8080計画のトレーニング、海でのテストを14日、15日にやった。
この計画、まずは、80歳から死ぬまでの目標(遊び)で、このシステムが役に立つかどうかは今後の展開だが、フーカー(デマンドバルブ付きのフルフェイスマスク)で潜っている作業ダイバーが、そのままの技術と装備で水深80mあたりまで潜れるシステムにしたい。船上に置くガスバンクを水中に持ち込んでしまう。現在はタンク3本だが、3本ずつ連結していくつもりで6本用意している。これに拠って、送気ホースがなくなり、命綱兼用の通話ケーブル一本だけになる。ホースが無くなるということの意味は作業ダイバーでないとわかりにくい。例えば80m潜るためには160mのホースが必要である。160mのホースはかなりの嵩で、それを繰り出し、引き込むのも大変だ。 テクニカルで潜れば?テクニカルダイバーとなって作業をするとすれば、半端ではない技術の習得と、高価、精密で整備に正確を期さなければならない器材がひつようになる。僕のシステムはタンクを買うだけだ。勿論レンタルでもできる。フーカーシステムはそのままでいい。 これは、優劣の問題ではなくて、選択肢が一つ増えるということに慣れば、バンザイだ。。 なお、作業ダイバーは雇用側に安全の責任がある。綱、有線通話を着けて置きたい。もちろん、テクニカルダイバーに有線通話を着ける選択肢もある
1963年 90mフーカー潜水実験
1964年のコンセプトシート ハイブリッドの原型
1980年 釜石湾口防波堤工事 水深60m
1980 釜石でのガスバンク
1986年 ニュース・ステーション、若い日の潮美と中川
1993年60歳100m潜水
2015年 ハイブリッドコンセプトシート
運用について、ずっと考え続けて来た。プーるでのテストも繰り返した。繰り返した結果の、今の器材だ。 そして、ここまでは、机上の論、畳の上の水練にしかすぎない。いろいろなことを試験、つまり試行錯誤をしなければならない。その錯誤の結果がフィードバックされて、考えが変わる。
2015年
2016年 プールでのテスト
考えることと行動を同期させる。走りながら考えるとよく言う。潜りながら考える。ダイバーはみんな、そうしてきたのだと思う。 そして、自分の潜水については、潜水は、人それぞれなので、機材もスタイルもそれぞれ。自分のベストを尽くす。自分のスタイルを突き詰める。その中で、次第に衰えて行くとして、潜れなくなるまで潜る。これが正しいというのは、その人、そのダイバーにとって正しいのであって、だからこそ自分のスタイルに責任を持つ。 いわゆるテクニカルダイビングについては、かいま見るだけなのだが、それぞれのスタイルを追求しているようにおもう。 自分の潜水、自分のスタイルを追求しているのに、他者が責任を持つということは、おかしな話だと思う。本人はそれでよいとして家族が納得しない。だから、訴えられる。と言う。本人として、これはどうすることもできない。死んだ後で、化けてでることができるならば、訴えた家族のところに化けてでる。 ただ、お金を払って安全を保障してもらう。責任を持ってもらう形については、それは契約なので、責任を持つ。インストラクターとか、ガイドダイバーは保険で解決する。雇用関係についても、雇い主は、残された家族に対して責任を持たなくてはいけない。 河童の中川は、河童にしては責任について心配する男で、僕が事故を起こした場合、右総代になると思っていて、弁護士立ち会いで家族が責任を追及しないという念書を入れることを言っている。潮美は一笑に付したと思うが、他の家族を心配している。 これは、僕も心配している。僕がもしもをやって、それを助けようとして、中川が減圧症になったとするその責任を負うことができない。お互いにベストを尽くすのだが、結果について責任を負えないと言うのが雇用関係でもなく、請負契約でもない潜水の原則だとおもう。昔、魚突き時代の倶楽部、チームがそうだった。 ここで、もう一度、海でのテストについて述べるに先立ってまとめておこう。(1)高齢について① これは全く個人的なことであるが、誰にでも、どの個人に付いても、必ず起こることである。② 人は自分の目標を何か持たないと生きていけない。これは個人差があり普遍的なことではないが、自分にとって、すべての目標が失われた時、生きていける自信はない。闘病も一つの目標、大きな目標だから、それで生きられるのかもしれない。(2)潜水機材、潜水技術について① 潜水機は大別して、送気式、自給気式に分けられる。現在の送気式は自給気のタンクを背負っていて、緊急に備えているが、主な給気は送気ホースで受けるから、送気式である。② スクーバかスクーバでないか、スクーバとは、自給気式のことであるが、自給気でも、命綱を付けていたり、電話線を付けていたりすると、スクーバと認められない傾向がある。テクニカルダイビングは、スクーバであることという定義条件がある。③ 僕は、命綱に類するものをサーフェスコンタクトと呼ぶことにした。送気式のホースにつながれていれば、強度のサーフェスコンタクトである。命綱につながれていれば、直接的なサーフェスコンタクトがある。電話線も命綱になる。ラインを引いていたり、超音波の無線通話は、間接的なサーフェスコンタクトである。安全ということを考えれば、サーフェスコンタクトの強度が安全率に比例する。ただし、送気式だけだと、ホースの切断、コンプレッサーの停止、ホースの拘束があるから、安全性は高くない。送気式と自給気の併用が最も安全度が高い。(3)自分たちの考えたハイブリッドは、船上、サーフェスに置くガスバンクを水中にもちこんでしまう考えかたで、ある。80歳でも安全度が高いと考えた。机上でだが
(4)ハイブリッド方式が有効か?はっきり言ってわからない。しかし、この実験潜水の試行錯誤の結果、ノウハウは、整理できれば、有効である。 ここまでが、前提で、海での、初めてのテストをおこなう。