4月4日、5日、6日 マリンダイビングフェアだ。雑誌マリンダイビングが主催しているフェアだから、もちろんマリンダイビング一色である。いろいろな意味で月刊ダイバーのお世話になっているから、複雑ではある。とにかく、4日、5日、6日ともに顔を出して、情報収集と会える人に、出来るだけ、集まる人と会う。
4日日には、日本安全潜水教育協会 JCUE の勉強会に行く。JCUEは、僕たちのJAUSとおなじく、ダイビング活動団体で、たしか、もうすでに20年ほどの歴史がある。初期のころには、この勉強会が、そのころはダイビングフェスティバルと同時に行われていたのだが、講師としてお話したこともある。現在、会長は法政アクアOBの山中さんがやっている。山中さんとは親しい旧知だし、先日、JAUSの会員になってくれた。そのお返しという事でもないのだが、僕もJCUE の会員にならせてもらった。会員は勉強会が無料である。いくつもの点で見習わなければならない先輩ともいえる団体だし、できるだけ協力関係を持とうと考えている。
出席して勉強会は、上野さんという女性の弁護士さんが講演する「ダイビング訴訟から学ぶ、プロダイバーの法的リスク勉強会」であり、この人の話はたしか、で2回目の講演である。前回も評判がよかった。今、自己責任とか商品スポーツについて自分でも考えたり、書いたりしていることが多いので、出席した。
余分なことだが、美人で、話もそわかりやすかった。耳が遠いので、このような講演会を聞くことは得意ではないのだが、PPがわかりやすかったので、十分に理解できた。
小野さんは保険会社の依頼によって弁護する事例が多いので、訴えられるガイドダイバーの側に立っての弁護であり、示された二つの事例は興味深いとともに、事故が起こる典型的なパターンであり、その一つは水中科学協会のシンポジウムで発表していただいた田中さんの事例に近いものだった。田中さんの事例は、ガイドがエントリーするまでに3分もかかっていたり、集合場所のブイが存在せず、ガイドがはじめて入る水域で逢ったりと、明らかにガイドの側の責任が大きかったが、小野さんの発表された事例1は、ごく普通に起こり得る事態であり、多くのボートダイビングでの日常であり、これで、ガイド側がうったえられるのでは、たまらない、と思えるような事故であった。
ある程度の経験のあるゲストが、エントリーしたとたんに、BCに空気を入れずに、沈んでしまい、ガイドが飛び込んだけれど追いつかなかった。ただ、その時、ガイドはフィンを装着していなかったらしく、フィンを履き、マスクを付けているうちにゲストが沈んでしまったのだろう。そして、ゲストのバディは、指定されたブイに向かって移動中であり、事故者のサイドにはいなかった。
これは、普通に行われていることであり、別にバディが解除されたものでもなく、また、一般のレクリエーショナルダイバーのバディ遵守意識がそれほど、高くない場合が多いことから、ガイド側には気の毒な事故と言える。
良く行く西川名などは、これよりもさらに厳しい海況であり、船の周囲にガイドロープが張り巡らせてあっても、事故はガイドロープをつかめない状況で発生するだろうから、争点にはなっても、絶対ではない。ガイドを頼んでいたとしても、すぐに沈んでしまったのでは、おそらく救助はできない。
本当にガイドダイバーとは薄氷を踏むような仕事であり、賠償責任保険が無ければ、成立しない仕事である。
エントリーして、まずBCに空気を入れる。あるいは入れないですぐに空気を抜いて潜って行く、水面でバディが並ばなくても、海底へ向かう途中で、バディが一緒になる。あるいは水底で落ち着いてから、バディが並ぶこともあり、せめてこのあたりまでは自己責任というほどの事でもなく、ゲストが自分の責任でやることであり、何らかの不都合で出来なかったとしても、例えば急な体調不良などで意識を失ったとして、それはガイドの責任とは言えないと考える。
スクーバは、自分ですべてをやらなければならない、しかも、糸の切れた凧の状態である。自分の命の保持は、自己責任が原則であるというのが常日頃の僕の主張であるが、裁判所の一般的な考え方は、ガイドが金銭的な契約で雇われている以上は救命に責任があるとする。これも、裁判所としては、当然の考えだろう。となると、やはり賠償責任保険でカバーされる他にガイドダイバーの身を守る手段は無い。
しかし、保険は裁判の判決結果をカバーするものであり、自分の命は自分で責任を持つ他に守られるものではないのである。
勉強会の内容はとても良いものであったし、講師の小野弁護士もわかりやすい説明で良かった。できれば、PPのプリントとかがほしかったが、それは、また別に売るのかもしれないし、会費が安いことからもそこまでは要求できない。
他にJCUEの対談、トークショウなどもおもしろそうだったが、聞くことが不自由だし、聴かなかった。
4日日には、日本安全潜水教育協会 JCUE の勉強会に行く。JCUEは、僕たちのJAUSとおなじく、ダイビング活動団体で、たしか、もうすでに20年ほどの歴史がある。初期のころには、この勉強会が、そのころはダイビングフェスティバルと同時に行われていたのだが、講師としてお話したこともある。現在、会長は法政アクアOBの山中さんがやっている。山中さんとは親しい旧知だし、先日、JAUSの会員になってくれた。そのお返しという事でもないのだが、僕もJCUE の会員にならせてもらった。会員は勉強会が無料である。いくつもの点で見習わなければならない先輩ともいえる団体だし、できるだけ協力関係を持とうと考えている。
出席して勉強会は、上野さんという女性の弁護士さんが講演する「ダイビング訴訟から学ぶ、プロダイバーの法的リスク勉強会」であり、この人の話はたしか、で2回目の講演である。前回も評判がよかった。今、自己責任とか商品スポーツについて自分でも考えたり、書いたりしていることが多いので、出席した。
余分なことだが、美人で、話もそわかりやすかった。耳が遠いので、このような講演会を聞くことは得意ではないのだが、PPがわかりやすかったので、十分に理解できた。
小野さんは保険会社の依頼によって弁護する事例が多いので、訴えられるガイドダイバーの側に立っての弁護であり、示された二つの事例は興味深いとともに、事故が起こる典型的なパターンであり、その一つは水中科学協会のシンポジウムで発表していただいた田中さんの事例に近いものだった。田中さんの事例は、ガイドがエントリーするまでに3分もかかっていたり、集合場所のブイが存在せず、ガイドがはじめて入る水域で逢ったりと、明らかにガイドの側の責任が大きかったが、小野さんの発表された事例1は、ごく普通に起こり得る事態であり、多くのボートダイビングでの日常であり、これで、ガイド側がうったえられるのでは、たまらない、と思えるような事故であった。
ある程度の経験のあるゲストが、エントリーしたとたんに、BCに空気を入れずに、沈んでしまい、ガイドが飛び込んだけれど追いつかなかった。ただ、その時、ガイドはフィンを装着していなかったらしく、フィンを履き、マスクを付けているうちにゲストが沈んでしまったのだろう。そして、ゲストのバディは、指定されたブイに向かって移動中であり、事故者のサイドにはいなかった。
これは、普通に行われていることであり、別にバディが解除されたものでもなく、また、一般のレクリエーショナルダイバーのバディ遵守意識がそれほど、高くない場合が多いことから、ガイド側には気の毒な事故と言える。
良く行く西川名などは、これよりもさらに厳しい海況であり、船の周囲にガイドロープが張り巡らせてあっても、事故はガイドロープをつかめない状況で発生するだろうから、争点にはなっても、絶対ではない。ガイドを頼んでいたとしても、すぐに沈んでしまったのでは、おそらく救助はできない。
本当にガイドダイバーとは薄氷を踏むような仕事であり、賠償責任保険が無ければ、成立しない仕事である。
エントリーして、まずBCに空気を入れる。あるいは入れないですぐに空気を抜いて潜って行く、水面でバディが並ばなくても、海底へ向かう途中で、バディが一緒になる。あるいは水底で落ち着いてから、バディが並ぶこともあり、せめてこのあたりまでは自己責任というほどの事でもなく、ゲストが自分の責任でやることであり、何らかの不都合で出来なかったとしても、例えば急な体調不良などで意識を失ったとして、それはガイドの責任とは言えないと考える。
スクーバは、自分ですべてをやらなければならない、しかも、糸の切れた凧の状態である。自分の命の保持は、自己責任が原則であるというのが常日頃の僕の主張であるが、裁判所の一般的な考え方は、ガイドが金銭的な契約で雇われている以上は救命に責任があるとする。これも、裁判所としては、当然の考えだろう。となると、やはり賠償責任保険でカバーされる他にガイドダイバーの身を守る手段は無い。
しかし、保険は裁判の判決結果をカバーするものであり、自分の命は自分で責任を持つ他に守られるものではないのである。
勉強会の内容はとても良いものであったし、講師の小野弁護士もわかりやすい説明で良かった。できれば、PPのプリントとかがほしかったが、それは、また別に売るのかもしれないし、会費が安いことからもそこまでは要求できない。
他にJCUEの対談、トークショウなどもおもしろそうだったが、聞くことが不自由だし、聴かなかった。