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Channel: スガジロウのダイビング 「どこまでも潜る 」
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0924 ダイビングの歴史13

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ダイビングの歴史 13 1956 沈黙の世界
 日本公開は1956年8月
 アカデミー賞 ドキュメンタリー部門受賞
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ジャック・イブ・クストーがすごいところは、アクアラングをつくっただけではなく、そのアクアラングで出来ること可能性のほとんどすべてを考え、やって見せてそれを映画にして、全世界に提示した。そしてその為の道具もほとんど全部作り出した。水中撮影でいえば、ニコノスはジャック・イブ・クストーが作ったカリプソにニッコールレンズを付けただけのものだ。
 映画 沈黙の世界は後に有名になる映画監督ルイ・マル(恋人たち)を起用して、大きなハタを餌付けしてダンスを踊ったり、鯨を鮫が食い尽くすシーンも撮影した。映像、映画の持つ力、陸上も含めて、これまでで一番成功したドキュメンタリー映画ではないだろうか。


 ジャック・イブ・クストーがやらないで、ぼくができたこと、やったことは水中レポートだ。ただ、ぼくのは有線通話で厳密にはスクーバではなかった。
 
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 沈黙の世界の本「海は生きている」なんでタイトルを替えたのか不明だけど、その表紙の写真、ウエットスーツを着ている。このウエットスーツ、今の独立気泡の生地ではない。ただのスポンジだ。日本でもこれをつくった。1957年、一年先輩の竹下さんがこれを着ている。1958年このスーツが小湊実習場にあり、僕とバディの原田が内緒で着てみた。当時のぼくたちは毛糸のセーターを着て潜っていた。それよりも、格段に暖かく感動したが、風呂場で脱ぐとき、のりがはがれてバラバラになってしま
った。糊がだめだったのだ。
 黒いウエットスーツができるのはその二年後だ。


 

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