★豊潮丸、航海。 僕のWiMAXのルーターが航海のほぼ全域で使えない。カバーしていないのだ。最初からその心配はしていたのだけれど、昨年使っていたドコモは、使用料の制限が厳しい。 だから、豊潮丸航海記は、帰ってから連続で発信しよう。 7月18日 東京発 地下鉄東西線から東海道新幹線に行く途で迷ってしまった。大改造している途中で、東京駅に入る改札が東北新幹線と書いてあるので、入らなかった。 おのぼりさん状態だ。 駅弁を買うところが混雑、すごい勢いで売れている。新幹線=駅弁なのだ。 僕は新潟の鮭ハラコ飯、を買った。駅弁としてはたいへんに結構なものだった。 それと、「のぞみ」は指定券を買ってもらうのだが、いつも1ー3号の自由席で少し早い列車に乗ってしまう。 でも新幹線は、本当にすごい。20分間隔で発車している。 海へ出かける時はいつでも体調がわるい。昨晩は眠れなかった。旅で疲れるから、今夜は眠れるだろう。 そして、船に乗ると3日目ぐらいから調子がよくなり、絶好調で船を下りるのがこれまでのこと、だった。もしも、今回、船を降りるときに不調ならば、海にでて潜って、調子が良くならないならば、この航海をやめる時だろう。 実は、80歳でこの航海も区切りをつけるつもりだった。80歳は昨年だった。しかし、海にでれば、体調は良くなるはずだ。今度も大丈夫だろう。大丈夫だ。 81歳、さすがに人を助けることはできない。この数年は助けられる側だ。なのに、なぜ行くのだ。このことに、安全ということのポイントがあると思う。 人は、自分のフィジカルを物差しとして判断をする。これは、自己防衛の本能的なものだから、替えられない。 だから、僕と一緒に潜っていれば、安全なのだ。蟹は自分の体に合わせて巣穴を掘るという。ダイバーは自分の体力に合わせて、そのMAXに近いところで潜る。 僕も若いころは、自分のフィジカルに合わせて潜っていた。僕より弱い人にとっては、危険だったかもしれない。 同行する中尾教授は,想像するに30年のダイビングキャリアがある。なかには、危機一髪の場も何度となくあるに違いない。ポスドクをハワイ大学で、多分、潜水して採集もして、過ごしたのだろう。僕がハワイで撮影したレインボーバレィの写真をみて、この虹の根のあたりに下宿していた、という。しかし、常にブランクダイバーだ。そして自分を、そしてダイビングを知っている。僕と中尾先生のバディをスタンダードとして潜れば、安全だ。 町田君は、Cカードをどこかで取ってきた状態から、僕が教えた。辰巳でスキンダイビングを水平25m、深さ5mを楽にできるようにして、市川の国富プールで、機材の水中での扱いを確認した。僕が教えた、最後の弟子の一人だ、と僕は思っている。それから、豊潮丸でのダイビングを経験してから、日本水中科学協会のプライマリーコースをやって、合格した。テクニカルに進もうとすれば進める実力だが、博士課程の後期だから、テクニカルなどやる時間もないし、必要もない。もしかして、水深100mの生物の研究でもはじめれば、可能性はある。やらないだろうけれど。 相馬里奈ちゃんは、早稲田大学のダイビング同好会クラブでダイビングをやった。200は潜っているという。ダイバーですと言っても良いくらいの学生、女の子ダイバーだ。学連に入っている早稲田水中倶楽部ではなく、潜水会というクラブだという。一応安心して見ていられる。 僕と中尾先生のバディ、町田と里奈のバディ、二つのバディを鈴木敏久がガードする。 ★今回の忘れ物その壱は、PCのマウスだった。その弐は? しし
出港準備
7月19日、
広島から呉に移動。呉では必ず呉ラーメンを昼食に食べることにしているのだが、残念なことに、お休みだった。
12時から荷物の積み込みをして13時出港だ。 この船の航海も、これで10回目になる。10回は切りがいいな。と実は考えていた。 豊潮丸は、広島大学の生物生産学部(古くは農学部・水産学部だ)で、水産学部だから、練習船を持っている。現在の豊潮丸は、四代目だ。平成18年11月に竣工、総トン数256トン 2006年竣工だから、僕がこの船に最初に乗った2007年は、まだまだぴかぴかの新造船だった。もちろん現在でも、美しい船だ。 ホームページ http://home.hiroshima-u.ac.jp/toyoshio/ 練習船と言っても、現在は広島大学の実習だけでは、年間稼働日数が少ないので、維持する予算はつかない。公募して日本の各大学が共用、共同で使うことになる。僕たちの航海は、広島大学の生物生産学部の大学院、生物圏科学研究科 平山真 教室が主体となり、早稲田大学先進理工学部、生命化学科の中尾洋一、ケミカルバイオロジー研究室、北海道大学水産学部の酒井隆一教授の教室 三つの大学が共同でこの旅を成立させている。それにしても、現在の大学の学部名は、ほとんど判じ物だ。いちいち、ホームページにあたって確認しなければいけない。 広島大学は、海藻の類を扱い、中尾研究室は無脊椎動物、海綿を中心に採集、そのタンパク質を研究している。酒井先生も同じく無脊椎動物だが、八百屋的に何でも採集して研究しているように見える。 航海のタイトルは、「有用生理活性物質開発のための海洋生物採集」だ。ようするに今のわかりやすい言葉で言えば、活性物質 バイオの研究のための採集だ。 三つの大学がそれぞれ、学生5ー6名 教授、プラス 僕と鈴木が調査補助潜水員、安全についての全責任を負っている。女子率はおよそ50%、半数が女性だ。 平山先生は海藻の研究だから採集点は浅く、スクーバを使わず、スキンダイビングで採集している。
積み込んだ潜水機材
7月19日13時出港
関門海峡を抜けて、壱岐にむかう。関門海峡通過をデッキで見ようとしていたのに、船の足が速く、僕が出て行こうとしたときは、通過したあとだった。
出港準備
7月19日、
広島から呉に移動。呉では必ず呉ラーメンを昼食に食べることにしているのだが、残念なことに、お休みだった。
12時から荷物の積み込みをして13時出港だ。 この船の航海も、これで10回目になる。10回は切りがいいな。と実は考えていた。 豊潮丸は、広島大学の生物生産学部(古くは農学部・水産学部だ)で、水産学部だから、練習船を持っている。現在の豊潮丸は、四代目だ。平成18年11月に竣工、総トン数256トン 2006年竣工だから、僕がこの船に最初に乗った2007年は、まだまだぴかぴかの新造船だった。もちろん現在でも、美しい船だ。 ホームページ http://home.hiroshima-u.ac.jp/toyoshio/ 練習船と言っても、現在は広島大学の実習だけでは、年間稼働日数が少ないので、維持する予算はつかない。公募して日本の各大学が共用、共同で使うことになる。僕たちの航海は、広島大学の生物生産学部の大学院、生物圏科学研究科 平山真 教室が主体となり、早稲田大学先進理工学部、生命化学科の中尾洋一、ケミカルバイオロジー研究室、北海道大学水産学部の酒井隆一教授の教室 三つの大学が共同でこの旅を成立させている。それにしても、現在の大学の学部名は、ほとんど判じ物だ。いちいち、ホームページにあたって確認しなければいけない。 広島大学は、海藻の類を扱い、中尾研究室は無脊椎動物、海綿を中心に採集、そのタンパク質を研究している。酒井先生も同じく無脊椎動物だが、八百屋的に何でも採集して研究しているように見える。 航海のタイトルは、「有用生理活性物質開発のための海洋生物採集」だ。ようするに今のわかりやすい言葉で言えば、活性物質 バイオの研究のための採集だ。 三つの大学がそれぞれ、学生5ー6名 教授、プラス 僕と鈴木が調査補助潜水員、安全についての全責任を負っている。女子率はおよそ50%、半数が女性だ。 平山先生は海藻の研究だから採集点は浅く、スクーバを使わず、スキンダイビングで採集している。
積み込んだ潜水機材
7月19日13時出港
関門海峡を抜けて、壱岐にむかう。関門海峡通過をデッキで見ようとしていたのに、船の足が速く、僕が出て行こうとしたときは、通過したあとだった。