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Channel: スガジロウのダイビング 「どこまでも潜る 」
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0824 21日 お台場

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 西川名に続いて、21日、日曜はお台場の潜水  撮影の話でつないで行こう。 使えない一眼も、お台場ならばマクロで何とかと考えたこともあるけれど、東京港の撮影は、自分としては個々の生物よりも全体像の把握と記録がねらい、このねらいは、長らくやってきた人工魚礁調査の撮影、磯ね調査のねらいの延長線上でもあったのだ。 自分の撮影を振り返るとテレビ番組の撮影、大型展示映像の撮影、撮影調査で、どれも広い撮影、その中で、マクロはクリオネを追った。顕微鏡撮影も手がけたが、ああ、脱線しかけている。 要するに僕のスタイルのマクロにキヤノンデジタルX は使えない。  もう、撮影機器にはお金は、最小限度しかかけない。ある機材を使い込む。しばらくは、このスタイルで行く。だから、化石になりかけている一眼を使おうとした。化石といっても、2007年、昨日のように感じる昔に買ったのだ。でも、買ったときにはたいへんだった。そのストーリーは、、、、、また脱線。  今回のラインアップは、ニコン(Aw130)をライトステイに載せて、イノンの700を右側に1灯だけ付ける。マスクマウントは、時間測定を必須として、SJを付ける。それだけにした。手にするカメラは一つだけにしよう。
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                 エントリー カメラを渡してもらう。岸は取材のカメラマン
             準備の苦労:左足肉離れについては、20日の土曜日は足の完全休養とした。  風呂田先生は、今日も行徳の干潟に、生き物が元気にあふれる干潟だ。自分ももうこのあたりで、と思ってはいけない。クリーンアップ大作戦を主催している港区キッスポート財団が発足20周年とかで、記念誌を出すとかで、インタビューを受けることになっていた。20周年と言うことは、僕たちのクリーンアップの方が先輩だ。海上保安部の宮野さんと一緒にクリーンアップをはじめて、その後で財団ができたのだ。そのあたりのいきさつを忘れてしまっている。ブログを書くことの意味は、そんなところにもある。 インタビューでは、自分の居なくなった後のことを考えて、ゴミ拾いだけではなくて、生物観察も入れようと提案しておいた。  台風9号の接近で、一日ズレたら大雨だった。台風の前で、暑かったけれど気持ちよく晴れていた。  今年、お台場では周年ドライスーツで過ごすことにしている。熱中症が危ないからウエットにするようにと河合先生に言われているが、僕はウエットからドライに変わる時が危ないと思っている。急に身体が拘束され、ウエイトが増え、首が絞められる。  7キロのウエイトジャケット、2キロのベルト、レッグが1、5キロ、合計10キロに、10リットル、およそ12キロのタンクを背負い、計22キロを身体に着けて歩く。15mほどの距離だ。左足は大丈夫か?。今日から、エントリーは、予定通り、這うことにする。波打ち際でフィンを履く。海洋大学の江原君が手を貸してくれる。このごろは、毎度来てくれている。 今日のメンバーは、ゴカイの分類の尾島さん、そして奥さん、科学未来館の三ツ橋、美人さんと言っておこう。みかけとちがってタフだ。日本水中科学協会事務局長の鈴木君 干潟研究者の多留さん、東邦大学、そして、江原君だ。 フィンを着けた位置で膝を折り、膝立ちになって、後ずさりして水に入る。インタビューの写真を撮るカメラマンに「立ち上がってください」と言われる。「無理」と断る。膝を折る前に撮っておくように言えば良かった。這っている姿では、絵にならない。 水が太股のあたりで、降りて、膝立ちで、マスクを着けるところを撮ってもらった。それから、身体を反転させて、泳ぎ始める。
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                       硫黄バクテリアの膜

 水の透視度は、この時期としては普通だ。人工砂浜とブルーゾーン(図参照)の境目あたりでライトを点ける。海底とカメラの距離は30cmくらいで、ニコンの液晶でよく見える。つまり、透視度50cm、撮影距離30cm以内なので、マクロに設定する。 すぐに硫黄バクテリアの白い膜の広がりが見える。このあたりまで広がっていることは、あんまりない。 「あんまりない」これは記憶であって記録ではない。記録する事が目的だから、タイムインサートが重要になる。お恥ずかしいことにこのごろまでタイムインサートは重視していなかった。写真的には無い方が良い。プロパテイで撮影日時はわかる。しかし、インサートがある方が記録価値が高い。sjも、ニコンもタイムインサートにしている。 硫黄バクテリア膜をスチルで撮っておく。5cmー7cmほどのマハゼがちらちら見える。先月からあまり育っていない。育っていないのではなくて、このサイズがここに集まるのだろうか。江原君は、ヌタウナギを研究するとか言っている。なぜヌタウナギなのだ。マハゼでないのだ。海洋大学にマハゼを研究する先生が居ないのだろう。ともあれ、お台場で論文を書いて卒業していく学生がいない。東大の杉原だけだ。 ドライのバランスに慣れたので、気持ちよく進む。少し深い、2mほど、のコースを取っている。帰りに浅いコースをとればいい。
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                     赤い線が今日のコース

 お台場の天然礁とも言える杭の跡を目指す。 杭の跡が、魚が多く、そしてイシガニが見つかる可能性がある。それに、杭につく付着生物が月毎に変化する。ここを詳しく見ることで何かがわかるはず。

 杭に到着、ていねいに見て行く。マハゼの10cmサイズが1尾
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                 マハゼが散らばっている
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                 マハゼ

、2尾、ニコンで動画の撮影を挟む。そして、杭の並びに、少し間が空いた杭の根本に7ー8cmのマハゼが2尾、その動く跡を追うと、数十の群が、蜘蛛の子を散らすように、と言う表現があるが、ここではマハゼが散るように、右左に動く。泳ぐと言うよりも動くのだ。マハゼは、たとえばイサキのように群を作るようには見えないが、群を作るとは、同じ方向に向くことだ。 群は作らないが、まとまって見えることが多い。そのまとまりの範囲を計るのは、その準備がないとできない。 前回の7月30日には、このマハゼのまとまりが、砂浜に近い牡蠣殻のブルーゾーンのあたり一面に見えた。動画で撮ってある。今回は、ブルーゾーンのあたりが硫黄バクテリヤの薄い膜ができていて、マハゼも2ー3尾は見えるが、まとまりは見えない。 まとまりのできる場所、その大きさと硫黄バクテリアの相関はわからない。息苦しいのか、それとも、餌になる微小生物の多少かも知れない。これも調べればおもしろい。 調べるとおもしろい、でもできないことの羅列だが、今は、羅列にとどめる他無い。羅列は羅列のまま終わることが常だが、羅列から全体のイメージが見えてくる。リサーチとは、疑問を探し、解答を探すことだ。 ニコンのバッテリーインジケータが三分の一ぐらいになったので、オフにして、マスクマウントをはずして、手持ちにする。ここでは、ニコンは不要なのでは、と言う考えが、頭をかすめる。
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                         チチブ(ハゼの類) お台場に周年多い。

 帰路は浅いコースを取る。岸辺に立つ看板のあたりの干潮線の下の転石の周り、そして陰が、マハゼのまとまり、イシガニが見られるところなので、動画をニコンでとりながら見ていく。バッテリーがなくなればSJの動画に切り替えれば良い。5cmほどのチチブがバラバラと、彼らは石の下に多数潜んでいる。酸素が乏しくなるとでてくる。乏しくは無い模様だ。 尾島さんの測定では、酸素は例年通り減ってはいるが、ひどくはないそうだ。魚の出入りをみていれば酸素濃度もわかる。この相関も調べたい。 5cmほどになったメバルが1尾だけ、メバルもシマイサキも杭のあたりで見られなかった。10月には見られるだろうか。  グリーンゾーンの転石を終わり近くまで見て、進路を深みへ変えて、3mゾーンに向かって降りていき、ヘドロの上を滑走して、硫黄バクテリアの様子を撮影する。かなり発達している。これも、撮影記録の比較が、今できることだ。そして、マハゼは1尾も見えなかった。例年ならば少しはみえるのに。    10時  40分から  11時 46分まで、これはタイムインサートの数字だ。お台場は、浅いので、ダイブコンピューターは働かない。 
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                波打ち際のゴミを拾っている尾島さん(奥さん)

 砂浜に帰り着き、フィンをはずして立ち上がるとき足を痛めそうで怖い。近くで尾島さんの奥さんがゴミ拾いクリーンアップをしていたので手を借りて立ち上がった。肉離れをかばったのだ。ここでも這い上がってタンクを外して立ち上がるべきだったかも知れない。砂の粘着力に足をとられて、ちょっと痛かった。三ツ橋、江原も走ってきて、目印に身体に点けているブイとロープを持ってくれた。 後は、自力で歩いて、犬が身体を洗うシャワーまで行き、タンクとウエイトをはずし、犬のようにしゃがんで頭から水をかぶり、ドライスーツを洗った。お台場には、人を洗うシャワーはない。犬の高さで水がでるシャワーだけだ。なお、ドライスーツはTシャツに少し汗をかいたが快適だった。 さて、撮影についてだが、一回の文字数を最大で3000と決めていて、3000をかなり越えたので次に続く。

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