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Channel: スガジロウのダイビング 「どこまでも潜る 」
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1123 混合ガス潜水 アラン-3

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 さて、アランは水深15-10mぐらいでウエットスーツを脱ぎ始めた。3mmのスーツの重ね着でしかも被りのスーツだから、スクーバも揚げてしまい、フィンも上げてしまった後だから、減圧用の送気ホースから呼吸しながら脱ぐのはちょっとばかり難儀だ。脱ぎ終わると、裸だから直ちに浮上してボートにあがる。水深10mからの最終段階をゆっくりゆっくり上がるなどということはない。
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 タオルのガウンを着ると直ちに再圧チャンバーに入り、内側から閉めてロックする。
 ウエットスーツを脱ぎ終わってから、浮上、タンクに入るまで1分とかかっていない。減圧のこの段階は不安定で、もしも痛みがでたりすれば、一般の再圧表では、その潜水の最深部の圧力まで戻さなければいけない。アランの場合最深部は100m以上だ。そんな深くからの浮上であれば、最悪、即死のような減圧症も考えられる。チャンバーに入り、再圧するまでの時間は秒速を争うのだろう。
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 再圧タンクは一人用としてはかなり大きいが、タンクの中でスーツを抜いだりするのは、ちょっと大変だし、そんな身体を曲げるような動作をしたら、痛みがでるかもしれない水中で減圧中に脱ぐ必要がある。
 アランがタンクにはいり、純酸素呼吸を開始して、安定すると、ジャックは再圧タンクの側を離れて、操船し港に戻る。
 アランは音楽を聞くとか本をよむとかして減圧時間を過ごす。

 僕たちは海辺のちょっとしたレストランで、彼が出てくるのを待つ。時間を計時していなかったので正確にはわからないが、11時頃チャンバーにはいり、13時半ぐらいにでてきた。
 水中での減圧停止の時間表、いわゆる減圧表は何を使っているのか、再圧の時間表はぜひ教えてほしいと頼んだ。言葉は通訳を介してだから、正確に伝わったかどうかは分からないが、減圧表も再圧表も無い。テーブルは?というと、業務記録を見せてくれた。珊瑚の採れ高の表だった。ボートに上がるまでの手順、時間は多分定まっているのだろう。チャンバーに入ってからの再圧時間は自分の身体に聴きながら、十分な時間、好きなだけ、納得するだけ時間を掛ける。その日の水深、体調もある。アバウトで3時間、深い時、多分100mを超えて時は、4時間ぐらいかもしれない。

 このスタイルの潜水はコルシカの隣の島、隣島と言ってもサルジニアはイタリア領だが、サルジニアにはこの潜水のグループがあって、アランもそのグループに混じって、習い覚えたという。もちろん、ダイビングは上手だったのだろうが、そこから修行したのだろう。
サルジニアには、埼玉医大の小林さんが見に行っている。サルジニアにはテーブルがあるのかもしれない。
 ボートから上がると、アランは家に食事を用意しているので、と招待してくれた。テレビの取材だから、予め依頼はしていていて、彼の家でインタビューなどを撮ると決めていたのだろうが、僕は教えられていなかった。そういえば、海辺のレストランで12時になったのに、スタッフは食事を注文しなかった。
  続く。

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