいない?。
 ただし、ジプラルタルのネアンデルタール人は、水際の洞窟に住み着き、貝類を食べている。場所と状況によっては、ネアンデルタール人も潜水した。
 ここで言う潜水とは、もちろん素潜りであり、素眼(眼鏡ナシ)である。


 現生人類の
 「海辺の生活への適応はおそらく7万年前頃とされている。考古学者たちは、その適応故に人類は爆発的に数を増やしアフリカに収まり切れなくなり、アジアに拡張したのだと主張している。」つまり、既に二足歩行する人は泳ぐことを、7万年前ごろ、ダイバー的には、スキンダイビングを覚えて、アフリカを出て拡脹拡散していく


 内陸に向かったグループは?海辺がない。という疑問は残るが、人は泳げなくても生きられる。北に向かい、狩猟の対象である獲物があれば、生きられるのだ。獲物の毛皮を着たから、生き延びられたのだ。


 アリス・ロバーツによれば、「人類は、コロンブスがインドを目指したように、どこかを目指したわけではなく、人口の拡大拡散で広がっていき、世界に、南米大陸のアマゾンを越え、また、オーストラリアの果てまでも広がって行った。」とある。確かに人口の拡大がなければ、拡散できなかったろう。
 しかし、自分の考えをいうと、人口の拡大が無くとも、人は、個人的に、道を作ってでも、行けるところまで、地の果てまでも、地が尽きれば宇宙にまでも、行こうとする。そのことが、ホモサピエンスが生き残った理由なのだと思う。


 アクア説についていえば、人類は、猿人も含めて、残念ながら水生、アクアマンだったことはないだろう。人間は海から上がってきた水生動物でなくても、海が、水がそこにあれば、潜っていく、どこまでも行くという形質が獲得されたのが、13万年前ごろで、そして海辺の生活へ適応し、爆発的に数を増やしアフリカに収まり切れなくなり、アジアに拡張し、日本にもたやってきた。
 そのころ陸地だったベーリング海、ベーリンジャを通って、アラスカから、アメリカ大陸にわたる。


   タイトルのカットの写真は山本徹さん撮影 マスクマウントです。

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