今日、僕の誕生日だということで、潜水の休み時間にハッピーバースデーをやった。僕だけではなくて尾島さんも僕と同じ25日、今日で50歳、風呂田先生は昨日24日に67歳だった。3人合同で野外誕生会だ。そのケーキを買ってきてくれた杉原奈央子は、このクラブのOBで、現在は東京大学海洋研で研究している。奈央子は、東大農学部の博士コースの時に、二枚貝、今を話題のホンビノスガイをテーマにして、風呂田先生のところに来て、お台場に来た。
ホンビノスガイ、お台場でとれるのは黒いが、普通には白い。
彼女のテーマであるホンビノスガイは、最近急に、ハマグリに取って代わった貝で、食べられる。居酒屋などで、ホンビノスガイを焼いたものなどが普通にでてくるようになった。彼女が来たのは、たしか2007年だったが、まだ食べることは普及していなかった。この貝は、潮干狩りではちょっとつらい深さ、最大干潮時に1mぐらいの深さの砂浜にいる。ハマグリと同じ領域だろう。もしかしたら、ホンビノスがハマグリに取って変わったのかもしれない。外来種が在来種のすみかを乗っ取ることはいけないとされているが、なにしろ二枚貝は爆発的に増える。それに、味はちょっとハマグリとは違うけれど、食べられる。ヨーロッパあたりではクラムチャウダーにするらしい。風呂田先生は食べることも好きで、僕たちも食べてみた。僕としては味噌汁の実が一番美味しいとおもうのだが、クラムチャウダーも悪くない。
彼女は、潜水は全然できない。風呂田先生たちにサンプルの採集を任せている。日本ではそういう研究者が多い。これが、深海潜水艇で行かなくてはならない、あるいはテクニカルダイビングで、数百万単位のお金をかけなくてはならないというならともかく、眼と鼻の先の海底での採集だ。
それでも、潜水器を着けなければ、1mの深さに潜ることができない。スキンダイビング、スノーケリングでもできると言っても、スキンダイビングができるならば、水深1mのスクーバダイビングは容易にできる。彼女は自分で潜って、自分の手で研究対象を触って見たり調べたりしたい。ところがその当時東大農学部は研究者が、潜水することを禁止していた。農学部の研究生が、採集中に死亡事故を起こして、その謹慎というか、まあそのことまで脱線すると止めどもなくなる。とにかく、いけない。
鈴木くんに教わる奈央子
僕が責任を持つから、潜れ、ということになった。彼女は、先生に怒られるという。大学で禁止しているのだ。彼女は、研究室で彼女のテーマを指導している先生を連れてきて、現場を見せた。僕は、自分が責任を持つからやらせてくださいと話した。責任を持つ等と言っても、人の命に責任など持てるわけのものでもない。自分の50年のキャリアと誇りを賭けるが、もしものことがあったら、謝る他に何ができるものでもない。お金の責任ならば、賠償責任保険で解決する。人の命、一生涯の問題なのだ。
辰巳でスキンダイビングをやらせてみたが、なるほど泳げない。水深5m,水平25mを潜れるまでスキンダイビングの練習をすることになった。彼女が25m潜れたかどうか記憶に無い。まあ、潜れたのだろう。次にスクーバの練習をした。学科の講習は、昔書いた全日本潜水連盟のテキストでも渡したが、いくらでもダイビングの参考書はある。次に潜水士の資格を取らせた。東大生には容易なことだ。潜水士テキストをざっと読み、五択の問題は、匂いで正解がわかる。潜水士の資格など意味が無いという人もいるが、前述の東大の研究生の事故では、潜水士の資格をとらせていなかったために、責任者が書類送検された。テキスト、試験の内容が、スクーバダイビングに適合していない部分があるが、物理学、生理学の基本はおなじだ。
現場では、鈴木敏久に密着バディで潜らせた。お台場は透明度がないから、密着せざるを得ないが、手を伸ばせば届く形で泳ぐバディだ。これで、水深2mまで潜らせて危ないことはない。
お台場のダイビングを繰り返すうちに、次第に潜水は上手になった。しかし、多分、お台場以外では彼女は潜っていないだろう。自分の研究対象だけについて、安全にもぐれればいいのだが、一度だけ何処か、見える海で潜りたいといっていた。
奈央子はやがて、博士になり、いま、東大海洋研で、大鎚の海で研究の仕事をしている。大鎚で彼女の潜水が通用するかどうかはわからない。そこまでは保証しないけれど、基本は同じだ。多分できるだろう。一度だけ、冬のお台場にウエットで潜ってみたことがあった。やめろといったが、やってみたいという。5分で凍えたらしい。研究者も冒険家なのだ。
もう一人、お台場の中心メンバーの三ツ橋知沙のことも書いておこう。彼女は、科学未来館で仕事をしていて、目と鼻の先の船の科学館での潜水に現れた。どうして現れたのか知らない。今度聞いてみよう。もちろん彼女も潜水はできなかった。でもやりたいという。辰巳のスキンダイビングをやらせたが、10回ぐらい来ただろうか。スクーバを教えるのは面倒だから、どこか一番安いところでC-カードを取ってこいと命じた。C-カードというのは、便利なもので、どこで、どのショップでとっても、自分が教えてC-カードをだすのと同じ効能がある。もちろんC-カードは安全をギャランテイするものではないから、ピッタリ密着バディでのお台場潜水をする。鈴木くんがほとんどで、その後、僕とも一緒に潜ることが多くなった。美人だけど、顔に似合わずタフで、彼女も80%の確率で浸水するドライスーツで冬場は潜る。ウエットスーツも僕のところに専門のものがある。この頃は頻繁に来るので、そのうち、ネットオークションでBCを買うとか言っていたけれど、まだ、僕のところのものを使っている。ドライスーツを買うのは何時のことか不明。
科学未来館に見学に言ったが、彼女はフロアー責任者で、かなり偉そうに見える。確か、農工大で、専門を聞いたら稲の研究で、遺伝子組み換えをやっていて、どんな稲でもできるのだそうだ。なお、三ツ橋は昨日は、来るといっていたのだが、来られなかった。
尾島一家のことも、書きたいけれど、今度は、この家族をテーマでテレビ番組を企画しようと思っているので、その時に。
その他、不定期にお台場に来る、健康チェック台帳に名前の載っているダイバーは100人を越えている。海保に提出しているメンバー表には、現在30名ほどだが、書いたらたいへんなことになる。
長々とメンバー紹介をしてしまったが、今関わっている、ダイビングとはなんだ?と関連が深い。ので、書いた。
さて、ここから海に入る。
ホンビノスガイ、お台場でとれるのは黒いが、普通には白い。
彼女のテーマであるホンビノスガイは、最近急に、ハマグリに取って代わった貝で、食べられる。居酒屋などで、ホンビノスガイを焼いたものなどが普通にでてくるようになった。彼女が来たのは、たしか2007年だったが、まだ食べることは普及していなかった。この貝は、潮干狩りではちょっとつらい深さ、最大干潮時に1mぐらいの深さの砂浜にいる。ハマグリと同じ領域だろう。もしかしたら、ホンビノスがハマグリに取って変わったのかもしれない。外来種が在来種のすみかを乗っ取ることはいけないとされているが、なにしろ二枚貝は爆発的に増える。それに、味はちょっとハマグリとは違うけれど、食べられる。ヨーロッパあたりではクラムチャウダーにするらしい。風呂田先生は食べることも好きで、僕たちも食べてみた。僕としては味噌汁の実が一番美味しいとおもうのだが、クラムチャウダーも悪くない。
彼女は、潜水は全然できない。風呂田先生たちにサンプルの採集を任せている。日本ではそういう研究者が多い。これが、深海潜水艇で行かなくてはならない、あるいはテクニカルダイビングで、数百万単位のお金をかけなくてはならないというならともかく、眼と鼻の先の海底での採集だ。
それでも、潜水器を着けなければ、1mの深さに潜ることができない。スキンダイビング、スノーケリングでもできると言っても、スキンダイビングができるならば、水深1mのスクーバダイビングは容易にできる。彼女は自分で潜って、自分の手で研究対象を触って見たり調べたりしたい。ところがその当時東大農学部は研究者が、潜水することを禁止していた。農学部の研究生が、採集中に死亡事故を起こして、その謹慎というか、まあそのことまで脱線すると止めどもなくなる。とにかく、いけない。
鈴木くんに教わる奈央子
僕が責任を持つから、潜れ、ということになった。彼女は、先生に怒られるという。大学で禁止しているのだ。彼女は、研究室で彼女のテーマを指導している先生を連れてきて、現場を見せた。僕は、自分が責任を持つからやらせてくださいと話した。責任を持つ等と言っても、人の命に責任など持てるわけのものでもない。自分の50年のキャリアと誇りを賭けるが、もしものことがあったら、謝る他に何ができるものでもない。お金の責任ならば、賠償責任保険で解決する。人の命、一生涯の問題なのだ。
辰巳でスキンダイビングをやらせてみたが、なるほど泳げない。水深5m,水平25mを潜れるまでスキンダイビングの練習をすることになった。彼女が25m潜れたかどうか記憶に無い。まあ、潜れたのだろう。次にスクーバの練習をした。学科の講習は、昔書いた全日本潜水連盟のテキストでも渡したが、いくらでもダイビングの参考書はある。次に潜水士の資格を取らせた。東大生には容易なことだ。潜水士テキストをざっと読み、五択の問題は、匂いで正解がわかる。潜水士の資格など意味が無いという人もいるが、前述の東大の研究生の事故では、潜水士の資格をとらせていなかったために、責任者が書類送検された。テキスト、試験の内容が、スクーバダイビングに適合していない部分があるが、物理学、生理学の基本はおなじだ。
現場では、鈴木敏久に密着バディで潜らせた。お台場は透明度がないから、密着せざるを得ないが、手を伸ばせば届く形で泳ぐバディだ。これで、水深2mまで潜らせて危ないことはない。
お台場のダイビングを繰り返すうちに、次第に潜水は上手になった。しかし、多分、お台場以外では彼女は潜っていないだろう。自分の研究対象だけについて、安全にもぐれればいいのだが、一度だけ何処か、見える海で潜りたいといっていた。
奈央子はやがて、博士になり、いま、東大海洋研で、大鎚の海で研究の仕事をしている。大鎚で彼女の潜水が通用するかどうかはわからない。そこまでは保証しないけれど、基本は同じだ。多分できるだろう。一度だけ、冬のお台場にウエットで潜ってみたことがあった。やめろといったが、やってみたいという。5分で凍えたらしい。研究者も冒険家なのだ。
もう一人、お台場の中心メンバーの三ツ橋知沙のことも書いておこう。彼女は、科学未来館で仕事をしていて、目と鼻の先の船の科学館での潜水に現れた。どうして現れたのか知らない。今度聞いてみよう。もちろん彼女も潜水はできなかった。でもやりたいという。辰巳のスキンダイビングをやらせたが、10回ぐらい来ただろうか。スクーバを教えるのは面倒だから、どこか一番安いところでC-カードを取ってこいと命じた。C-カードというのは、便利なもので、どこで、どのショップでとっても、自分が教えてC-カードをだすのと同じ効能がある。もちろんC-カードは安全をギャランテイするものではないから、ピッタリ密着バディでのお台場潜水をする。鈴木くんがほとんどで、その後、僕とも一緒に潜ることが多くなった。美人だけど、顔に似合わずタフで、彼女も80%の確率で浸水するドライスーツで冬場は潜る。ウエットスーツも僕のところに専門のものがある。この頃は頻繁に来るので、そのうち、ネットオークションでBCを買うとか言っていたけれど、まだ、僕のところのものを使っている。ドライスーツを買うのは何時のことか不明。
科学未来館に見学に言ったが、彼女はフロアー責任者で、かなり偉そうに見える。確か、農工大で、専門を聞いたら稲の研究で、遺伝子組み換えをやっていて、どんな稲でもできるのだそうだ。なお、三ツ橋は昨日は、来るといっていたのだが、来られなかった。
尾島一家のことも、書きたいけれど、今度は、この家族をテーマでテレビ番組を企画しようと思っているので、その時に。
その他、不定期にお台場に来る、健康チェック台帳に名前の載っているダイバーは100人を越えている。海保に提出しているメンバー表には、現在30名ほどだが、書いたらたいへんなことになる。
長々とメンバー紹介をしてしまったが、今関わっている、ダイビングとはなんだ?と関連が深い。ので、書いた。
さて、ここから海に入る。