Quantcast
Channel: スガジロウのダイビング 「どこまでも潜る 」
Viewing all articles
Browse latest Browse all 1388

1103 辰巳国際水泳場で 1

$
0
0
辰巳国際水泳場でのスキンダイビング練習会、新入会員が増えてきている。なぜかと考えてみる。スクーバダイビングは高級化してお金がかかりすぎる。フリーダイビングは難しすぎる。
そして、国際水泳場のダイビングプールが、あってこそである。このプールが出来る時、実は、ダイビングプールがスクーバダイビングの練習ができるようにと計画された。建設計画途上で、都庁に呼ばれてアドバイスを求められたが、都庁にありがちのことで、すでにずいぶん細かいところまで、それも、素人が業者に騙される形で計画が進行していた。

信じられないかもしれないが、スクーバのレギュレーター、BC、もちろんフィン、マスク、スノーケルもたしか50セットぐらい納入されていた。驚くことに、そのセットにはすべてダイブコンピューターが含まれていた。そして、さらにセミクローズの軽量潜水機であるオーバも50セット揃えられていた。運営は東京都スポーツ文化事業団が行っていてダイビングについては何もわからなかったのだろうと思うが、近くに事務所を持っていたのに、全然アプローチをしなかった。
はじめてお付き合いをもったのは、社会スポーツセンターが行っている全日本水中スポーツ選手権大会の会場として、使わせてもらった時だった。その前に、国際水泳場の担当者が文部省関係のスポーツ施設の担当者にダイビングの指導をしたことがあり、旧知だったので知遇を得て、50セット買い込んであった機材を使ってのスクーバダイビング講習をやらせてもらうことができた。プールの主催事業としてのダイビング講習を年に数回ずつやらせていただいた。
その最初の講習会の時、すでに、なぜか、レギュレーターもBCも整備が十分ではなく、ダイブコンピューターなどは紛失してしまっていた。なぜそんなことになったのかわからない。そして、困ったことは、オーバが生産中止になり、作っていた日本酸素が、手を引いてしまったことだった。プール施設としては備品になってしまっているので処分するわけには行かない。しかし、置いておいて誰かが持ち出して事故でも起こしたら大変な責任祖背負い込むことになる。今も残念に思うのは、その時に一台ぐらい持ってきてしまえばよかった。というのは冗談で、そういうことが無いようにメーカーに全数引き取ってもらは無くてはならない。何とか処分が済んだが、その後も、東京都スポーツ文化事業団が運営をしている時には講習をやらせていただいていた。そのころにはすでに抽選でプールの貸切でスキンダイビングができるようになった。今でもだが、スキンダイビングやスクーバダイビングの練習ができるプールは少ない。ここだけがなぜというと、スキンダイビングとスクーバの練習をすることが、プールの目的の一つになぜかなっていたからで、このことを誰が提案実施したのかよくわからない。
やがて、プールの運営が、東京都スポーツ文化事業団から、民間のコナミに移行した時以降、主催事業としてのダイビング講習は行われなくなった。残されていたBCやレギュレーターは、多分処分されたのだろう。
貸し切の抽選もそれほど多数ではなかったのだが、どんどん増えてきて、今は大変である。
 最初にスキンダイビング練習会を始めたときには、それまで講習会をやっていたこともあって、講習のスタイルで始めた。しかし、講習というと日時を限ってプログラムをつくり、プログラムに従って行うものだが、それでは自由がない。それに自分の主張であるが、大事なのはトレーニング、すでに講習を受けた人の日常のトレーニングが重要である。この考え方に沿って、浦安の運動公園では講習卒業生でクラブを作り、日常の定期的な練習をしている。浦安海豚倶楽部である。こちらの方はいちおう、トレーニングプログラムが決まっているが、辰巳の方は完全なフリーである。人の幸せとは、自由であること、束縛を受けないことである。何でも講習になってお金をとること、それで業界が成立しているのだから、反対も賛成もないが、自分としては、特にスキンダイビングは自由でありたい。自由イコール危険というのが海での活動の図式であるが、このプールでならば、そしてスキンダイビングでならば、完全な自己責任でできる。下手な人は心配していない。ときおり、水平に25mを折り返す人がいる。良く知っている人、例えばJAUSの会員だったり、その関係者であれば、問題ないが、そうでないときにはしっかり見張る。出来ればやめてもらう。フリーダイビングの人が来てスタティック、息こらえの練習をされていたが、別のグループがしっかりした態勢でやっていることから、そちらに行ってもらうようにお願いした。
 フリーダイビングについての僕のスタンスは、専門的に命がけでやられていることには尊敬するが、かかわりのある学生には、クラブ活動としては、やってもらいたくない。フリーダイビングとスキンダイビングの区別であるが、正確な定義はないとおもうけれど、個人的には、息こらえのブレーキングポイントを超えない範囲で、水深は20m程度までがスキンダイビングだと思う。
 事故について、講習ではないので、賠償責任保険は適用されないと思うので、スポーツ安全保険に入ることを義務付けている。この保険は、逆に講習はカバーされない。クラブ活動としてのトレーニングに適用される。
 この施設は、基本的にはクラブ活動に対しての貸切であると僕は理解している。クラブの体裁を取っていなければならない。スポーツ安全保険に入れば、保険の名簿という形で、クラブ活動であることが、明確になり、クラブ活動であると公称することができる。この保険で事故の賠償がすべて解決するとは思えないが、もしも訴えられれば、争うしかない。
 現在の会員は100名弱、プールの収容人員は20名程度が適正、30名になると窮屈だから、30名あたりでお断りしようと思っているが、まだそんな経験は2回しかない。

Viewing all articles
Browse latest Browse all 1388

Trending Articles