海の世界 1975年 2月
新宿から海が始まるという、DOスポーツプラザ新宿のダイビングプール、水深10mのプールだ。
ダイビング練習用のプールに10mの水深が必要だろうか。
今となって思えば、不要、オーバースペックだと思う。水深は5mで良い。深海ダイバーを養成していた、海洋科学技術センターのプールはたしか4.5mだった。水深は5mで良いのだ。素潜りの練習をすると、3m、5m、8m、10mに壁がある。(僕の経験からだから、医学的な根拠はない)
そして、ダイバーは、ダイビングの練習をするような人物は、プールに底があるならば、底まで行きたくなる、行く生物なのだ。
ダイビングを教える側も、10mに底があれば、10mの講習プログラムを作る。
確か、TACは、深さ15mという井戸のようなプールがあって、事故を起こしている。立川の消防の訓練所のプールも15mで、問題があった。
全国の海洋高校のたしか20何校かにダイビング練習用のプールがある。その中心になっている茨城県、那珂湊のプールも水深10mある。そのプールで、海洋高校の先生たちの、訓練を行ったが、鼓膜を傷める先生が続出した。
スキンダイビングセーフティで、スキンダイビングの深さ限度、僕は8mとしたが、共著者の意見は10mで、10mとした。フリーダイビングは、100mを目指す。その感覚でスキンダイビングを教えようとするのだから、10mを超えさせるな、上手にするな、と僕は言うのだが。
何度も言うのだが、スキンダイビングが10mならば、5mを限度とするスノーケリングがほしいのだが、それがない。
海は誰のものだ。
誰のものでもない、日本国民のものだ。それが、大間違いであることを、今ではみんな知っているはず。
1975年には、日本国民もものだという考え方がまっとうであり、ハンティングの場ではない、と僕らは唱えて、他の楽しみ方、他の遊び方を、鐘をたたき、太鼓をたたいて、叫び続けたのだが、まだ、こんな意見、こんな記事が出てくる。
結論からいうと、スピアハンティングを大多数のレクリエーションダイバーがあきらめたのは、それに代わるものとして、水中撮影の勃興があるのだが、水中カメラを脇に置いて、手ぶらで潜るか、というと、そこに水中銃が出てくる。
魚は食ってやるのが一番の供養、供養のために魚突きをするわけではないこと、幼児でもわかるだろうに。
でも、このキャプションだけ見て行っても面白い。
全国ダイビングクラブガイド
そう、この時代は、ダイビングクラブが中心になって、レクリエーションダイビングが動いていたのだ。
懐かしい名前の羅列だ。
素潜りクラブ、スキンダイビングクラブ、大橋さんが主宰していた。
オニヒトデの有効利用
今、このオニヒトデビジネスはどうなっているだろう。