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Channel: スガジロウのダイビング 「どこまでも潜る 」
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0329 RD2 序論2 & 歴史と沿革

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この本の目標
 この本を読んでいただきたいのは、
 ①大学・研究機関で、ダイビングを研究活動の道具としようとしている,あるいはダイビング活動に関わろうとしている関係者。
 ②学生のダイビングクラブ、同好会で、同じく何かをしようとするとき。
 ③海洋高校、専門学校のサイエンス・ダイビング補助テキストとして
 ④一般のレクリェーションダイバーへのサイエンス・ダイビング入門書
 ⑤海、そしてその海の探求に関心のある全ての方にダイビング活動とは、どういうことなのか知ってもらう。 
 など、であるが、いわゆるダイビングのスキルのテキストではない。それは、各学校,各指導組織などに用意されているものがあり、この本は、それらを駆使する、安全に運用するためにはどうしたらよいのか、考えてもらうためのものであり、欠けているものを知ってもらうためのテキストである。
 目指したものが二つある。
 一つは運用の考え方であり実例である。
 実は、1953年に我が国でスクーバが使用されるようになった当初から、現在まで一貫して欠けているのは運用の考え方であり、その欠落のために、幾多の事故が起こり、命がうしなわれた。
 その運用の技術と考え方を示した。
 もう一つは
 ダイビングで何かをしよう、としたとき、どのようにしたら良いのか、その実例をしめした。何かをしようとしたとき、その方法、道筋を知る参考になればと考えた。
 ということは、とてつもなく広範囲にわたることになり、ここでは、そのほんのひとかけらを示すスペースしかなかった。ただ、考え方の方向付けができればと努力した。これを参考にして、読者に考えてもらう、そして、それぞれが、自分たちの運用ルールを編み出してもらえれば良い。
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リサーチ・ダイビングの沿革・歴史 
 現在、大学:研究機関:研究者・学生が研究の為のダイビングをするためには、潜水士の資格と、初級のCカードを持っていれば良いとされている。そこから先は趣味の世界である。いうまでもなく、ダイビングを趣味にしてもらうことは、望ましい、良いことである。
 研究者は、もちろん系統だって分析的に考えることができ、その多くはフィジカルでも優れている。これまでに感じた恐怖は、科学研究者が、ダイビングの運用の知識がなく、フィジカルがすぐれていたことによるものだった。つまり体力にまかせて強引にやる。だいたいはそれで成功するのだが、10年に一度くらいは危ない目に遭う。そして、危ない目にあっているのだが、そのことに気づいていないことも多い。
 ダイビングの運用についての知識とその応用は千差万別であるが、その本質、考える道筋だけわかっていれば、知力の優れた人たちだから、自分で考えることができる。
 
 ものの本質を見るためには、その歴史を見ることがいちばんわかりやすい。ダイビングも同じなので、、リサーチ・ダイビングの沿革、歴史を見ていくことにする。そしてそれは、事故から事故へと飛び石伝いに歩いて行く、ようなことになる。ダイビングとは、そういうことなのだ。ちょっと付け加えれば、人間の歴史が戦争から戦争への飛び石だったように。
 そして、その例を見るということは、危機一髪の例、ヒヤリハットの例などをその部分、その時点の出来事だけとして見るのではなくて、その人の生まれ育ち、そして、その出来事が起こった環境、事情、その日の朝から、いやもっと前のダイビングを習い始めた時から、その時に至る経過もすべて、書き記す必要がある。
 と、そんなことは、自分のことを書く以外にはできない。事故に関わる自伝のようなことになってしまう。しかし、これしかない。他の人の例は、プライバシーの侵害になるし、許しを得ていても、失礼がありはしないかと気になって書けない。
、それで、ここでは、自分のこと、自分のやってきたことの沿革、となる。
 別の人、別のダイバーには、また別の沿革、歴史があるでのだが、そのことを考えてもらう一助になれば良い。
 まず1953年、日本にスクーバダイビングが来た時から始める。
 
 

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