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Channel: スガジロウのダイビング 「どこまでも潜る 」
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1028 ワークショップとシンポジウム

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 今日、10月28日、JAUSのワークショップをやる。
 ダイブウエイズの武田社長を呼んで、フルフェイスマスクの話と、汎用のマスクの話をする。何度もこのブログにその両方の事を書いているので、読んでいただいている方にはお分かりになると思うのですが、振り返って見ると、僕の潜水人生のキーワードはフルフェイスマスクだったかもしれない。
 日本に前からあったマスク式とフルフェイスマスクとは同じ意味だし、区別はないが、デマンドバルブを取り付けたものがフルフェイスマスクで、ただ空気を送るだけおマスクをマスク式と呼ぶのかなとおもっている。
 そのフルフェイスマスクに、143年に生まれたアクアラングのレギュレーターを取り付けて潜ったのは、日本では僕が最初だったと思う。世界では、ハイドロパックというマスクとレギュレーターが一体化したハイテクのマスクがあったが、高価であり日本には一台か二台輸入されただけだったと思う。
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 それを見せられた時は、到底こんな精密なものは、僕には作れないと思った。
 単純にマスク式にレギュレーターのマウスピース部分を取り付けただけの手製のフルフェイスマスクを作って1963年、館石さんとともに、館石さんは5本束ねたタンクを背負って、スクーバで潜った。
 そのとき、僕のホース系統にトラブルがあり、危うく一命を落とすところだった。
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 減圧症、も窒素酔も、水面とホースで繋がっていれば、あるいは命綱をつけていれば、生命を落とすようなことはない。再圧タンクに入ればいいだけのことだ。窒素酔については、これも命綱を付けて置き、意識を失ったら水面に引き上げれば、60mぐらいで意識はもどり、水面にもどれば、何の後遺症もない。
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 館石さんの5本組スクーバの方が安全度が高いと思った。その後、世界では、ホースでの送気に加えて、7背中にタンクを背負い、これを呼吸して脱出する。いわゆるベイルアウトタンクが、普通になったが、僕は、送気する空気源を、水中に持って入ってしまおうと、図のような方式を考えた。これはポンプを水中に持ち込んで、高価なヘリウムを捨てないで循環させる。いわゆるプッシュプルというというシステムのこれも嚆矢だったと思うが、実力が無いために実現せず。JAMSTECなどで実験されたが、実用には至っていない。
 解決方法はすごく簡単で、館石さんの背負っていたタンクを背中から降ろして、自分はホースだけで自由になれば、良いだけ、通話用のケーブルはそのまま残して、水面との連絡を絶たなければ良い。
その通話ケーブルをどのようなものにするかが改善のポイントだろう。
 しかし、1970年代は、まだBCがなかったので、5本組を中性浮力で浮かせておこうという考えに至らなかった。
 
シンポジウムのプログラムに次のようなことを書いた。
「ハイブリッドダイビングシステムについて。
 自分の60年の潜水生活を振り返って、キーワードはサーフェスコンタクト、水面との連携、通話できる有線ケーブルを命綱にしての潜水です。 1963年の90m潜水で、水面からの空気供給のトラブルで危機一髪だったことから、水中にガス供給の設備を持ち込む事を考えて、コンセプトシートを書きました。それは、ポンプを水中に持ち込んでの、いわゆるプッシュプルだったのですが、実現せず、今に至っています。
 1980年には釜石湾口防波堤調査工事で、混合ガスを使った船上減圧のシステム潜水を行いました。
 そして、1986年より、フルフェイスマスクを使用する、須賀潮美の水中レポート番組を始めました。20年近く続いたのですが、有線通話ケーブルが無ければ、死んだ、と思うことが2回ありました。人間は一度死ねば終わりです。
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 この放送の末期ですが、函館噴火湾の調査で、若い社員が一人で減圧停止中に死亡しました。通話機を使わなかったため、一人になったための事故でした。それで、バランス感覚を失った自分は、ケーブルダイビングシステムという有線通話装置を売る会社を設立し、失敗して倒産し、周囲に迷惑を掛けました。
 しかし、ダイビング事故の90%は、水面とコンタクトがあり危急の際に引き揚げることができていれば、死なずに済んでいます。
 2010年にサイエンスダイビングの安全を目指して、日本水中科学協会を設立しました。もちろん、サイエンスだけではなく、工事のプロもレクリエーションも同じように安全が第一です。
 そして、今回展示するのは、SSI 株式会社のアルミタンクをていようしてもらい、ダイブウエイズで艤装をお願いして、製作したシステムです。この後、東亜潜水機、株式会社ゼロにテスト潜水の協力をお願いしていますが、みなさまの応援を更にお願いしたく展示と発表を行います。
此処から先の有効さの説明、テストの詳細などは、当日の発表でしたいと思います。まずは、おいで頂く応援から、よろしくお願い致します。」
 
シンポジウムのプログラムは次の通りを予定している。
日時 2015年 12月13日 日曜日
場所 東京海洋大学品川キャンパス 楽水会館
受付 開場 AM 10時 
会費、一般 2000円、会員 1000円 学生 無料

プログラム
発表は楽水会館の大スクリーンを使って、動画を多く
ビジュアルに展開し、映画を見に行くような、楽しさを重視します。
発表は楽水会館の大スクリーンを使って、動画を多く
ビジュアルに展開し、映画を見に行くような、楽しさを重視します。
①1000-1100 展示の閲覧、説明
 器材 ハイブリッドダイビングシステム
 ポスター 写真 など
②1100-1200
  ワークショップの発表から、フルフェイスマスクについて、展示機材と関連付けて ハイブリッドダイビングシステムについて説明する。 須賀・武田
  映像 「命綱を降ろせ」1963年の実験潜水記録」
③1200-1300 昼休み
④1300-1400
 スノーケリングとスキンダイビングの生理学的安全について
  東京海洋大学 准教授 藤本浩一
 スノーケリングとスキンダイビングの生理学的安全について
  ( 2015年に刊行した「スキンダイビング・セーフティ」 当日会場でも販売致します。
⑤ 1400-1500
  水中撮影調査研究会の波佐間調査中間発表
  インターバル撮影手法の紹介。
  映像紹介 ビデオ山本、インターバルスチルは須賀
  撮影機器、画質等について(福田)
⑥ 1500-1520 休憩
⑦ 1520-1620520-1620
④映像作品 
ⅰ 斉藤真由美
ⅱ 福田克之
ⅲ 中川隆 
ⅳ グラフィティ映像 後藤道夫追悼
   「まちゃあき海を行く」
⑧隣の学生ホールで懇親会 会費500円

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