Quantcast
Channel: スガジロウのダイビング 「どこまでも潜る 」
Viewing all articles
Browse latest Browse all 1388

0918 8080 テスト&トレーニング -2

$
0
0

使用する器材は、①アルミタンク、10リットル3本セットを二組用意した。実はこの二組を接合して、6本組のガスバンクを沈めるよていである。とりあえず、3本セット、二組で使用する。②三本それぞれにバルブがついているので、その開閉でガス交換ができる。③ハルシオンのバックフロートのBCを付けて、このBCで浮力調整をする。 やや、大きさが足りないが、あったものを使っている。特別のものを設計して、取り付けられれば、良いのだが、予算が無い。★
b0075059_12252479.jpg

④アルミタンクは空になると浮く、フルに充填した状態で、およそ水中重量はおよそ2キロ、?3本だから、6キロ、それが空になると浮いてしまうのだから、2-4キロのウエイトを付けるつもり。これも計算すれば正確にでるのだが、現場での試行錯誤で、運用を決めて行く。計算したところで、机上の計算は現場で修正する。⑤タンクユニットには、およそ8.5mのホースが付いていて、その先に、ダイブウエイズ社のフルフェイスマスクを付けている。このフルフェイスマスクと有線通話は、1990年代のニュース・ステーションで使っていたもので、実績がある。世界的にも、BBCの番組、映画サンクタムなどで使用されていて、性能は保証付きである。しかし、どんなに優れたフルフェイスマスクであっても、マウスピースには及ばないと思っている。60歳の100m潜水実験では、100mの最終段階では、マウスピースで呼吸した。フルフェイスマスクが怖かったのだ。一緒に潜ってくれた田島雅彦(モヤは故人)は、愛用していたカービーのバンドマスクで終始した。使い慣れなければいけない。プールではできるだけ練習したが、それでも慣熟していない。しかし、明瞭な通話のためには、フルフェイスマスクが必須であり、また、窒素酔いなどで、システム潜水では、意識を失う可能性がある深度では、フルフェイスマスクの使用が常識である。フルフェイスマスクの試用、改善もこの潜水のテーマである。

b0075059_12265380.jpg
⑥有線通話によるサーフェスコンタクトが安全確保の源であるが、水中無線通話機であるロゴシーズを使用して、サポートダイバーと水面、及び、ダイバー同志の通話のテストを行うことも目標の一つである。有線通話は船上との命綱を兼ねたコンタクト、ダイバーどうし、カメラマンも含む、はロゴシーズとしたい。

(5)実験の目指すところ①スクーバであるテクニカルダイビングとの優劣を云々するものではない。テクニカルダイビングは、すでに歴史を持っており、多数の死亡事故の上で、器材、技術の改善が行われてきている。しかし、一箇所にとどまって、半径50m以内で作業するような状況であれば、ハイブリッド方式が通用する隙間があるように考えている。②潜水機としては、オープンサーキットだけでなく、セミクローズもCCRも考えて、費用の見積もりもしてもらった。特にセミクローズは、ガスバンクを別に持つことで、最高だと考えたが、器材の大幅な変更が必要であり、その時間も費用も無い。また、使用の練度を考えると、使用不可能であり、次の段階のテーマであると考えた。自分に次の段階があるとは思えないので、だれかがより進んだ形で、有線、無線通話とSCCRの結合を考え、実行してくれるかもしれない。それは、このオープンサーキットでの実験が成功した上でのことである。③この実験潜水のめざすところは、80歳の自分が潜水しても、スムースに、安全が確保されて、潜水ができるならば、この潜水のサポートをする誰でもが、同じような潜水をより上手に効率良くできるはずであり、さらにプロフェッショナルなダイバーであれば、楽に使いこなせて、潜水作業をより安全に行うことが可能になる。作業条件は、船が直上にあり、流れは1.5ノット以下、エアバンクを下ろす、あるいは浮かしている状態で、立体的な半径が20m以内、熟達すれば、エアーバンクを曳いて動かすこともできるので範囲は大きくなるが、水深100mを考えると、作業時間は、半径20mで十分であると考える。50m以深で、水中サポート2名、船上2名で、ダイバーを1-2名潜水させることができる。2名の場合は、エアバンクから2本のホースをだす。このシミュレーション実験もしてみる予定である。④この給気源を水中に持ち込む方法は、1964年、1963年のフルフェイスマスク実験の次の年にコンセプトをかんがえたものであり、以後、だれでも考え付いてていたことだとおもう。しかし、本気になって運用を考え、実験した記録はない。少なくとも報告書として発表されたことはない。第一、日本で潜水運用の報告が論文の形で発表されたことがない。ブログはその報告書のための記録 である。

 潜水の場所 このところ、人工魚礁の調査でお世話になっている波佐間海中公園の荒川さんの全面的なお世話になる。 荒川さんとは20代は、僕が主催した水中銃でのスピアフィッシングコンテストで彼が入賞して、親しく
b0075059_12495452.jpg

はなったが、若い頃はすれちがいが多かった。最近、彼が沈没船の宝探し、に取り憑かれていた若い頃のことをブログにまとめた文集を読んでいるが、これは、すごい。久里浜沖の早丸で宝探しをした話など、正式な記録として、出版しておくべきだとも思っている。今度、相談してみよう。  そして、一度だけだが水深80mの玄界灘での人工魚礁調査を手伝ってもらった。深い潜水では、実質的に日本の第一人者であり、普通に70mを潜っていた。規則が改正され、空気で40m以上潜れなくなり、一番迷惑しているのは彼だろう。過去形で語らざるを得ない。今も僕とは3歳違いだが、潜水能力では、桁がちがう。サポートで一番頼りにしている。 撮影の中川も、最近、荒川さんを主人公にしたバラエティ番組を撮影していて、この頃は親しくさせてもらっている。  9月14日 メンバーは、須賀 山本 杉山 そして、中川隆 0900波左間着 機材の組立を何時も使わせてもらっている倉庫で行う。  (2)第一回目潜水 須賀、杉山が潜水、山本は通話とケーブルの出し入れを行う船上のかかり、(これをシステム潜水の例に習って、トップと呼ぶことにする。)カメラ中川 サポート荒川 萩原くんもきてくれた。 潜水する場所は、水深35mの鉄骨漁礁、仮にC魚礁とよんでいる。何度も潜って調査しているので、おなじみの場所、位置である。 潜水するときは何時でも不安だ。不安の質が年齢によって違ってきている。勿論、年齢に比例する。70歳以降は恐怖心を大事にしている。大事にする気持ちで耐えられる。 今度の潜水は、フルフェイスマスクでタンクをせおっていない。BCも着けていない、浮力調整はドライに空気を入れてする。そんな、初めての装備、形で、35mに潜る。35mは浅くない。空気で潜って良い潜水の限界にちかい。 タンクを背負っていないことがこの潜水の良いところだ。身軽なことだ。と考えていた。ドライスーツで、ウエイトは、7キロのベスト、4キロのベルト、2キロのレッグ、これは、お台場の浅瀬でもバランスが取れている。タンクを背負わなければ、船上では楽だ。 タンクを背負わないで飛び込む。ドライの空気を抜いても全然沈まない。タンクの重さがないからだ。フルフェイスマスクで不安になっているから、ウエイトを増やすことしか考えない。梯子につかまってあと4キロを要求した。4キロのウエイトベルトを別に腰に巻く。これで、完全なオーバーウエイトになった。腰からベルトがずり落ちそうだがこれは海底に着いてからなおそう。ハイブリッドタンクは、杉山さんが持っていて、5mほど下で、潜降索につかまって待っていてくれる。僕はそのまま潜降する。潜降だが、ドライスーツの中に空気を入れても、身体が浮かないのだ。ドライスーツが自動弁になっていて、服をふくらませることができないのかもしれない。この期に及んでそんなことを考えても仕方がない。オーバーウエイトで沈降して行く。タンクは杉山さんがキープしているから、彼の目からは、落下にみえただろう。昔から僕の潜降速度ははやい。潜水時間とは、潜降を開始してから浮上をかいしするまでだから、潜降時間は短いほうが良いと考えていた。急潜降による事故も報告されているが、止まれないから仕方がない。潜降索を別に用意すればよかったかなと、かんがえる。
b0075059_12281867.jpg

b0075059_12283297.jpg
★この潜水では状況を克明に、幾つかの方法で動画を撮影している。14日1回目の潜水は中川が撮影した。撮影した動画をあとあら見直すと、自分の記憶と随分違う。自分の記憶は内側あら外を見たものだが、動画記録は外から客観的に見たものである。潜降速度が驚くほど速い。荒川さんがヘッドファーストで追ってくるほどだ。杉山さんもハイブリッドを手放してしまっている。 急潜降だったので、下までは行かず、魚礁の中段、水深25mぐらいに着陸した。キンギョハナダイも群れているし、イサキも群れている。しかし、身体は安定しない。背中にタンクが無く、BCが無くて、オーバーウエイトになっている。手持ちのイノンのライトにSJを着けている。魚礁を撮影しようと、スイッチを入れる。SDCカードが入っていない。またやってしまった。別に自分が撮影する必要もないから、困りはしない。 35mの底まで潜降した。水面に報告するが、水面からの折り返しは聞こえない。  杉山さんがずっと、ハイブリッドを持っていてくれいる。魚礁の方に泳いで行く。しかし、浮けない。BCが無い。ドライスーツの浮力では浮き上がれないオーバーウエイトだ。魚礁の上までは這い登れる。そこからは潜降索につかまれば上がれるから、大丈夫だが、少し怖い。フルフェイスマスクも安定しない。しっくりと顔に馴染んでいないのだ。それが不安を拡大する。 8.5mのホースの先にはBCがついているハイブリッドタンクがある。そのBCをコントロールして浮上をやってみよう。ハイブリッドを手にして、プログラムに一つである。ガス交換のシミュレーションをやってみる。このこともトップに報告するが、折り返しが聞こえない。
b0075059_12543156.jpg
b0075059_12294396.jpg
BCに空気を入れて浮こうとする。少しは上がったが、上がる速度が早くなると、吹き上げられてしまうのが怖い。少し空気を抜くと、また墜落してしまう。空気を入れても、沈降速度が早いと間に合わない。 再び35mの海底まで落ちた。今度は本当に落ちたのだ。これをやっているうちに、かなり魚礁から離れてしまって、船上からのケーブルはほぼいっぱいまで伸びた。(あとから聞いた報告による)持ってくるケーブルを間違えたらしく、60mしか無かった。自分のホースの8mを加えても70mだ。★
b0075059_12302287.jpg
仕方がない、海底で4キロのベルトを外すことにした。しかし、4キロをはずしてしまうと、減圧停止のときに浮いてしまうおそれがある。が、それはあとの話だし、ブイロープにつかまれば良いだろう。ウエイトを外した。そのウエイトを中川が拾ってくれた。僕は杉山さんに渡したと思っている。彼はBCを着けているからまあ良いだろう。中川は、この潜水は危ないと思って、見に来ている。危ないところをみせてしまっている。危ないと行っても、サポートダイバーが付近に3人いるのだから、事故のあぶなさではない。自分で、コントロールできていない醜態を見せているという危なさだ。 ウエイトを外して4キロにもどしたので、今度はなんとかハイブリッドをコントロール(BCに空気を入れて)して浮上したが、不安定だ。黄色い通話ケーブルは斜めに伸びて、船からは遠ざかってしまっている。有線通話で、ケーブルを引いてくれるように頼んで、自分でもたぐりながら、泳ぐ。これら一連のみっともない動きは、みんなに見られている。それでも急浮上は怖い。船の下にたどり着いて、減圧用に下ろしてある純酸素を吸う。時間的には純酸素を吸う必要もない、無減圧の範囲なのだが、練習プログラムとして、これをやることになっている。フルフェイスマスクの横側に出ている口に、純酸素のセカンドを差し込んでやればいい構造なのだが、自分ではとてもできない。誰かにやってもらわなければ接合でいない。接合したあとも、純酸素を吸っているのか、空気を吸っているのかわからない。空気の方のバルブを締めれば良いのだが、そんな不安な事はできない。考える必要がある。浮上して船に上がったが、みっともない潜水だった。中川に一連の全てが撮られている。 潜降開始、11時16分  最大水深35m    水温 22、2度 浮上時間 11時42分  カメラについてインターバルのウイングを持ってくれば良かった。 ステイに着けたカメラを持っては行けない。 両手が必要だ。 二回目潜水今度の潜水では終始自分でハイブリッドタンクのBCを操作して潜降し、浮上しよう。自分のウエイトをベストの7キロ、にベルトを6キロにする。つまり2キロ減らしたことになる。レッグはそのまま。 潜水する水深は二回目の潜水だから、少し浅くして20mにする。波左間海中公園で最も人気のあるドリーム魚礁に潜水する。潜降も浮上も自分だけで、無事にできた。しかし、浮上の際に、つかまる潜降索がないと身体が安定しない。しかし、安定しなくても潜降索がない自由潜降、自由浮上の方が、自分のやろうとしているイメージに近い。潜降索と命綱、有線通話ケーブルが絡むのが怖い。 身体のバランスは、ベルト6キロでよくなった。しかし、身体が頼りない。タンクを背負ってBCを着けている場合の中性浮力は、BCの浮力に吊り下げられた感じで安定しているが、BCがなくてドライスーツの浮力で浮いているのは、自分の内に浮力があるので安定しない。昔はドライスーツだけでバランスが取れていたのだが、下手になった。 潜水開始 13時12分  最大水深23m  潜水時間21分  水温25度 浮上 13時34 分 とにかく、二回目の潜水で、自分でハイブリッドタンクをコントロールして潜降、浮上ができたので、自分のイメージにかなり近い形になってきた。 宿泊はダイブウエイズ社の 千歳海岸(千倉の先)にある海のマンションを利用させてもらった。

Viewing all articles
Browse latest Browse all 1388

Trending Articles