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Channel: スガジロウのダイビング 「どこまでも潜る 」
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0222 モクズガニ?

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 今日、22日のお台場潜水についてまとめておかないと忘れてしまうので、(ログのようなものですが)減圧表について、を次に回してお台場のことを書きます。


    モクズガニか?7

 水中撮影に限らないのだが、この数年、撮影する、写真を撮るという行動が劇的に変化している。最新ダイビング用語事典の水中撮影の項でもそのことを書いたのだが、本当にそうなってきている。
 撮影する目的は、記録、と自己表現(芸術的といっても良い)に分かれる。記録とは、記念写真もこの頃はやっている自分撮りとかも入るし、その日の活動の記録、調査記録としての撮影、自己表現としては、写真展に出したり、コンテストに出したりである。この二つを両極に置いて、その中間の部分で撮影という活動をしている。記録のつもりでさつえいしたものも、自己表現になるし、自己表現のつもりでの撮影も記録になる。
 機材についても、記念写真、記録用としてのカテゴリーもあるし、最高の機材を用意する場合もある。プロとアマチュアについても、その両極と中間がある。
 できれば、自分の立ち位置がどの辺にあるのか考えて、目標をある程度さだめて撮影するのが良い。
 自分の場合には、プロであったのはテレビ番組、あるいは展示映像の動画撮影であり、テレビ番組の場合には、監督、あるいはプロデューサーの意図、目標を実現するチームの一員、かなり重要ではあるが、チームプレーだと認識していた。展示映像は、やや、自己表現方に寄るが、やはり、自分だけの作品ではない。
 撮影による調査は、完全に記録に振れて居る。その中で、できれば、美しさとか、気持ちのよさを追求する。

 いまの自分の撮影の位置は、記念撮影、記録、のサイドであり、撮影した画でお金をもらうことは、あれば良いけれど、まず無い。


 その位置で、今日使った機材は、オリンパスTG2 ワイドアダプターは付けない。そして、HD UMOX でSJというエンドマークがでないので、偽物だという。そして、ライトはINONの700と、新しく買ったフィッシュアイの (FIX NEO 2500 DX)だ。今後の撮影(記録側)はストロボではなくてライトだけで良いなどと唱えながら、今頃になって新しくこのクラスを買うのは?と言われるかも知れないが、バックグラウンドには、水中ライトの水没墓地がある。死屍累々だ。そして、お金をもらう撮影をしていないので、お金も無い。
 イノンのLE700は、とても良く出来たライトで水没の心配がほぼ無く、これまでは、この700を両側に取り付けて使っていた。やはり光量が足りないので、イノンの1100w にしようかとも考えたが、(FIX NEO 2500 DX) が、説明を聞いたり、カタログをみたりしたところではほぼ理想に近いし、これまでの長年の付き合いもあって、水没を重ねたのだが、今度は大丈夫そうなので、これにした。RGB というのも同じようなランクと性能であったのだが、こちらにした。
 そして、このライトを今日、初めて水中で使う。

 カメラについては、上記の二つを並べ、HD では動画を、エントリーからエクジットまで回し続け、TG2 は、スチルのシャッターを押す。つまり、スチルで撮ったものと、動画からの静止画抜き出しを比べて見ることができる。もちろん、動画は動画としてみせることもできる。僕の立ち位置として、ほぼ、「これで良い」というシステムである。

 では、潜水だが、2月22日、お台場では、今回が一番厳しいだろうと思っていた。毎年、秋が来ると、今年の冬は乗りきれるだろうかと心配する。乗り切る、とは潜り続けることで、これで何とか春が来て、初夏になり、ドライスーツが脱げれば、夏になりウエットスーツの楽な潜水になる。
 タンクは10リットル、胸のウエイトベストは7キロ、ウエイトベルトが3キロ、レッグウエイトが1.4キロ【両足の合計】である。
 魚、生き物は何も居ないだろうと予定される。
 ダイビングの安全はトレーニングの量に比例する。毎月2回の海、館山とお台場、あとはスキンダイビングが5-6回、現在のところの最大努力量だ。
 フィンは、館山でドライフィンで失敗したので、使い慣れたダイブウエイズのスーパートライスターにした。ドライスーツーは、この2年使っているワールドダイブの5mmだ。ついでにアンダーウエアは、5000円のキルティングの作業員用のものだ。もう、これを、10年使っている。流氷でもこれで行っていた。
 ドライスーツ用のインナーも買っても良いのだが、またバランスが崩れると、余分な練習が増える。

 雨模様だったが、降らなかった。風は吹いていないので、よかった。タンクを付け、立ち上がり、歩いて行くのは苦行だが、耐えることがトレーニングだ。人の手も借りないで、一人でフィンも履けた。
 毎度のことで、水に入ると呼吸は正常になるがバランスは悪い。水深1.5mで、底から20cmのすれすれを泳ぐのだから、トレーニングにはなる。水温は11-12℃でこの季節としては温かい。前には大体8℃だった。しかし、冷たい。透視度は、水面近く、水深1mぐらいの下層は見えるが水面は濁っている、二層になっている。2mに沈むと、よくはならない。水面下1mから2mの間だけが、透視度2mぐらいだろう。その上下は透視度50cmほどになる。水平に移動してゆくと、濁りのひどい部分と、割りと澄んで見えるところのダンダラだ。


 尾島さんの奥さんとすれ違って、うなづきあう。いつもだが良い姿勢、バランスで楽に泳いでいる。現時点の僕よりはよほど上手だ。

 目標地点の杭の所まで来る。杭に沿って泳ぐ、予想通りに魚はいない。

 あ!杭の裏に隠れているカニの足が見えた。中型のイシガニか。引っ込んだので、そっと回りこむ。こんなカニ一匹でこれをこれに逃げられたらいけない。なんて、慎重に集中出来る幸せ。ストロボが光った。ライトで十分なので、ストロボ分オーバーになるといけない。あれ、右のイノンを点灯していない。シャッターを連続して切っているうちに、穴の中に引っ込んだ。

 あとで見てみると、足に游泳肢がない。イシガニではない。外来の絶滅危惧種?のチチュウカイミドリガニか?PCの上で見ると、ハサミに毛がはえている。ではモクズガニか?


     HDの静止画
TG2 の撮影とHD の動画を比べてみる。拡大した画質については、TGがもちろんいいが、記録だけなら、HD でもきれいだ。なぜか、お台場の濁りの中では、GoProよりも、HDの方がきれいなのだ。

 身体が冷えて、冷たくなってきたので、戻る。水深2mを移動すると、フロッグキックで泳げる。


   このライトに取付たカメラで、三ツ橋くんが撮った。

   鈴木くんが、小さなカニを挟んで採っている。

 午後の潜水、1340にスタート、冷たいし、疲れたし、撮る被写体も無いから、やめようかと思う。いやいや、月に2回しか無いトレーニングだ。この前の館山は、二回目をパスしている。この年令になると、トレーニングが生死を分けるだろう。生きるために、泳がなければ!
 午前の潜水で、フィンのベルトが少しゆるく感じたので、ワンピッチ縮める。
 苦行で、汀まで行き、まず右のフィンを履く、ようやくベルトを引っ張る事ができた。左のフィンを右手で引っ張ろうとして身体が少しよじれて、横転してしまった。誰も助けてくれる人は居ない。いや、こんな姿を見られなくて良かった。お台場ではブイを曳航するソロダイビングだ。鈴木と三ツ橋くんはバディで潜っているが、僕は一人だ。
 一人で立ち上がることは不可能。後ずさりで這って入り、膝上あたりで、マウスピースを咥えて、横に転がりながら、フィンを履いた。2.5mで、水平姿勢でフロッグキックの練習。少し泳いで残圧を見ると50だ。50では、杭までは行けない。少し深く、3.5mまで沈んで、コンパスで岸に戻る。計器飛行のイメージだ。

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