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Channel: スガジロウのダイビング 「どこまでも潜る 」
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0307 住んでみたヨーロッパ

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「住んでみたヨーロッパ、c」 川口マーン恵美 講談社+α新書
 例によって108円だから買った。新刊だったら決して買わなかっただろう。保存とまでは行かないが、今後108円でこの人の本が目に入ったら必ず買おう。

 1956年生まれだから、58歳、ドイツのシュツットガルトに住んでいる音楽家+主婦のようだ。「第一章泥棒天国ヨーロッパ」は、財布を落としても車の中に金目のものを残しておいてもほとんど盗まれない。まれには盗まれるが、日本という楽園に住んでいることの意味を考えさせられる。
 9勝一敗で日本の勝ち、というサブタイトルがちょっとちがうか、この人の前著がそんな題名で売れたことの続編という意味だろう。それぞれの章が面白かったが、第13章、EUはローマ帝国になれるのか、 ローマ帝国の時代、ドイツ人の国なのに、神聖ローマ帝国としたり、ヨーロッパ人にとってイタリアが憧れであり、ローマ時代を想ってEUができた。そのEUが、理想とはかけ離れてしまって悩んでいること、ちょうど僕はニューズウィークのEUの挫折を読んだところだったので、考えさせられた。

 日本は島国でよかったと思うとともに、中国、北朝鮮、韓国がEUのようになったらどうだろうと考えたりした。なるはずも無いと思うが、第一次、第二次、その前のナポレオン時代も争い殺しあっていたドイツとフランスが、手を握ってEUの中核になっていることを思うと、考えられない話ではない。共産主義、独裁がなければ、見込みのある話だが、もしかしたら核戦争で、中国、北朝鮮、が事実上消滅し、日本の半分、米国の一つの州が消え、放射能汚染で人間の平均寿命がもういちど50年に縮まったら、どうなるのだろう。平和になるだろうか。
 それにしてもEUはどうなるだろうか、やはり、ドイツ、フランス、イタリー、ベネルックスの6カ国にもどるのだろうか。そして、ヨーロッパの移民の問題を見ると、単一民族で、歴史を作ってきた日本は、移民を受け入れることで、楽園ではなくなるのだろう。

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