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Channel: スガジロウのダイビング 「どこまでも潜る 」
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0407 更新講習会-2 順天堂大学名誉教授 河合先生

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 次は僕の主治医でもある河合先生の講演で、テーマは肺水腫と高齢ダイバーについてであった。
 肺水腫はつい数日前に僕の定期検診のさいに、今書いているスキンダイビング・セーフティのニ訂判に 浸水性肺水腫について書いていて、そのことについて教示をお願いしたばかりで、その答えも含まれていると思うので、おろそかには聴けない。そして、高齢とは残念ながら、もろに自分に帰ってくる話だ。
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 症例1 喀血するのは肺水腫の特徴だ。
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 肺水腫とはなにか 水腫とは組織間に水分(組織液)が異常にたまった場合である。肺水腫とは肺の組織間隙に組織液が異常に増加した状態である。
 肺水腫の症状は呼吸困難であり、レントゲンで見れば、白い斑紋、斑点が広がっている。
 そして、泡を吹く泡のような痰を吐く、

 症例2 スクーバダイビングの死亡事故例である。口から泡を吹いている。肺水腫が主な死因であるかどうかわからないが、関わりはあるだろう。
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 症例3 これもスクーバダイビングの例だが、死因は減圧症であろうが、肺水腫も伴っている。
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 症例4 これが典型的な肺水腫なのだろうか。
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 症例5
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 肺胞の生理学的構造
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 肺水腫の原因 ①毛細血管に主因 ②リンパ液排出不全 ③肺胞上皮に主因
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 ダイビングで問題になるのは、陰圧性肺水腫である。
 肺胞内圧が減少したため、相対的に間質の圧が増大して間質に水分が漏れ出る。
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 年間5ー6例は、肺水腫が疑われる潜水事故がある。
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 スノーケル呼吸で、肺を深く沈めた、たとえば立位でスノーケル先端を水面に出したまま、肺の位置を低くして、肺から息を吐き出したじょうたいでは、陰圧になり、陰圧性肺水腫の可能性がでてくる。
 スキンダイビングで良くやるのだが、息を吐き出して身体を沈めて潜っていくと、肺水腫の原因になる。
 たとえば、大和式といわれるような海女の潜り方などはどうだろうか。
 大和式は、手と足で水を掻いて水面に頭とできれば肺のあたりまで飛び上がる。飛び出した身体の重力で、垂直に沈み水中で、手足を水面に出さないように身体を回転させて頭から潜っていく、水面の上から見ていると、海女の頭がちょっと上に上がって、すとんと沈んで、水面にあまり波紋を起こさずに潜っていく、優雅な潜り方とされている。
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 海上保安体学校の潜水研修
 これが僕らがスキンダイビング・セーフティで問題にした、事故例である。
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 山見先生の論文から
 288名のうち23名が肺水腫、または肺胞出血をおこした。 僕たちはスキンダイビングの指導、講習歴が長いのに、そして今も継続しているのに、溺水など、事故の場合を除いては、喀血、泡吹きなど見たことがない。ただし、溺水事故の場合は、泡吹きが多い。これは肺水腫が関わっていたのではないかと疑う。

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 想定原因としてフット・ファーストをあげられているが、現在では、適正ウエイトとは、BC.の空気を抜いた状態で身体を正立させたときに、頭の上が水面にすれすれぐらいで、その位置から、海女の大和式のように、手を逆に掻き、息を吐き出して、少し沈み、ヘッドファーストに移行するか、水深が2mを越えれば、沈下を始めるので、前傾姿勢でそのまま潜っていく。
 この手順を少し考えて、息を吐き出さなくても、BC.の空気を完全に抜けば沈んでいく、水面で1ー2キロ程度オーバーウエイトにしておく、僕などは、そうしているので、5mを越してからの沈降速度が早く、時に墜落にちかくなるのだが、近年のバランスを重視する潜水では、相当に乗ずにならないと、適正浮力で、息を吐き出さないで沈むのは難しい、現代の適正浮力とは、1キロ程度オーバーで、水面での呼吸は吸い気味でも、BC.の空気を抜いたら沈むように設定しなければならないだろう。潜降索を伝わっての潜降、浮上ならば適正ウエイトで問題がないので、潜降索を使うことが必須という議論につながるかもしれない。 ダイビング事故全般と高齢について。
 
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 高齢については、あんまりコメントしたくない。
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