海豚倶楽部、年に一度の遠足で式根島にきている。 ブログでペンディングがたくさんあるが、旅にでれば、その旅行記が来る。(式根島で書いているので ぶつぶつにちぎれているが、そのまま) 左足の肉離れは相変わらずだ。 海豚倶楽部は、ぼくが65歳の時に作った。当初、バリバリの練習をした。今でも辰巳で泳ぐときはそれなりの練習をする。 しかし、旅にでたときの僕は、みんなに保護されている老人みたいで、まあ、それに違いはないのだが、時の移り変わりを感じ、考え込んでしまう。 朝、遅刻が怖かったので、目覚まし時計で起きた。歩くのがのろいし、荷物を担いでいる。起きた以上は、身体が目覚めたら即でることにした、 6時半に着いてしまった。集合は7時半だ。8時5分発のジェット船でいく。 6時半では、まだ、待合室が開いていない。待つのは別にいやではない。 ジェット船に乗ると、小さい船なのに、ずいぶんたくさんの人が乗る、この船は、伊豆大島、利島。新島、式根島と止まって神津島まで行く。 式根島では、毎度、式根島ダイビングサービスの早川さんにお世話になっている。今回も一日早く行ってスクーバダイビングを楽しんでいる5人(女性グループ)は早川さんのお世話になった。 民宿は「でんべい」で、これは、初めて泊まる。 毎度お騒がせなのは、水中で、何を着るかなのだが、今回は3mmのワンピースでウエイトが3キロほしい。その手配ができていなかった。 水温は28度、一般の人は裸で海水浴を楽しんでいるのだから、ウエットなしでも良いのではないか。ウエットを着たところで、スノーケリングだと思って、潜らなければウエイトなしでも良い。ウエイトは無くても大丈夫ということにした。 お昼のお弁当をたべて、出発。レンタカーを借りている。1台しか借りていないので、2回に分けて、ピストン輸送になる。 まず、中の浦に行く。ここは、ダイビングポイントでもあり、ナイトダイビングに来たことがある。 かなりの坂を下る、もちろん、帰りは登る。軽トラの四駆は降りられるので、スクーバは運んでもらえるが、学生は、背負って降りる?
メンバーの黒澤さん、オリンパスのTGを持っている。
中の浦
この式根島で、ムソン、ウエアラブルカメラをテストしようと楽しみにしていたが、本格的に、つまり完全にNGになった。SJ4000をマスクマウントにして使ってみよう。マスクマウントのマスク、ダイブウエイズのシーホーク(仮名)は、次の瀬戸内海小水無瀬島に送ってしまった。古いマンティスにマスクマウントをつけたものがある。マンティスは顔に合わなくなってしまっているが、使ってみようと持ってきている。 SJ4000のスイッチを入れてみると、「SDカードを入れてください」GOPROは宿に置いてきてしまった。持ち物を最低限度にするのは良いけれど、その最低限度のチェックは必ずしなければいけない。わすれもの第一号だ。 ウエットにしようか、裸で(Tシャツ)行こうか迷った。ダイバーは、裸で海にはいることができない。海水浴場でも、いやだ。ウエットの片足に、足を入れかけたら、二陣が、回り道をして、ウエイト3キロをかりてきてくれた。 砂浜からのエントリーで、脹ら脛を痛めている。だから、タンクを背負っていなくてもこわい。水深30cmになったら、沖に背を向けて膝をついて、身体を回して腹這いになると、泳ぎ始められる。
腹這いになった目の前にニシキベラが現れた。ニコンAWを構えてシャッターを押した。 泳いでみると、ウエイトが軽すぎる。いつも、辰巳では、この3ミリスーツで、ウエイト2キロで泳いでいる。海だから+1キロ、違うだろう。海では+2キロが常識だ。忘れ物?2号だ。旅をすること、いや生きていることが、無数の忘れ物を繰り返しているような気がする。 式根島のスノーケリングポイントは、海水浴場のブイの囲いの中だ。言葉を換えれば、海水浴場がそれほどきれいだということ。透視度は15m以上はある。 海水浴境界のブイのあたりは、水深4ー5mぐらいある。みんな、すいすい潜っている。僕は2キロの不足だ。 無理矢理潜り込んで見るが、フィンを止めるとからだが浮いてしまう。長いパンツのラッシュガードも持っていて、出かける寸前にこれにしようかとちょっと迷った。いつの間にか寒さを極度に嫌うひとになってしまっている。ウエットにしてしまった。 みんな、多くはオリンパスのTGを使っている。それなりに感心して見られる写真を撮っている。僕よりは上手?最初にあげた写真の黒沢さんは、僕より20歳下には見えない。泳ぐ姿は40歳下にもえる。
青い点々を散らしたような、ルリすずめの10ー20ミリサイズが大きな岩の上で群れている。僕も何とか潜り込んでシャッターを押す。魚が小さいのと体が浮いて、寄れないので、写真にならない。これで、海水浴場の中ということで、雰囲気だけでもと撮った。 スキンダイビングで、ファインダーをのぞいた感じは、スクーバダイビングでのぞいて受ける感じとは、大幅にちがう。最近ではフリーダイバーの写真家もいることだし、チャンピオンの篠宮君もすばらしい写真を撮る。とにかくスクーバとは違う。逆さになっていないと浮いてしまう状態でファインダーをのぞくのも良いけど、これが式根島、海水浴場、スキンダイビングポイントだ、という絵を逆立ち状態で撮ろうとした。 ハマフエフキも廻っているし、シマアジも来た。みんなが上手に撮った絵も、あとで見せてもらった。僕は撮れない。
早めにあがって、次のポイント泊港の海水浴場、ここは、式根島の観光ポスターになっている景色だが、水中の景色は落第点だ。
ここも中の浦の坂よりも、みじかくはあるけれど、急だ。降りてこなくても良いと言われたが、降りた。もちろん、帰りは登る。
ともあれ、式根島のスキンダイビング、スノーケリングは、海水浴場の内側なので、安全性は高い。海豚倶楽部のレベルならば、全く心配はいらない。 さて、アフターダイビング。式根島といえば温泉だ。温泉は坂の下、崖の下にある。一番の絶景と言われるジナダ温泉は、急な崖の下にある。僕は見下ろしたことがある。 坂の下ではない、漁港の並びの松の下に行った。水着で入る温泉だから、みんなで入れる。
そして、夕食、民宿はがんばっている。でも、僕がおいしいと思うのは、タカベだ。9月のタカベは十分に育って油が乗っている。おいしかったけれど今一つ油が乗っていなかった。もっとタカベ尽くしでいいのに。おそらく、式根か神津でしか食べられないタカベの刺身もなかった。刺身はおいしかったけど、タカベではなかった。
みんなでの歓談だが、僕はお酒は飲まないし、耳は遠い。いつも申し訳ないと思っている。 次の日は石白川という海水浴場を予定していて、これで式根の海水浴場三つにスキンダイビングできたことになる。 ところが、急遽、10時半のサルビア丸で帰ることになった。予期していなかった変則的台風13号が速攻をかけてきた。 さらに変更になり、サルビアではなくてジェット船が、往路は来るので、1130にそれにのり、終点の神津までつきあって、戻ることになった。 10時半のサルビアに乗るのが離島脱出の原則、とにかく、帰れる船に乗る。次は無いと思え。いやな予感がしていたが、ジェット船に乗れた。
ジェットが波にどのくらい強いのか興味があった。かなり強い。石垣から西表に向かう高速通船も時化でも走ることを売り物にしているが、それに匹敵する。後、もう一息強ければ三宅、御倉も行けるのでは、だが、八丈航路は新造船橘が就航した。 ジェットは、速く、1530には帰着した。 これで海豚倶楽部年間最大のイベント海洋実習が終了した。完全なメンバー運営の市民倶楽部である。僕は、先生であり、10年前は僕が引っ張ったけれど、今は、ほぼ完全なゲストさまになっている。特に手の掛かるゲストで、その上今年は肉離れだ。玉田さん、マトンちゃん、小山君の三人が僕の世話係だった。小山、マトンは、数年前の慶良間ツアーでコーチ役で呼んだのだが僕の世話係になってしまった。 一年任期の会長さんは、この後、忘年会でお役ごめんになる。本当にお疲れさまでした。そして、取り仕切るスタッフ、ご苦労様でした。 僕も、いつまでおつきあいできるか、だけれど、何もしないことが、良いチームワークなのだと思うことにして、「行けるところまで行くのが旅の心だ」by 立松和平. 追伸 ウエアラブルカメラのテストもこの旅の僕としての目標だったが、できなかった。 肉離れは、ちょっと足を引きずるけれど、あまり痛まなくなった。